| FZRは1988年製なので、すでに17年経っている。
その間、外装部品は換わることなく無事に過してきたが、走行10万キロを超えていることを考えると、塗装の風化が進んでいるのでした。
タンクカバー以外の外装のほとんどをABS樹脂で過ごしているので、軽いことは軽いが、風化もするし紫外線にも焼けております。
FZR:「最近の新車と並ぶと、さすがにちょっと外装はヤレ
はじめてますわ」
狸穴:「よく持ってるよなぁ」
FZRが世に出るはるか10年ほど前のオートバイたちでは17年も経つと、さすがに大変な状態でした。
FZRのように酷使していると、とても持ちません。
80年代あたりから塗装も強くなっているようです。
塗料屋さんの基礎研究技術が芽吹き出した時期なのかな?
デザインとしては、50〜60年代の乗り物が持つ曲線(面)は、細かくてイイですね〜
FZR:「そろそろ外装の交換ですか」
狸穴:「一応アンダーカウル以外は皆様から予備パーツに……
と戴いているが、まだ大丈夫だよ」
FZR:「ですね。あの予備パーツはわたくしに大きな破損が
あったときの蘇生用として取っておいてください」
狸穴:「へい」
さすがにタンクカバーを換えたいところ、でも一部だけ変えてしまうと焼け具合が違うので他と色が合わなくなってしまうのでした。
ありがたく戴いたパーツは、どれもなぜかほとんど日に焼けておらず傷もない物ばかりなのでした。
それぞれ2台のアメリカーナが、その役目を終えた時に供出してくれたのだ。
彼女たちは……どのような車歴を過ごしたのだろうか。
痛んでいないパーツを見ると、ある意味では新品パーツを得るよりも感慨深いです。
うちのアメリカ〜ナは、どんな役目の終え方をするかな……
FZR:「わたくしたちが幸せに役目を終えるためには……普
段からマスターとなった者がしっかりとメンテナン
スをして、状態を維持していただかなければ。そし
て各マスターが、わたくしたちで走って楽しい、と
感じていただければ。わたくしとしては幸福な生涯
を過ごせそうですわ」
狸穴:「だよな。オートバイは自分で自分を直せないし、壊
れたオートバイじゃ乗ってるライダーも楽しくない
もんな」
FZR:「はい」
狸穴:「たまに思うが……FZRは俺のところに来て幸せだ
ったのかな」
FZR:「さて、いかがでしょう……約10万キロをマスター
とご一緒しても、機体に不都合は無く、今もお役に
立てていられるのですから「わたくしは不幸ではな
い」と感じます」
狸穴:「ん〜『感じます』か……成長したねぇ」
FZR:「それにこのページを介して、たくさんのオートバイ
や自動車やそのオーナーのヒトのお役にも立ててい
るようですし。車種は明言いたしませんが、あるオ
ートバイの条件憑けにも遠隔的に参加出来たような
ので、良かったですわ」
狸穴:「だな」
FZR:「わたくしは『幸せなFZRx』なのだと思います」
狸穴:「そか。良かった」
最近になって、今まで書いた500回以上の文章をリライトして感じたのだが、果たしてFZRは幸せなオートバイでいられたのか? 気になっていたりしたのでした。
良いことも悪いことも、普通のオートバイでは経験しない事象にも出っ喰わし、それでもなお稼動し続けているのでした。
狸穴的にも今まで乗ってきたオートバイで、FZRxが一番距離を走っているオートバイになり始めております。
そろそろAX−1の総走行距離を抜けそうです。
AX−1と大きく違うのは、他車種および社外パーツを多く使っていること。
フロント回りはモノサス系のSRX600から戴き鍛造アルニミウムのアンダーブラケットを擁し、リア回りはオーリンズのショックアブソーバーとTZR250(3MA)のスイングアーム、前後ブレーキはアンダーブラケット同様、き〜氏謹製のサポートに乗せたブレンボ社のキャストキャリパー。
コレ等を用いてからも長距離を走行しており、ある意味社外パーツの実装耐久テスト車両状態。
さすがにこのへんのパーツは、より強く出来ており、デフォルトのFZRの弱い部分をカバーし、定期的なメンテナンスをしていれば今後も問題が起きる要素がありません。
これらのデータは、他の車両を調整する際に非常に役立っております。
17年と10万Kmが経っても、調子良く走っていられるのはこのあたりなのかも。
FZR250はある程度メーカーにより良く躾られているオートバイですが、当初のことを思い返すと、ココまで長く乗るコトになるとは考えておりませんでした。
乗り換えが起きなかったのは、過去に小さなものから大きなものまで多台数を乗ってしまった経験があり、また最近のオートバイの中に乗りたいと感じるモノが多くはなかったからだと思います。
確かに最新の大きな排気量のオートバイやAT車は楽なのですが、強い加速があってもすぐに慣れて飽きてしまうし、高い最高速度も街中では使えません。
どのオートバイに乗ってみても結局はFZRxにしたコトと同様なコトを、何等かのカタチで施行する結果になったりする、……感じは受けます。(充分に良く出来ていることは判ります)
色々考察した結果、普段使いで便利で使いやすいのは250〜600ccくらいのオートバイだったのでした。
で、いろいろな製作パーツや油脂類をテストする際に、結果を見やすいのもFZR250だったのでした。
FZRxめは、合うものと合わないもの等、試用したモノの良否判定には非常に敏感に反応する設定になっております。
エンジンオイル一つを採ってみても、不備があるものを使えば我慢しながらも、すぐに結果を出してくれるのでした。(基準としている今の凄いエンジンオイルがあるから、なのですけど)
薦める前にまず自分でためしてみてからなのだ。
このへんの、反応の仕方がよく出来過ぎていたり鈍感過ぎるオートバイにはない、FZRxたる所なのでした。
ほんとに不味い物を喰えば、すぐに吐き出した挙句……小一時間の文句を言うのでした。
ニンゲンみたいですね〜、面白いでしょ。
FZR:「マスター、そういうモノを食べさせられるわたくし
の身になってみてください」
狸穴:「……大変だねぇ、FZR」
FZR:「今に始まったことではないので動じませんが、壊れ
た時には直してくださいね」
狸穴:「へい」
FZR:「他所様ではこのへんは、どうなのでしょう?」
狸穴:「他人をヒト柱にしたり、自らヒト柱になったりする
者もいるみたいよ」
FZR:「各々マスターたちは、実験した結果、壊れたときに
ご自分のオートバイを直しているのでしょうか」
狸穴:「……半々かも」
FZR:「直していただければ……救われますが、そのまま廃
棄されては適いませんわ」
狸穴:「でも中には廃棄せざるを得ないヒトもいるみたいだ」
FZR:「基本的に、わたくしたちはマスターを選べません。
そのへんを良く判って戴かないと双方辛い結果にな
ります」
狸穴:「だな。オートバイに乗るからには、そのオートバイ
を守護する責任が発生するのだ。その契約を守れな
い者はオートバイに触れてはイケナイのだ。だろ?」
FZR:「そう思います。その程度のことが出来ないヒトは他
のことも出来ない方だと思います」
狸穴:「まさしく正解だ。今日のFZRは厳しいねぇ、なん
か不満でもあるんか?」
FZR:「いえ、ございませんが……昨日マスターの営業にお
付き合いした際に通りかかったある交差点の歩道に
『エンジン以外は使えます。ご自由にど〜ぞ。持主』
と貼紙され、ハンドル回りの部品が幾つか無くなっ
ていたオートバイがいたのですが……姿を消してお
りました」
狸穴:「いなかったねぇ」
FZR:「……どうなったのでしょうか」
狸穴:「さて……誰かそっくり持っていって手厚く再生され
ているのかも」
FZR:「そうであれば良いのですが。時々信号で停まると
(アメリカ〜ナはいいね……)と話し掛けられていた
ので、いつかマスターに申し上げて一緒に連れて帰
っていただこうと思っておりました」(泣
狸穴:「そか、心配してたか。同じFZRだったもんな」
FZR:「はい」
酷い奴もいたものである。
でも、そのFZRは落し物として処理され、あっしのアシを時々やってくれるヒロシの所にパーツ取り車両としているのでした。
密かに電話しておいたのだ。
結果としてバラされる訳だが、良かったのか悪かったのか……ヒロシはロハで外装が手に入ったコトと電装が丸々残っていてEXUPを移植! で、嬉しいとか。
まぁ、良かったとしておこう。
FZR:「そうだったのですか! 良かったですわ」
狸穴:「そか、良かったか」
それにしても、あの貼紙は不遇だった。
もう少しで、FZR2台体制になるところだった……
ウチではオートバイは、1台で充分なのです。
FZRx+狸穴 |