| FZRも知っている、あるSRX600が使っていたOHLINSのリアショックを、先日O/Hの際にABSO−RSを使って行った。
元々完成度の高い性能を持つOHLINSのリアショックに対して、ABSOを使うというアプローチは、フロントフォークをABSO化することよりも、ある意味効くのでした。
デフォルトで内装されているオイルも、とても良いモノなのですが、ABSO−RSの持つ守備範囲の広さと反応速度の速さにより、更にそのショックの機構の性能を引出すことが出来たりするのだ。
サスのオイルにも色々な種類と素性があります。
『ABSOは機械的な経験だけで造っていない。生物学的な要素も含んでいる』とDr.Kがいう、その辺りの反応が他のオイルと比べて、生物の体組織のような有機的な反応をするオイルなのでした。
そのSRXのサス・セッティングをするために今日は出るのでした。
FZR:「雨の日にわたくしがお運びしたOHLINSですね」
狸穴:「んだ。いつもご苦労さま」
FZR:「マスターはわたくしにもOHLINSを入れましたよ
ね」
狸穴:「しっかりしただろ」
FZR:「はい。でもなんでマスターはいつもOHLINSなの
ですか」
狸穴:「他にもたくさんオートバイや自動車のサスを造るメー
カはあるけれど、OHLINSが一番シンプルで効果
的な構造を持っているのだ。それに、昔〜パリにいた
時に実際に社長のオーリンさんに会って色々と話して
FZ750でためした結果、彼の『理想のサスペンシ
ョン』が構造や設計理念も含めて素晴らしかった。と
感じたのだ」
FZR:「そんなことがあったのですか。お懐かしそうですね」
狸穴:「パリの路面はカマボコみたいな形で端が下がっており、
東京ほど贅沢なアスファルトも貼っていなかった。裏
道に入れば漏れたオイルやゴミや、落ち葉や、犬の排
泄物も多く雨の日には滑るので結構大変なのだ。それ
でも、タイヤの能力を最大限に引出してくれて普通に
走れるようになった」
FZR:「ふ〜ん」
狸穴:「ライダーは走りだしたら、タイヤやブレーキやサスペ
ンションに何もかも託して走るわけだから、選べる機
会があるのなら一番だと思うものを選ぶのだ」
FZR:「その後のOHLINSの躍進は凄いですね」
狸穴:「ライダーがある程度オートバイを判って来ると、自
ずと選択するものは絞られて来る。その結果が今のO
HLINS社を支えているんだと思うよ」
FZR:「わたくしたちオートバイの車体に、大きな変化をも
たらしてくれました」
狸穴:「だろ。最新のオートバイの形がコレだけ進化したそ
の一翼を、しっかり担えるだけの構造を持っていた
のだ」
FZR:「オーリンさんの造ってくれたサスペンションが付い
ていて、わたくしは幸せです」
狸穴:「設定幅も広いし、雑に造っていないから精度も高い」
最近はタイヤだってラジアル構造になったし、サイズも今では200ミリ位のトレッド幅があるオートバイも売られています。
エンジンの発生出力も最高速度もとても高くなりました。
オートバイや自動車に与えられた技術の進化は目覚ましく、普通に工場出荷されるオートバイでも時速300km/hを達成するモノもあります。
オートバイは最高速度域だけで走るわけではなく街中で普段使われる極低速域でも安定していなければなりません。
そんな状況下で、タイヤとエンジンの狭間で頑張っているのがサスペンションなのでした。
コレが安定していないと大変です。
可能であれば世界一信頼出来るモノを選びたいです。
(あ、最近のデフォルトのサスや、その他の会社のサスがダメだ、と言っている訳ではございませんですよ〜)
サスペンションの持つ性能の中で、ありがたいのはセッティングの際に幅の広い設定を選べ、かつ細かな設定が可能ということです。
またオートバイの部品には、減らない、壊れない、O/H出来ると言った性能も必要です。
常に力が掛かり、水も掛かり……(joke:お金も掛かる?)耐久性を問われる部品なのでした。
その上ABSOというショックオイルが最近使えるようになった。
それまでも、色々なオイルをためしたり造ったりもしたけれど、どれも初期性能を維持している時間が短かったり、熱に弱かったり、酸化してしまったり……ある添加成分を使ったら途中で急に堅くなりストロークしなくなってしまったり。
中には筒体内部のパーツを侵したオイルもありました。(高くついた……)
自分じゃ、そろそろどうにもならなくなって来て、困っていたのだ。
で、かなり必至になってショックオイルを捜し始めて、2年程したらABSOが見つかった。
始めは円陣家至高という会社名がなんだか怪し〜く思えたが、とりあえず社名は関係無いから実験ということで使ってみた。
もっと早くから知っていれば、と思った。
それまでは、リンク比を変えたり可変リンクなんてモノを造ってためしてみたり……。
耐久性で面白い結果を一つ。
4輪自動車のある耐久レースで、ABSOを使うチームがいました。
その自動車の耐久レースの場合、通常のサスでは初期性能の保持時間は約4時間。
4時間も経つとオイルが負け始めてダンパーは次第にスカ抜けになり、車体の挙動変化はスタート当初とは大きく違ってしまいます。
ヘタったショックの車両は、脚回りのリンケージやハブ・ベアリングにも負担が来て、交換作業に時間を喰い、順位を下げます。
ABSOを使っているいる車は、同じショックを使っていて24時間走り切った時も、車体に挙動変化には何等変化がありませんでした。
物凄いことなのでした。
で、走り終えたサスの筒体内部をバラして、インナー・ロッドや筒体・シール等も測定してみるとシールに至るまでほとんど減っておりません。
リンクに使われているピロボールにもガタは出ていませんでした。
使い終わったABSOオイルも金属粉を含んでおりません。
まだそのままで走れる状態でした。
そのチームは始めから最後までショックユニットを交換する事も無く、設定を換える事も無く、タイヤ交換も少なく24時間を過しました。
こんなこともあったのでした。
FZR:「それって、わたくし達が使っている市販のABSO
もそうなのですか」
狸穴:「んだ。それらのデータ以上の物が、現行の市販版A
BSOには全部入っているそうだ」
FZR:「順位は?」
狸穴:「完走を果たして上位に入っていたよ」
で、OHLINSに必要なABSOのあり方を散々FZRや他の車両でテストして、最近この二つが合さってABSO−RSやABSO−REVが出来たのだ。
機械的に成熟しているサスと生物的な動きを持つ安定した構造のショックオイル。
出力の小さなFZRでも充分にエンジンとタイヤの性能を引き出してくれます。
FZR:「結果はわたくしの燃費やタイヤの消耗量にも出てま
すものね」
狸穴:「んだ。減速時のブレーキ性能にも出てる」
FZR:「マスター、わたくしはマスターの所にいますので、
OHLINSのO/H組立時にABSO−RSを入れ
て頂けますが……普通の方々はその場合どうしたら良
いのでしょうか」
狸穴:「……困るねぇ。筒体をバラせないし交換パーツも売
ってない。どうしたら良いのかな」
FZR:「わたくしのお仕事で、その件を受付けられませんか」
狸穴:「……大変だぞ。でもそれだったらO/Hも受付けら
れるか」
FZR:「はい。実はわたくしだけ『美味しい〜』と言われて
おりますので……」
狸穴:「わはは、そうだな。んじゃ、FZRが頑張る?」
FZR:「大口のお客さんだと対応出来ませんが、少量ならば
わたくしの所でも大丈夫な感じですわ」
狸穴:「んじゃ、中尉にお願いしてFZRの就労するお店の
ページに『OHLINS:O/H(+ABSO)』を
付け足してもらうか」
FZR:「はい。でもその場合は、お客様の方からショックユ
ニットを外して送って頂かねば……」
狸穴:「FZRじゃ、お客さんのショックを車体から取出せ
ないもんな……」
FZR:「はい。再組み込みの際に新しいセッティングが必要
になりますので、お客さんサイドでその手のスキルが
ある方でないとお受け出来ませんけど」
狸穴:「だな。その辺をご理解頂いた上で御受けするように」
FZR:「そうですね」
ということで、近い将来OHLINSに関してだけ一定の条件(O/H後の半年保証が無い等)は付きますが、ABSO insideをお受けするかも知れません。
(やった方がいい?>皆様)
マミアナ+FZRx
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