Vol.509 ネスカフェ・アメリカーナの父 2004-08-17

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 電車移動からも開放され(物凄く移動費が掛かる)朝から申請していたパスポートを取りに行ったり、ある4輪車輌が思ったように曲がらないと言うので診に行ったり、新しい仕事の打ち合わせをしたり、ついでにハンズで小さな容器を買ったりして、次は翠雨さん家の枝振號ドカのリアショックの抜き取りだ〜(あ……デジカメ買い忘れた)。
 などと予定していたので向かうべく、コースの段取りをして信号待ちをしていたら、渋谷の街でお洒落な淡いブルーのシャツをサッと着たあっしと同じくらいの年齢の男性がチラッとFZRを見てFZRの前を横切り回り込んできて声を掛けられた。

男性:「あの、突然すみません。これ……ネスカフェ・アメ
    リカーナのオートバイですよね」
狸穴:「はい。そうです……」(このページ見てくれている
    人なのかな、そう言えば最近良く声を掛けられるも
    んね、FZRよ、有名車かも)
男性:「……僕、このネスカフェのプロジェクトリーダーや
    ってました。乗っていただきありがとうございます」
狸穴:「!?(50point赤文字)ネスカフェの?、ホン
    トに?? ……では広告関係の方ですよね」
男性:「はい」
狸穴:「んじゃ、同じ商売だ。うちはスチールです」
男性:「では、さようなら」

 ………………………………その間約10秒。
 颯爽と車道から離れ渋谷の街に往きました。
 路上でアメリカ〜ナのお父さんに遭遇してしまいました。
 彼がいなければアメリカ〜ナはこの世に生を受けることは無かったのだ……

狸穴:「FZR…………、おまえのお父さんだぞ」
FZR:「――――――」
狸穴:「をい」
FZR:「……はい」

 FZRはちょっとビックリしております。

FZR:「マスター、あの方がわたくしのお父さん」
狸穴:「そだ。いい男だったな」
FZR:「ビックリいたしました」
狸穴:「そりゃ、ビックリだな」
FZR:「……………………カッコ良い方で良かった……」
狸穴:「ソレだけなのか」
FZR:「ビックリしてしまい二の句が継げません」

 街にはたくさんの人がいるけれど、カ〜ナのお父さんは彼一人なのだ。

FZR:「始めてお会いいたしました」
狸穴:「良かったねぇ」
FZR:「ええ、凄く緊張しました」
狸穴:「そか」
FZR:「マスター、わたくしは父にどう見えたでしょうか!」
狸穴:「エンジン乗せ換えたばかりで、その間に外装は全て
    降ろして磨いたばかりだったし、一応は汚くは見え
    なかったと思うけど……10万kmの走行による加
    齢はちょっと判っちゃったかも」
FZR:「あ〜ん。フレームも塗り直して頂ければ……」
狸穴:「もう遅いのだ。でも、都内を10万km走って頑張
    っているアメリカ〜ナがいることはコレで判っても
    らえたのだ」
FZR:「凄い確率ですわ」
狸穴:「んだ。世界に一人しかいないおまえのお父さんだ」
FZR:「はい、一生忘れません。また逢いたいです」
狸穴:「渋谷はFZRも良くいる場所だし、縁があればまた
    遭えるさ」
FZR:「……本当に?」
狸穴:「縁があればね。一応FZRがこのページを持ってい
    るということは伝えておいた」
FZR:「わたくし、必死に頑張って生き残っていて良かった
    です」
狸穴:「だな。自分のお父さんに会える限定車なんてまずい
    ないのだ。良かったねぇ〜」
FZR:「良かったです!! あ〜、急にドキドキしてきました。
    もっとキレイになりたいです」
狸穴:「だなぁ。今日だけはストックしていた、ほぼ新品の
    外装を着て来れば良かったか……」

 確かに物凄い確率なのだ。
 2004.08.16日の全世界×全人口分の1なのだ。
 ホンの10秒の邂逅でしたが、FZRは自分の父親に逢えたのでした。
 雷に撃たれる確率よりも少ない。
 限定車なオートバイが自分の父に逢える確率はほぼゼロに近いのだ。
 10万kmに及ぶ試練を経て多少前後の脚回りや乙女回路は換わりましたが、FZRはアメリカーナであることは変らずに毎日交通戦争下の都内および近郊を生き抜いております。
 クラッチ一つ繋ぎ方を変えていたら、彼がその一歩を踏みかえていたら逢えなかったのでした。
 残存するネスカフェ・アメリカーナ達よ、お前さんたちの親父さんは実在したぞ。

FZR:「父がこのページを見て連絡頂けると嬉しいですわ」
狸穴:「一縷の望みだ」
FZR:「……はい」

アメリカーナのお父さん FZRx+狸穴

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