Vol.475 頑張るねぇ…… 2004-05-12

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 一部機材の定期O/Hが済んだので取りに行き、久々にアジトMに戻しに来た。
 ヘルメットを外すと、アジトMの近所では移動販売車のスピーカー音が聞こえた。
 この辺は、テロや右の人を警戒したお巡りさんがとにかく多いから、きっと小声で商売しているのだな。
 それほど遠くじゃないようだが、場所柄か出力をかなり絞っているので聴こえ難く、何屋かよく判らんので気になる〜
 ……竿竹屋か金魚屋かなぁ、サンドイッチかも。

FZR:「この辺で物売とは珍しいですね」
狸穴:「昔は普通に来たんだけどね、最近は固定資産税や相
    続税も高く、在住する人も少なくなったから、物を
    売りに来ても買う人などいないのだ」
FZR:「……何屋さんかしら」

 軽トラは通りから入ったところで停まっている。
 不要になったテレビやラジヲやパソコンやオートバイ等を回収するという名目で、色々と細かく地図に車種等を記載しながら、駐車スペースの内部状況や住人の様子をそれとなく精査して各地を回っている諜報機関の人でもなさそうでした。
 一応は近隣の警戒のために様子を窺い聴いていると、どうやら食べ物を売る車らしい。
 お昼過ぎだし、ビジネス街で売れ残ったお弁当でも売りに来たのかな……
 アジトMにはキッチンが無いので、400円台だったら何か買う。
 でも、動く気配がありません。

狸穴:「通りの入り口で全部売れちゃうのかな」
FZR:「マスター、お弁当じゃなさそうですわ」
狸穴:「……みたいね」

 低音の男声のアナウンスを聴いていると、どうやらシュウマイ屋らしい。

屋車:「……世界一美味しいシュウマイはいかがですか……
    蒸して良し揚げて良し、最高の豚肉をふんだんに使
    い薄皮に包み、その中は得も云われぬやうな肉汁の
    世界♪ 〜半年に一度しか来れないよ!! ……コレ
    を食べぬと地獄行き……老い先短いご老人様や、不
    治の病の美少女も食べれば天獄食べねば地獄……♪ 
    冥土の土産にお一つどうぞ……怪しい者ではござい
    ません〜」

 だって。
 ん〜、なんだか凄い行商です!
 タブーを超えてまさに『生命』に訴えるこのコピー。
 誰もなし得ないかも。
 新手のパターンだ。
 こりゃ、騒々しい大学堂(都内を中心にチェーン展開している路上販売業者。妙な節回しの唄を歌いながらの凱旋)もウカウカしてられないね。
 通過中の若いお姉さん達にはウケてました。

 しばらくすると、警邏中のお巡りさんの姿が路の端に見えたので、解体寸前の古い冥土シュウマイ車はオイルを少しづつ滴しながら、音響をショスタコビッチに切替てゆっくり去って往きました。
 登録ナンバーは何故か北陸方面の表示。こういうのが流行っているのだな。
 運転していた店主は眼光鋭く、咥えタバコでブルーのピンストライプのシャツが似合う50歳代後半の赤銅色に焼けたレゲーマンでした。
 荷台にはなぜか浪人学生風の男が一人。

 ……面白いですね。
 ナシゴレンを売った方が似合いそう。

FZRx+狸穴

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