| あっしもそろそろ身を固めて清く正業に就き、オートバイなぞには現を抜かさず、我が命わが物と思わず_武門の義あくまで影にて_己の器量を伏し_ご下命どうにても果たす為、結婚……なんてことは無いのでした。わはは。
……天地鳴動して雷に撃たれてもあり得ん。
で、このようなヒューマノイドが、先日久々に結婚披露宴に出席。
最近不祝儀ばかりで祝儀は久しぶりなのだ。
狸穴:「FZR、本日はお日柄も良く結婚式なのだ」
FZR:「久々ですね。どなたのですか」
狸穴:「昔〜その子が高校生の時、花屋のバイトをしていた
お嬢さんのだ」
FZR:「お花屋さんですか、マスターとはあまり近くないで
すね」
狸穴:「……そのお姉ちゃんが昔SAABに乗ってた」
FZR:「マスターの嫌いなSAABですね〜」
狸穴:「んだ、SAABはとても良い車なのは判っているが、
どうにも困った奴もいるのだ」
FZR:「知ってますよ。当てられたから嫌いになったとお訊
きしております」
狸穴:「覚えていたか」
FZR:「SAABを見ると自然と避けてますモノね」
狸穴:「わはは。ありゃ堪らん」
そのお姉ちゃんが困った方だったのだ。
若い頃は気性が荒い女で、あっしが浮気したと思い込んで怒っていたので、こちらも身に覚えがないので訳が判らず怒られたので、怒り返したらSAABに乗る前に乗っていたBMWで944を追いかけ回した上、チェイスになってしまったのだ。
速度を上げても付いて来そうだったし、適当に走らせれば怒りも醒めるだろうと思っていたらなかなかどうして、BMWはしっかり憑いて来ました。
結構イイ脚回りだね。
信号で停止していると、リアバンパーを二度ほどBMWに当てられたけど、944はその程度じゃ壊れもしなかった。(944は岩のように硬いです。乗用車が相手ならまず負けないのだ)
直前には他の車両がいるし、ちょっとムッときたので当るタイミングに合わせて逆にバックでギュッ〜と押し返したら、BMWはガチャンといってATミッションが壊れて動かなくなっちゃって……ボンネットはズレちゃうし液はお漏らしするし。
参った参った。
泣くわ喚くは……お姉ちゃんも若かったのだ。
それ以降、SAABには近寄らず。
後から判ったのは、友だちにからかわれていただけで、勝手に自分が空回りしていたということに気がついたと言う顛末。
壊れた場所は、お姉が車を買った店の前だったから助かったけど参ったよ。
人間の女の人って面白いですね。
944はかすり傷も無かったです。
FZR:「では、今日はそのお姉さんにも会うことになるのです
か」
狸穴:「なるねぇ……9年ぶり位かも」
FZR:「……大丈夫ですか」
狸穴:「大丈夫だと思うよ。てめえの妹の結婚式だし、もう充
分大人になっただろうし」
FZR:「ですよね」
集合写真とか記念写真は式場で手配された写真館が撮るとして、披露宴と2次会のスナップ撮影をついでに撮ってくれということらしい。
最近じゃほとんど付き合いも無いのだが、要するに安くつかえるカメラマンなのだ。
お姉の時も俺が撮った。
評判、良かったのかな?
妹さんはモーターショウでコンパニオンやっていたくらいだから、物凄く美人の花嫁さんでした。
旦那は建築関係とか。
ちょっと神経質そうだけど、良さそうな方でした。
席次表と顔と関係を記憶して、80名ほどのお客さんを次々と撮り納めながら時々食事して、また撮って。
イイですね〜ブライダルは。結構楽しいです。
久々に会ったお姉も、それなりにお年は召しておりますがまだ若いです。
着飾りゃ若い娘には負けてません。
お姉:「急な事でゴメンね、段取り忙しくてあんた呼ぶの最
後になった。今日はどうもありがとう〜」
狸穴:「お日柄も宜しく、おめでとうございます」
お姉:「……で、今何乗ってんの。私、CJ」
狸穴:「まだ硬い944あるよ。でも普段はオートバイ。四
駆CJか……次、やったら乗り上げそうだな」
お姉:「あんた、まだオートバイ乗ってたんだ」
狸穴:「小さいのね。今日もそれで来た」
お姉:「……好きだねぇ、そろそろ年で危ないから止めたら」
狸穴:「バカいってんな、止めたら何も残らんさ」
お姉:「エクスプローラーに買い換えなよ。来月イイのが入
って来る。小さいイタリアの車もあるけど」
狸穴:「そんなデカい車に俺が乗ったら間抜けだからイヤじ
ゃ。マセラティなら考えるかな」
お姉:「……頑固者だね」
世話好きと長話すると「その辺の誰か紹介してやる!」とかいうことになりそうなので撮影再開〜
このお姉さんに紹介されたら、逃げ場無くなりそう。
お姉は中古外車のお店のおかみさんになったのでした。
そろそろ板に付き始めてるかな。
乗物が好きなんだな……
お幸せに。
お姉 マミアナ+FZRx
あ、『お姉』といってもあっしより全然若いのだ。と一応、書いておく。
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