Vol.473 車輌価格 2004-05-01

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 昔からオートバイには、それぞれ値段が付けられ売られております。
 ライダーはオートバイを買うのでした。
 おしまい。

 って、三行で終わってしまう回もあっても良いかと思いますが、一般にはライダーはオートバイを買うということなのでした。
 いまだ稼動しているFZRxをリストラして、R1に乗り換え〜るわけじゃないですよ。
 あっしも、まだ免許を無くすには惜しい年頃です。

FZR:「マスター、何やってるんですか。そろそろ助け舟出
    しましょうか」
狸穴:「助かった。妙な書出し方をしたので文章に詰まって
    しまったのだ」
FZR:「で、わたくし達オートバイを買うにあたってはお金
    が要るのですよね」
狸穴:「そうなのだ」
FZR:「でも、わたくしはロハでマスターの所に来ましたが
    ……」
狸穴:「……そうだった。そのあとが大変だったけど」
FZR:「それでオートバイの価格が……」
狸穴:「『高い』と言われていても、昔よりはずっと安くな
    っていると言いたかったのだ」
FZR:「はい、でも1000ccのオートバイは100万円
    以上しますが」
狸穴:「するね……でも、考えてみれば安いものなのだ」
FZR:「……」
狸穴:「皆オートバイはメーカーから買えば良いと思ってい
    るだろ。でも、オートバイをメーカーから買うので
    はなく、自分でコンセプトを決定してパーツを考案
    して製作して……材料揃えたり、加工技術を身につ
    けたりしないとオートバイに乗れない、と考えれば
    安いものなのだ」
FZR:「はい……でもそんな人はいないと思いますが」
狸穴:「いないよなぁ……、だってメーカーがあるんだもん」

 いつの頃からかオートバイは人間の生活や歴史の中に現れ、今ではまるで有史以来のように存在しているのでした。
 オートバイは適当に汎用性もあるので、創った当の人間がオートバイが何のために存在しているか判らなくなっていたり。
 あっしも今では判らなくなってしまいました。
 使用者により若干の接し方に差はあれど、オートバイは人間達が気づかぬうちにしっかりと自分達のいる位置を創ってしまったのでした。
 もしかしたら人型ロボットも、そのうちそうなるのかも……(あっしは大歓迎ですけど)

 で、オートバイの価格。
 オートバイは昔は生活に余裕のある一部の人しか接することの出来ない、大変高価な乗り物でした。
 その頃のオートバイはまだ発生したばかりで個体数も少なく、珍しい存在でした。
 部品も今のように買って来る訳にも行かず、材料を作るところから始まり、つたない加工技術で試行錯誤しながら造らねばなりませんでした。
 それが数十年の間に工業製品としての増殖システムを構築し、一般に広まるようになりました。
 もちろんその背景には、当時の誰かがオートバイをたくさん造れるような工場を作り、商売に精を出しお金を儲けよう〜と多少のリスクを背負いながら、経済活動の一環として生産開始したのですが。
 その頃にはネジを作る専門の会社があったり、大量の鋳物を加工する大きな工場が出来たりと今とあまり変わらない状況が、ソフトも含めていつの間にか出来上がっておりました。
 ヨーロッパではトライアンフやBSA、MV AGUSTA等のメーカーと呼ばれる集団が発生し、アメリカ大陸ではインディアンやハーレー・デビッドソンという会社が発生しておりました。
 FZRを造ったヤマハというメーカはまだその頃には無かったかな。
 近しい所で似たような物を造る集団がいるという状況が揃い、誰が一番か決めよう〜、でレース……という流れになりました。
 このレースというシステムが、オートバイを更に多様化・高性能化させました。
 MV AGUSTAはそういう背景のレースで長きに渡り一位を続け、世界で一番速いオートバイが作れる集団という状況が続いておりました。(日本勢が出てくるまでは)
 その頃のオートバイは、まだ生活に余裕を持たないと得られない乗り物でしたが、少しづつ買いやすい価格のモノも出始めました。
 大量生産効果でした。
 オートバイメーカーの乱立した英国(だけじゃないんですけど)のメーカーが、そういった庶民向けの価格帯のオートバイを各社で造り始めたようです。
 専従のメカニックを自宅に雇う必要も無く、オートバイという物体を普通に庶民が買えるようになったのでした。
 それまで以前は、単体で乗れる乗り物は馬などだったのが、機械に乗るコトを人間は覚えたのでした。
 燃料を買える商店が各地域にたくさん出来、オートバイ製造メーカーからパーツの供給も普通に受けられるようになり、オートバイは広く一般化していったのでした。

FZR:「わたくしも一部は違いますが、大体そうですね」
狸穴:「んだ。良い時代になったのだ」

 車体やエンジンやタイヤも技術的に発展し、オートバイは進化しつづけております。
 出力も上がり車体も大きくなり安定した操縦性を身につけ、最近ではスクーターと呼ばれる二輪車も大型化し、誰でも簡単に高性能を得られるようになりました。
 ところが、どんなモノでも大衆化するとレベルは下がるわけで……運転者の操縦技術や安全に対する意識は逆に下がり始め、よく事故を見かけます。
 昨日も、R246で荷物の集配等で駐車している車輌を回避して先に行こうとした大型オートバイが、後方から走ってきた自動車に轢かれておりました。
 ライダーは後方確認を一切せずウインカーによる合図も無く、いきなり右車線に車体を振込み轢かれたのでした。
 普通に動いている自動車は急ブレーキをかけるも間に合わず轢いた感じ。
 集荷トラックと自動車に挟撃されてオートバイは全損。
 トラックも若干傷つき、自動車は左前面のクラッシャブルゾーンを使い切り左前輪の位置も狂って自立走行不能。
 ライダーは右下肢を妙に曲げておりましたが、幸いにも生きていた様子です。
 一番悪いのはライダーの安全確認不履行なのだ。
 一応路上に倒れたオートバイのメインスイッチを切り、トラックのパネルに立て掛けて寄せました。
 フレームが曲がり左側のハンドルが折れていたので、重い車体を起こすのにちょっと難儀。
 燃料タンクってバックリに凹んでも漏れないのね……
 ライダーは『まだ買ったばかりなのに。凄く痛い……』と逝っていたが『後ろ、見てなかったね。痛いのは自分が悪い』と申し上げておきました。
 乗り物を所有とか管理した段階で、各自にリスクが発生していることに気がついておらず、その後救急車が来るまでこの三者は、微妙に非を認めながらも『だって、おまえが悪いんじゃないの……アフォ』と悶着しておりました。
 なんでも簡単に得られることはありがたいのだが、性能や車体の大きさや重量に見合った運転技術と安全意識を持って頂きたいです。
 このライダーが面倒がらずに、せめて一旦停まって後方確認をしておれば三者(と、その後事故渋滞で繋がっていた人たちも)ともこんなことにはならなかったのに。
 どんなに気をつけていてもいずれ事故は起こるのだ。
 事故った時にライダーはダメージを直接受けて被害も大きくなるのでした。

 十数年前に同じ場所で二人乗りをしていた中スクが、ほぼ似たような事故を起こしておりました。
 その時は後ろに乗っていた彼女と思しき女性は落車して背中を後続車に撥ねられ、呼吸・心拍の停止を確認。いくら呼んでも意識無し(当然なのか……)。
 一応救急車が来るまで、はじめて実地に蘇生措置を続けてみましたがその後はどうなったのか、そのままツーリングに出てしまったので定かではありません。
 顎が僅かに動いたような感触はありました。
 救急車の中の人の技術で助かってたら良いなぁ。
 口の中にはしばらく血の味が残ってた。

※……皆様は人間なので、蘇生作業の際には血液感染等に気をつけよう〜!(編註:切り傷がなくても、虫歯があるとHIV等は高確率で感染します)

FZR:「マスター、わたくしがそうなったらどうしますか」
狸穴:「棄てて去るわけにも行かないし……んじゃ人工呼吸
    してやる」
FZR:「ギョエです。それではわたくしは直りませんわ」
狸穴:「んじゃ……鵺楓〜でパーツ落しまくりだな」

FZRx+狸穴

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