Vol.515 パッド交換 2004-08-28

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狸穴:「そろそろ交換時期が来たのでパッドを換える」
FZR:「はい、お待ちしておりました。もう無いです」
狸穴:「たくさん走ったもんねぇ」

 ということで、前後のブレーキパッドが期せずして同時期に寿命を迎えました。
 FZRは生意気にも前後共にブレーキキャリパーを、Brembo社のキャスト型で揃えております。
 更にこれらのキャリパーを搭載しているサポートは、キ〜氏の所のSRX用を前にリアサポートは前回新規に7075T6材で起こしたワンオフ品……。
 ちょっと贅沢し過ぎか? とも思ったのだが、ブレーキや足回りについては距離も走るし、ある程度納得したいのでした。
 今まで使っていたパッドは、フロントがRK社のMA−Xと言うシンタードパッドで、開発担当者だった市川仁さんから直接薦められました。
 リアはフランスはカーボンロレーヌ社のエコノミータイプと呼ばれる、持ちを重視しながらも効きやタッチも確保しているコレもシンタード系パッド。
 フロントのRK社のパッドのタッチは、初期にジワ〜っと絞めながらある一定の所に来ると、そこから先はレバーの入力に対して正比例で効くようになるタイプでコントロールしやすく、雨でも変化のほとんど無い優れた物でした。
 リアのパッドは以前よりずっと使い続けているもので、タッチに関しては非常にリニアで、足で操作するブレーキのパッドとしてはある程度喰いつきも良く、離れもハッキリ判るので公道用としては2300円くらいで買えるし、ありがたい一品です。

FZR:「次のフロントパッドは、先日Lie EXさんから
    頂いたprojectμ社のレース用パッドですね」
狸穴:「んだ。FZRと一緒に博士ラーメンまで受け取りに
    行って、べにーさんとも会った時のパッドだ」
FZR:「凄く効くと聞き及んでおりますわ」
狸穴:「だねぇ。そういえばSRX600でレースに参戦し
    ている、こぐれさんも使っていてそう言っていた」
FZR:「わたくしには効きすぎでしょうか」
狸穴:「ん〜、FZRでは使ったことが無いから判らない」

 で、使ってみました。
 凄いです。
 レバーの動きに応じて倍力装置を少し効かせながらも、最後まで絞め上げるような効き方をします。
 FZRの出す最高速度くらいじゃ屁でもないって感じ。
 ある意味ではパニックブレーキ時には怖いかも……そのくらい効きます。
 熱が上がってからがこのパッドの効きの本領を発揮するそうですが、街乗り程度でもコントロールしきれない程の差はありませんでした。
 充分街乗りには使えますが、限界付近でのコントロールには少しだけ気を使います。
 ブレーキを何の考えも無くガツンと握ってしまう、またはガツンと掛けたい人には薦められないかな……素早くもジワッと効くあたりがブレンボの特性とは完全一致しております。
 ヤマハの純正ディスクのステン板とも充分な適合レベル。
 レバーから力を緩めた際のリニアな感触もかなり良いです。
 パッドのベースプレートの精度は今までのどのパッドよりも高く、キャリパーの中でガタつくことはありませんし、かと言って引っ掛かるようなことも無し。
 確かバックプレートを造っている会社は日本には一社位しかなかった筈だけれど、コレは……projectμ社のオリジナルなのかな。
 材料や仕上げのデザインが他のとは違う感じです。
 projectμ社のステンレス製ディスクならばもっと適合と言う所なのかも。(高くて買えませんけど)
 このパッド、最高に気に入りました。
 ある程度の流れに乗って走っている時に赤信号に引っかかり、止らなくてはならない時にも充分に停止できます。
 FZRではちょっと効き過ぎなのかも知れません。

 想定車体構成としては最低限の剛性を確保しているSRX600のモノサス型か、YZFのR−1などの加速度の強い1000ccクラスに使うと最適な感じです。
 FZR250でも慣れればその能力の一部は使えます。
 しかし反面では初歩のブレーキコントロールが判っていない人にとっては、ガツンと握ったらいきなりギャン!! と来て、握りゴケや全宙半捻りのC技誘発なパッドである可能性もありです。
 激しく斬れる刀はその扱いを間違えると怖いのだ。居合と近いです。
 なので、ブレーキディスクにわずかな磨耗偏差や熱歪みや、異常な減りを持っているディスクを使っている方にはかなり危険なパッドです。円周上の偏差がある所で引っ掛かり、ディスクの悪症状が制動時にモロに出ます。
 速度が乗っている時のフルブレーキングでは致命的な状況です。
 このパッドは、そのへんも含めていい加減なパーツを受けつけないようです。
 高性能なパッドはそれなりの相応しい状態のパーツを要求するのだ。
 うちの前ディスクには、キー氏が造ってくれたフローティングピンが入っているので大丈夫。
 同じことがタイヤにも言える訳で、ラジアルなタイヤには向いているようです。
 最低でもBT92くらいの能力は必要なご様子。出来ればGPR70以上なのかも。
 フォークにもアンダーブラケットを含めた剛性をある程度要求しています。(ついでにフレームにも)
 パッドの消耗の度合いについては多分、早く減るんじゃないかなぁ……
 まさしくレース用スペック……この他この傾向を持っているパッドとしてはカーボンロレーヌ社の、あまりお店では売られていない注文扱いになるレース用パッドも凄いです。
 彼日、一昨年前の型のとても軽量なTZ250にソレを付けている車両に、某所でチラッと乗せて頂きましたが……効くと判っていても意識より半分以下の時間で制動してしまい怖くて乗れませんでした。
 そのブレーキがどのくらい反応するかということで何もしないで制動した時と、1回だけディスクを指で摘まんで脂がついた時の変化を体感させていただきましたが、最初の一発は脂にも激しく反応しておりました……ビックリしたよ〜!! 跳ぶかと思った。
 このprojectμ社のパッドも、そのようなカテゴリーのエリアで存在している様子です。
 ブレーキダストの状態はまだ200キロほどしか走っておりませんが、良い方だと思いますのであまり汚れない感じです。
 雨天にはちょっと反応しておりました。

FZR:「路面の状況変化や浮き砂等ではちょっと敏感な扱い
    になりますね」
狸穴:「そうだねぇ。でもBremboのマスター&キャリ
    パー系ならば、コントロールの範囲内だと思うよ」
FZR:「フルードの劣化にも反応しそうですので、いつもど
    おり半年に一度は抜き換えてください」
狸穴:「了解」
FZR:「でも、先ほど80km/h位からフルブレーキング
    してみましたが凄かったですね……リアが少し浮い
    てました」
狸穴:「だねぇ……こんなのFZRじゃ初めてだ」
FZR:「わたくしのフレーム的には……限界超えてますわ」
狸穴:「そだ……280ΦoのTZ125用鋳鉄ディスクを
    1枚ストックしているけど、あれの方が合うかなぁ」
FZR:「マスター、ブレーキサポート作り直しになりますわ」
狸穴:「そだった……残念」

 リアのロレーヌのパッドは前回ブレーキサポートを7075材で造り換えて、キャリパーピストンを取り出して清掃、ABSO FRIENDを塗布してから約15000kmもったことになる……!
 それ以前の7N01材で造ったサポートでは、平均3000kmくらいしかもたなかったのだ。
 う〜ん、えらい違い。
 まぁ、フロントに入れたRK社のMa−Xのコントロールが非常に良かったので、その分リアを使う時間は激減していたのも事実ですけど。
 それにしてもこの違い……ちょっとビックリ。

 これらとは別に、サスペンションも原則には色々と効果していたようで……先日OHLINSのO/H+ABSOinsideが済むまでの期間、デフォルトショックに一月ほど戻していたのですが、その間に前後のタイヤと前後のパッドは激しく減り、今回の交換となったりしていたのでした。
 それだけロスが大きく車体が安定しないので、各部の動きに無駄と負担が掛かっていたのだ。
 ……メンテナンスって大事ですねぇ。

 Lie EX様、すばらしいパッドをありがとう。このパッドは……物凄いです。
 次には多分また普通のシンタードパッドを選ぶと思いますが、もしかしたら戻るパッドが無いかも知れません……(泣)
 世の中には凄いパッドがあるものだ。

FZRx+狸穴

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