| 今年は4月馬鹿に騙されることもなく、無事に新年度を迎えることが出来ました。
去年は、「まだ誰も知らないが、実は都内で無シールドの核燃料が撒かれるテロがあったらしい」という平板な嘘に騙され、慌てて都内から出たりしたのでした。
FZR:「そうでしたね。マスターが慌てているので併せてわ
たくしも慌てて走りましたわ」
狸穴:「疲れたね」
FZR:「でもそうなってしまったら、マスターがいくら頑張
ってわたくしで走っても間に合いませんわ」
狸穴:「……だな」
FZR:「マスターの場合は、慌てて逃げるよりも、身体の分
子構成を熱や電磁波等の核の影響を受けない物質に
変換する方が早そうです」
狸穴:「ヒューマノイドはこう言うときに便利だな。でもそ
れじゃガミラス人と間違われて生き残った人類に排
斥されるかもしれない……」
FZR:「それも大丈夫です。地球人はいまだガミラス人をア
ニメでしか見たことありませんから判りませんわ」
狸穴:「なんだ、そか。んじゃ、都市が再生するまでそこで
ずっと狸寝入りでもしていよう」
と言うことで、今年も安全な都市であってもらいたいものです。
季節も春で桜は今が全開で咲いております。
自然が少ないと言われる都内ですが、所々に桜は結構多く観れて、走るだけで花見が出来るのでした。
FZRが勝手に決めた専用桜は、一昨年前にその会社の倒産ということで無くなってしまったが、いまや日本全国桜前線通過中なのでした。
この桜をネタに24時間酔っている方々もたくさんおられますので、皆様お気をつけて。
あっしはいまだしばらくは夜間寒いので、いまだ鎧を着けておりますが、やっと長〜い冬が終わったのだ。
軽い鬱症状も、早く終わってくれないものかなぁ……
最近FZRのショップの受注状況でも、冬を終えて南の方から順にオートバイが走り出したらしく、沖縄県や南の方のからのお客さんが急増しております。(北海道の方も、なぜか増えてます)
沖縄はもう、初夏の陽気かも。
皆そろそろオートバイの季節に向けて整備を始めるんですね〜。
沖縄は冬が短くてイイなぁ。
でも台風が心配な季節でもありますね。
お世話になっている沖縄の皆様、お気をつけて……。
そろそろあっしも、3シーズン用グローブの保存庫から出して用意をしておかねば。
冬の間に活躍してくれた、JRPのNPWグローブをメンテナンスしなくては。
今年の冬はこのグローブのおかげで、遂にハンドルカバーのお世話にならずに済んだのだ。
JRPさんからは暖かいシーズン用の新作を含めたカタログが送られてきました。
コレがまた、どれも凄く良い仕立てで……カッコ良いです。
職人の粋を感じます。
NPWのメンテナンスの仕方をレクチャーしてもらいに、そろそろお店に寄ってみようかなぁ。
FZR:「そういえばマスター、今年は『寒い〜寒い〜』と言
いながら走ってませんでしたね」
狸穴:「そうなのだ。別に寒さに耐性が出来た訳ではなく、
ひとえにこのグローブのおかげなのだ」
FZR:「マスターは熱さには強いですけど、寒いと半分意識
が飛んでますものね」
狸穴:「んだ。自分が誰でどこに向かっているのか判らなく
なってくるのだ」
FZR:「危険すぎるかも……わたくしもハンドルカバーを付
けられること無く助かりました」
狸穴:「すり抜けしてても危ないもんな」
FZR:「はい」
狸穴:「これからはグローブも薄くなるし、聴覚と皮膚感覚
で並走する車の位置も掴みやすくなるから楽になる
のだ」
FZR:「マスターの片目は見えてませんから、わたくしの音
の反射波を拾って安全率を上げてください」
狸穴:「慣れれば視覚に頼るよりも、その方が3D的な距離
は掴みやすいもんね」
これが[脳の半球化]を促進して、喪失した機能を補填する新しい器官を異常編成しているのかも。
進化なのだ。(実際に右の視力を失った以降の写真の質は仕事上でも大きく変わりました)
半球化が起こると、ある領域ではポジトロニックブレインの抑制機構が外れて内圧開放が起きるので、コレが加速すると凄いことになるのかも。
ベートーベンさんとかは、この状態だったのかな。
と、走っていると久々に女子高生のAちゃんから入電で我に還る。
A:「たらうさん。今どこ」
狸穴:「新宿の西側4キロの地下12Kmを潜行中」
A:「久しぶりだね〜」
狸穴:「応〜。スパーダ乗ってる?」
A:「しばらく乗ってなかったけど、最近また乗り始めた」
狸穴:「……そか」
A:「うん」
狸穴:「で、スパーダ號の具合悪いとか?」
A:「元気」
狸穴:「んじゃ、俺と仲良くデートしたいとか?」
A:「いいよ」
狸穴:「冗談だ。女子高生が13億7千万歳のいたいけなヒ
ューマノイドをからかうんじゃないの」
A:「へい。ジョーク言ってるのは狸穴さんの方でしょ。
で、私は休みだし閑ならご飯あるから食べに来ない
かなぁ、と思い電話してあげました」
狸穴:「え゛……、Aの作ったご飯って……喰えるのか」
A:「失礼な。ママが仕込んだんだけどね。いま私のお腹
空いてないし」
狸穴:「んじゃ、小一時間で行く」
女子高生なれど、しっかりあっしが飯に釣られることを解っているのでした。
世間にゃたくさん女子高生はあれども、あっしに飯を喰わせてくれる女子高生は稀少なのだ。(誰でもって訳じゃないです。Aはあっしがネギを大量に摂取すると発作起こすことも知ってるし)
FZR:「Aちゃんですね」
狸穴:「FZRも久々だろ」
FZR:「はい。時々携帯からメールは頂きましたが、それも
ここのところ減ってましたので、気にはなっており
ましたが、まぁ元気だろうと想定。なので久々です
わ」
狸穴:「んじゃ、スパはきっとタイヤのエア圧下がってるな
ぁ」
FZR:「かも知れませんね。マスターがチェックしないとそ
のままみたいです」
狸穴:「多くの人は、そうみたいだ。あまり自分ではチェッ
クはしないらしい。判っていてもそのままとか」
FZR:「そんなわたくし達のために、オートバイ屋さんがあ
るのですけどね」
狸穴:「最近の客がオートバイ屋さんを見る目は、タイヤの
エア圧調整を頼んでもお金が掛かる所、と言う見方
をされているみたい。これじゃまるで昔のキャッチ
・バーだな」
FZR:「わたくし達の機能を上げたり維持するためには、内
容によりある程度の技術とお金が掛かることはやむ
を得ないのですが、タイヤのエア調整くらいでお金
を要求するオートバイ屋さんにも問題がありますね」
狸穴:「今はどこもオートバイ屋さんは経営が厳しいのだ。
自分達の通うオートバイ屋さんがそうならないよう
にお客さんも協力せねば」
FZR:「……うちの経済はもっと厳しいですわ。協力してく
れると良いですね」
狸穴:「金星には経済と言う概念が無かったからなぁ。FZ
Rには苦労を掛けてるなぁ……」
FZR:「マスター。オートバイやパソコンは、判ってくれて
大切にしてくれて必要としてくれるお方の所に来る
ことになっている。と、わたくしは思っております
からお気になさらずに」
狸穴:「をを……オートバイに慰められてしまったか」
FZR:「役目が合わなければ、長居は出来ませんけど」
狸穴:「まぁ、中尉やき〜氏や、FZRのお店のみんなが協
力してくれているのだ。感謝せねば」
FZR:「はい」
そうこうしているうちに所用を済ませて、A宅に着きました。
ガレージを覗くと、スパーダが自分の車体カバーをミラーのステーに掛けてこっちらを向いておりました。
狸穴:「よ〜、スパーダ。元気か」
スパ:「あ、狸穴さんとFZRxだ。そんなに走っていない
ので僕は無事です」
狸穴:「そか。……そりゃ良かったな」
スパ:「マスターAは中におりますので、インターホンで呼
んでください」
狸穴:「応」
呼ぶと直ぐに出てきました。
が、飯を食わせてくれるといっても、Aちゃんのお母さんがいないとなると、断りもなしに上がる訳には行かない……。
んじゃまたガレージの縁台で頂くか。
渡世人は一般人とはお座敷が違うので、家主の断り無しに宅内に上がる訳には行かないのだ。
A:「ど〜も、お疲れ様。FZRは車庫に入れて」
FZR:「Aちゃん……!!」
狸穴:「あれれ……どしたの」
A:「こんなになっちゃった」泣)
……痩せ過ぎだ。32Kgくらいかな。
何が起こったのだ?
肌は紙のように白く目尻……薄く皺を掃いた高校生……
A:「ビックリしたかな」
狸穴:「……少しくらいは」
A:「でも私、元気なんだよ」
狸穴:「……」(フラつきながら元気って……ねぇ)
スパ:「うちのマスター、拒食症です。僕にもまともに乗れ
ません、直して下さい」
A:「狸穴さん風に言うと『わははで、とほほ』なのだ」
狸穴:「何があったか知らんが、良くないね」
A:「怒らないでくれ〜。コレだから呼んだんだよ」
狸穴:「……俺のせいか?」
A:「違うよ、とりあえず入って」
狸穴:「んじゃ、上がる前にお母さんに電話して代わってく
れ」
A:「なんで」
狸穴:「昼間と言えど、女子高生一人の所に上がりこむわけ
にゃ逝かんだろ」
A:「大丈夫だけど、しょうがないなぁ。渡世人はお座敷
が違うのか。他の男の子達は平気で入ってくるよ」
狸穴:「渡世は決め事が多いので、家長の了解が要るのだ」
電話していただき、お断りしてから入りました。
会社にいるお母さんは了解済みだったようで、話し相手になってやってくれとのこと。
元々AはFZRと知り合う前から内向的で、精神的な攻撃には滅法弱く、こう言う傾向があった娘なのだった……失念していたぜ。
華奢だったのに更に痩せてしまった……。
せっかくだが……こりゃ、ご飯どころじゃないのだ。
キッチンを借りてお茶を淹れて、お話を聴きました。
医者には通っているそうで一安心。
心配なので、かつてあっしが人間だった時に世話になった病院の心療内科も紹介。
ついでに友人で医者をやっている女医も紹介。
信用していない訳じゃないが、こう言う生命維持に関する場合、医者は何件か懸かった方が良いのだ。
その中で自分に合いそうな医者の所へ行けば良い。
A:「すぐに湯当りするし、倒れるから風呂も自分で入れ
ないのが情けない」
狸穴:「お母さんがいてよかったな」
A:「でも結局は自分の問題だから」
狸穴:「かも知らんが、自虐的になるのは損だ」
ご本人の名誉もあるので詳しくはココで述べませんが、3時間話した内容を要約すると、彼氏と上手く行かなくなってこうなったそうな。
当世の……高校生は大変なのだ。
語りながらもピーピー泣く位だから、まだゲシュタルト崩壊は大丈夫な方かも。
本当にヤバイ段階では喜怒哀楽も無くなるし……難しい人格分裂等の傾向は元から無さそうです。
元々は明るい社交的な娘なのだ。
あっしが来るからかどうかは判らんが、白い顔の唇だけには一応薄く紅を引いているのが痛いです。
で、この身体で少しでも元気になろうと、スパーダにちょっと乗ってみたけど全然乗れなくなっていた、のが数日前だとか。
スパーダが傍にいながら……!! と、思ったがスパーダじゃどうにもならんこともあったのだ。
要約その2は。
彼氏と付き合い始めたのは去年の11月で、彼氏の言いつけに従いオートバイに乗ることを封じられやめていたらしい。
んで、挙句にスパーダを売ってそのお金で旅行に行こう、と言われたり、他にも色々苛められながらも付き合っていたが、今年の2月に彼氏の浮気が本気になって『バイクに乗る女は俺に合ってねー』と言う理由も付けられ、Aはポイされたとか。
一度くらい男子不能にでもしてやった方が世のため人のためか……。
狸穴:「男を観る眼が足りないのだ」
A:「だって私、いまだ子供なんだもん。あ、お薬吐きそ
う……」
青い顔してあっしの顔を見ております。
……俺の顔に吐くのか?
先ほど飲んだ薬を吐き出しそうになっておりました。
狸穴:「吐いたら治らなくなるぞ」
A:「ん……我慢する」
狸穴:「吐きそうになったら、今は俺とエッチしている最中
と思え。エッチしているときは吐いたりしないだろ
?」
A:「そんなこと、急に言われても」w)
狸穴:「吐きダコが出来る前に治すのだ。それに恋愛って事
象はみっともないのが当たり前。でも構わないのだ。
カッコ付けたってダメ」
A:「あ……そう思ったら収まったみたい。効くねぇ」
狸穴:「実際、拒食症とは困ったなぁ。俺もストレス性の拒
食症にはなったことあるが」
まぁ、ヒューマノイドのあっしには恋愛プログラムはロードされておりませんし、本当の所はこの状況をどう扱えば良いのか判りませんので、誰かこの手の状況に明るい奴はいないか……とポジトロニックブレインの海馬領域のデータバンクを検索してみると、2名の適合者がヒットしました。
一人はあっしの実妹者で今ロスにいるので場所的にダメだ……。
もう一人は都内だからOK。
少しバイアスの掛かった人生を送っているが……今のAとほとんど同じ経験を実地にして来た奴がいた!
女性としての男性に対する経験も見識レベルもかなり高い。
ついでに今は閑人だ。
少し落ち着いてきたAに、その者を召還することに関しての了解を得る。
で、パームにアクセスして、そ奴の電話番号をPHSから直ダイヤル。
掛かった先はドカ姐でした。
ドカ姐はココのページをたまに見ているので、Aが何者かを直ぐに認識。
要約を話すと、暇だから直ぐに来るとのこと。
棲息地からSS400を駆って直ぐに出撃。
これ以上の心強い援軍はおりません。(足りなきゃドカ姐の強力なお母さんもいる)
Aとは10年以上の年式が離れているが、人間だし性別も同じだし面倒見も良いし、イイお姉さんになるのだ。
同様のことをドカ姐本人も言っていた。
元々某米系コンピュータメーカーの、高度な上客専門のサポートセンター嬢をやっていたくらいだから、会話の仕方も面倒見の勘所も心得ている。
あっしはドカ姐を司令官とし、時々サポートに回れば良いのだ。
しばらくすると轟機號の響きを供とし、着きました。
狸穴:「Thx、こちらがドカ姐。こちらがAだよ」
Aとドカ姐の接続を開始。
ドカ姐:「ども、初めましてAちゃん。大変だったわね」
A :「……ども。Aです。お話はいつもカ〜ナのページ
で読ませて頂いております。狸穴さんの彼女?」
ドカ姐:「違うのよ。私は先生でたらうさんは学習能力の皆
無な生徒。ページで私も見てるから、初めて会っ
たって感じしないわね〜」
1時間もするとすっかり姉妹モードになっておりました。(エンタープライズ搭乗のカウンセラー/トロイ状態)
Aの眼の強さが少し戻っております。
……凄い。
普段いつも何かに迷っている風に見えるドカ姐も、ひとたび目標が決まると磐石な構えです。タイプが似ているAの精神構造のコンフリクトしている個所を,
ピンポイントで急速に修復中という感じ。
人間の女性って共鳴すると凄いんですねぇ。
ドカ姐が光って見えます。(実際には発光してませんけど)
力なく丸まっていた背中が伸びて、Aは再起動中。
程なくするとAのお母さんもフォルッアで仕事から戻って来て、Aの変化にビックリ。
一気に賑やかになりました。
女性がキッチンに3人も集まると、男性型ヒューマノイドの置き場所は無い。
触媒になっていたあっしの役目はもう済んだので、邪魔になるしひとまずドロロンと消えることに致しました。
ドロロン〜
FZR:「良かったですね」
狸穴:「コレで上手く行けばね」
FZR:「ドカ姐様ならばマスターよりも心強いかと」
狸穴:「FZRの言うとおりだな」
FZR:「わたくしもお手伝い致しますわ」
狸穴:「みんなFZRが集めた人間達だったねぇ」
FZR:「マスター、ご飯は」
狸穴:「ありゃ、忘れていたよ。んじゃ蕎麦でも食べて還るか」
FZR:「はい。マスターは過食症ですか」
狸穴:「……かも」
FZR:「チョットわたくしに掛かる荷重が気になります」
狸穴:「調整いたします」
ドカ姐 A+スパーダ FZRx+狸穴
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