| FZR250には、FZ250フェーザーというオートバイが初めて搭載したインライン250/4バルブのエンジンが積まれてます。
このエンジン途方もない高い回転数で稼働し、それでいてアイドリングも1600rpm近辺で安定。
FZRxにも積まれております。
そのエンジンの腰上がやって来ました。
FZR:「マスター、わたくしと同じ系統のエンジンですね……
まだ一応動いておりますが」
狸穴:「んだ。FZR250(3LN−1)のヘッドとシリ
ンダーだよ」
FZR:「どうなさるのですか」
狸穴:「こきちさんが、FZ250フェーザーに使うから一
応バラしてみたそうで、ヘッドの熱による反りを修
正するのだ。ついでに錆びてしまったシリンダーの
再生に関する検証」
FZR:「シリンダーとの接合面ですね。わたくしのヘッドも
分解されたときにその面を修正していただきました
わ」
狸穴:「覚えていたか。ヘッドは頑丈なアルミブロックで出
来ているけれど、ど〜んなに頑丈に作ろうが熱によ
り歪む訳だから、一度バラしてしまったエンジンは
必ずこの修正が必要になるのだ」
FZR:「そうですね。わたくしのもストレートエッジで測っ
たら誤差範囲内ギリギリでしたが、わずかに反って
おりましたので、修正していただきましたわ」
狸穴:「金属である以上どんなに頑丈に作っても、熱で反る
から、そのつど表面をさらう程度に平滑化するので
した」
FZR:「それをしないでいると、どうなるのですか」
狸穴:「原因特定の難しいエンジン不調。排気側カム軸受け
のクリアランス不足とか、なのでFZRxの排気側
カム軸受けはちょっとだけ緩めクリアランスをとる
のだ。ほかにもガスケットの吹き抜けを高回転時に
起こすし、寿命も短くなるよ」
FZR:「でも、そのたびに少しづつ圧縮が上がってしまうの
では?」
狸穴:「削る……といっても少しだけだから、O/H3回く
らいは大丈夫だよ。それ以降はピストンのヘッドを
削って圧縮をあわせる。ついでに4個のピストンの
重量差や各個の動的バランスも出してしまうのでし
た」【ピストン:FZRピストン.jpg】
FZR:「なんでもできると便利ですね」
狸穴:「純正FZRのエンジンパーツもこれから先は少なく
なるしね……少しでも壊れ難いパーツに仕立て直さ
ねばならんのでした」
FZR:「ということでわたくしのリアシートに搭載ですね」
狸穴:「カワサキの空冷4発よりは軽いのだ」
自分のエンジンと同じエンジンの腰上をシートの上にドンと登載して、FZRxは走るのでした。わはは。
で、面研専用の切削修正作業の前に、ヘッド内のカムやリフターやバルブ等の部品を全部外して点検します。
今回は『バルブシートの修正はどのような状況でも、しなくて良いっす』とのことだったので簡単なのだ。
ほとんど走っていない個体だし……
でも各同弁パーツは16個もあり、ヘッドユニットから動弁機構をバラすだけでも面倒です。
更にこれらの同形状で複数あるパーツは、各パーツが入っていた順番を守ってヘッドに組戻さねばならないのでした。
なので、ガラガラ〜! とヘッドをひっくり返してパーツを取り出して、一まとめにして置くという訳にも行かず……そバルブとそのリフタ−に名前をつけて、清掃&保管をするのでした。
吸気側のリフター群には今回は『カガリ』という名前をつけて1号から8号まで。
排気側には『ラクス』の1〜8。
吸気は『アスラン』の1〜8。
排気バルブは『キラ』の1〜8。
カムホルダーの吸気側には『ミリアリア』
排気側には『トール』
ホントはiv/ev#1〜#8でも、iL/eLでもなんでも良いんですけど、今回の発注者が好きそうなキャラの名前をつけました。
あっしはラクスが大好きです。
FZR:「わたくしのパーツにも名前はあったのですか」
狸穴:「あったような気がするが……忘れてしまった。今度
やるときには物凄い長い名前をつけてやる」
FZR:「楽しそうですね」
狸穴:「こうでもしないと、数が多いので管理が嫌になるの
だ」
カガリ#4にちょっとアタリ痕発見。アスラン#3は問題なしだがアスラン#7と#8にカーボン噛み込み痕発見……う〜ん。動いていたらしいし、予算も限られているし多少のことなのでこのままにしよう。(この程度は大丈夫です)
ミリアリアは全部良しでしたが、トールが一部カジリ痕……排気側のカムが曲がってる?
でも動いていたのでこのままでGO!
ヘッドブロックの横にサブフレームがつけられるということが羨ましいです。
転倒時のプロテクターをマウントするとか、エフェクトファンを搭載するとか、トランポ搭乗時のタイダウン・アンカーに利用とか……妄想していることがあったのでした。
ヘッドブロックならば色々特殊装備をつけでも頑丈なのだ。
FZR:「マスター、コレはわたくしのではないのですよ。ち
ゃんとやってくださいね」
狸穴:「へいへい、さいでやんした。ちゃんとやってますよ
〜」
FZR:「わたくしの予備エンジンはその後いかがでしょうか」
狸穴:「大丈夫。いつでもOKだという感じ」
FZR:「今のエンジンはそろそろ10万kmを迎えますが
……まだ大丈夫でしょうか」
狸穴:「まだ大丈夫だよ。あと5万キロはもつだろうし。で
もその前に一度安全交換時期が来ているカムチェー
ンと、カムシャフトが減っていれば換えるかも」
FZR:「鵺楓には、わたくしのカムだけとかチェーンだけは
落ちておりませんが……」
狸穴:「だなぁ……エンジンブロックごとじゃ邪魔になるし
……でもエンジンコンプリートでリビルトして売っ
ても良いかも」
FZR:「大変ですわ。お時間が足りないかと思いますが」
狸穴:「……そだよなぁ」
程々が良いのでした。
FZRx+狸穴
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