Vol.529 ショックアブソーバー 2004-11-12

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  オートバイや自動車の脚回りには、ショック・アブソーバーというものがついてます。
  低速から高速まで、様々な動きをする車体を安定させるために機能したりしてます。
  ほとんどのショック・アブソーバーには、減衰を発生させるためにオイルが封入されています。
  純正ショックだと、オイルやシールやメタルが交換が出来ない構造になっていたり……

FZR:「わたくしの前後の脚回りにも入ってるオイルですね」
狸穴:「んだ」
FZR:「フロントフォークやリア・ショックアブソーバーの
    減衰により振動を抑え、わたくしは安定した姿勢で
    走れます」
狸穴:「真直ぐ走っているときも、曲がっている時も、ショ
    ックアブソーバーは大切なのだ」
FZR:「接地点のタイヤが暴れては、上手く走れませんわ」
狸穴:「だろ。走るたびにタイヤが細かく跳ねていては、ど
    んなにハイグリップなタイヤでも性能を発揮できな
    いのだ」
FZR:「速度が上がるほど、その傾向が出やすくなります」

 リアショックにも、いろいろな方法のリンク形式があります。
  どれが一番と言うことも無いのですが、昨今の車速が高いオートバイになればなるほど、タイヤを地面に安定して押し付けることが難しくなり、リンクの精度も高くなります。
  出力が上がって車重が減って……タイヤも太くなって。
  タイヤが太くなれば当然、路面からの入力の強さも量も増えます。
  車体と路面の間で、ショックアブソーバーやリンク機構は激しく働かされることとなるのでした。
  これらの部品にも重量があります。
  もちろん軽量化すれば、激しく動く部分である以上、効果は大きく現れます。
  でも軽量化が進めば強度が落ちる……材料を高価なものにすれば高いと叩かれる。
  ショックアブソーバーやリンク機構は、会社でいれば中間管理職のような物体で、仕事ができて当たり前、でも予算を多く取る事は許されない……下からは突き上げられるし上からは抑えられるし……状態なのでした。
  でも、ショックアブソーバーにある程度の予算を投下すると、設定レンジが広がり、エンジンやタイヤの性能を余す所なく発揮できるのでした。

 ある程度の予算の内容は、選択したタイヤの種類やその性能によったり、ライダーの要求したコーナリング走行レベルによったり、最高速度によったり。
  その要求の高さ加減により、減衰力やガス室容積等の仕上げは変わります。
  場合によっては、フレームの一部やショックアブソーバーやリンク機構自体の仕組みを変えてしまうこともあります。(たとえば《秋水號》みたいに)
  大きく変えれば、オートバイ全体のバランスを一から全部取り直さないと、ある程度攻めても何も起こらないのに、何かの拍子にとんでもないことが起きる乗り物になってしまったり。
  極めて危険です。
  一台のオートバイを、自分の要求に合ったカタチにするには、とてもたくさんの事象を知っていたり考えたりして、実験しないとならない部分があるのでした。(量子コンピュータが必要ですねぇ……)

FZR:「マスター、わたくしは?」
狸穴:「FZRも今まで散々、間違ったことがあったもんね
    ぇ」
FZR:「はい。まだリアタイヤだけがラジアルになっていた
    ときに、デフォルトのショックアブソーバーのタイ
    ミングが合わず、何度もリアからスリップダウンし
    掛かったり、フロントが大アンダーステアになった
    りしました」
狸穴:「そうだったなぁ。リアだけ路面からの入力が大きく
    なって、フロントに妙な力が発生したこともあった
    っけ」
FZR:「その時は、フレームにも大きな力が掛かっておりま
    したわ」
狸穴:「当時はパーツを付けることだけでまだ、どんなふう
    に力を逃がしたり吸収したりすることを考える以前
    の、ようすみの状態だったもんね」
FZR:「今は、バランスしている感じです」
狸穴:「まだ詰める個所はあるけどね。でもあまり詰め過ぎ
    てもいけないのだ」
FZR:「では、どうするのですか」
狸穴:「そういうときのために、前後の重量バランスを合わ
    せながら、ワイドレンジに対応出来るショックアブ
    ソーバーとリンク機構を作ってバランス良く配する
    のだ」
FZR:「難しいんですね」
狸穴:「だなぁ」

 一台のオートバイと上手くやって行くためには、結構大変な苦労があるのでした。
  この苦労を軽視していると、痛い目を見るのだ。(イタタ)

FZRx+狸穴

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