| マサトさんのSRXモノサスには、リアショックにOHLINSが入っている。
そのOHLINSの取り付けの一端であるアイボルトが、アイエンドの部分で折れた。
通常ではまず起こらない現象なのでした。
取り付け時の締め付けトルク等に問題があった訳でもなく、積載荷重に問題があった訳でもなく、筒体内部の動きにも何等問題無く、法外にデカいタイヤを履いてホイールの重量が増えているという訳でもなく、取扱いに問題があった訳でも無いのだが……折れました。
アルミ材にス(気泡)でも入っていたのかな……
でも鍛造アルミ(7075−T?系と聴いております)だからそんなスが入っているということは無いはずだし……エンドアイ部に圧入されているピロボールに何かが挟まって動きが悪くなって壊れたのかな。
リアタイヤの跳ねが掛かる所だし砂当噛んで……何千本に一本くらいはそういうこともあるのだ。
OHLINSの方に訊いてみると、錆びたり異物を噛み込んだ場合ピロボールの枠が割れることも報告されているので、普通のことなのだそうだ……
何時か機会があったら、車高調整式アイエンドの強度の応力解析をしてみようかな。
SRXの400・600モノサスのショックの取り付け状態は、リンクを介さずダイレクトにスイングアームの取り付け部分に付けられております。
そのスイングアームが作動する際には、ピボットを軸としてこの部分も弧を描くように動きます。
その際にはインナーロッドから延びているアイボルトに横方向の力が作用しますが、アイボールはベアリングと似たような構造となっていて中が回転するように作られており、回りこむ横方向の力を逃がしながらストロークするように出来ているのだ。
そりゃ多少はリンク式を採用のショック縣荷方式なオートバイよりは、横方向の力を受けやすいです。
なので、アイボールが何らかの状況で固着すれば折れる可能性も考えられますが……このアイボール、潤滑油切れで錆び込むとか大きなゴミを噛み込む等しない限り固着しないような構成になっております。
多分、なんらかの状況によりアイボールが固着して折れたのだな……。
リアショックの取り付け部分に掛かる荷重は、瞬間的には3トンとも5トンともいわれているので、いろいろなことが起きるのだ。
皆様も通常ではこういう故障は起きませんが、たまにはショックの取り付け部分の点検・清掃・潤滑をご確認ください。(次回はグリシンだな……)
ショックを外すときは、ジャッキした車体がちゃんと安定する状態で作業しましょう。
センタースタンドがついているオートバイではあまり問題になりませんが、サイドスタンドしかない場合は片側だけにジャッキを掛けて上げたりせずに、面倒がらずに後輪と排気管を外して、しっかり掛かる位置にジャッキを用意(場合によっては製作)して車体を真直ぐ上げてください。上げる前に各部のボルト・ナットを緩めておくと、作業は楽になり安全です。
上げ終わったらジャッキと車体をタイダウンベルト等で、程々に固定。
作業中に車体が落ちるとオートバイは硬くて重たいので、人間等の腕や身体を挟むと大怪我します。
好条件下の方で、車体を吊り上げることのできる人は、補助的にチェーンブロック等で落下しないようにした方が良いです。
怪我するのは作業者なのだ。
ショックユニットを取り出すこの作業は……とても無理そうだなぁ〜と思った方は速やか且つ素直に機材の用意されている近所のオートバイ屋さんでやってもらっちゃいましょう。
ついでに他の部分の点検・清掃もしてもらいます。
スイングアームピボットのブッシュやベアリングのヘタリや、グリスの劣化なども点検出来ます。
ホイールやショックが付いていないフリーのアームを手で動かしてみて、引っ掛かるような場合は、大抵ピボットのO/Hが必要です。
そのへんを直すと新車のように車体が安定した状態で走れます。
ホイールベアリングやハブのベアリングも点検できるし、チェーンも普段より細かく点検清掃できます。
この時、同時にチェーンやF/Rスプロケット(タイヤもか)を交換してしまえば工賃も少しウキます。
稼働部分はいつも良い状態で動いていた方が、走って気持ちも良いのだ。(結構違いますよ〜)
自分の命も乗せている大切なオートバイだったら、そのくらいのコトをしてやってもバチは当らないのでした。
FZR:「マスター、わたくしのOHLINSは、O/Hして
いただく時期に達しておりますが……」
狸穴:「了解、少し前に新しくなったABSO−RSだろ。
FZRは普段から距離走るし荷物も積むしね……今
回のマサトさんやにゃむさんのOHLINSと同時
にやるよ」
FZR:「でも修理中はデフォルトのサスですね……」
狸穴:「んだ、我慢だ。残念ながらうちは予備のOHLIN
Sなんて持ってない」
FZR:「はい」
こうしてサスは2万キロか2年に一度くらいのどちらか早い方に、一度くらいはO/Hするのでした。
皆様の想像以上にショックオイルは劣化しております。
こうすればせっかくのタイヤの性能を余すこと無く、いつでも使えるのでした。
安全なのだ。
FZRx+狸穴
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