| 今、わたくしと共にマスター狸穴の所にいる自動車は、ポルシェ944turboさんです。
残念ながらここ数年、起動している所は拝見しておりません。
わたくしよりも以前から、マスターにお仕えしているようです。
以前はわたくしともよくお話し出来たのですが、現在はバッテリーも降ろされ、Pにて待機が続いております。
車体も壊れておりませんし、エンジンもO/Hが済み、ナラシが終わった状態なので絶好調の筈なのですが、マスターは乗ろうといたしません。
マスターが言うにはまだ壊れている所があるそうです。
FZR:「マスター、944さんはどこが壊れているのですか」
狸穴:「後部に積まれているミッションがちょっとね」
FZR:「ミッションですか……」
狸穴:「FZRがうちに来て半年くらい経った頃かな……あ
るデザイナーさんがどういう訳か、944を2日貸し
てくれと言うのでお貸ししたのだ。元々この手の車に
は乗り慣れている方だったから壊すような事は無かろ
うと思ったのだが……」
FZR:「壊されちゃったのですか」
狸穴:「んだ。普通の車だとデフがある位置にミッションも
同居している944を河原で走らせてケースを打って、
ミッションオイルが少しづつ流れだし、ギアを焼きな
がらもアジトまでなんとか瀕死で辿り着いたのだ」
FZR:「……なんだか大変そうですね」
狸穴:「FZRだと、エンジンオイルが無い状態で走られた
ような感じかな……」
FZR:「でも、それ以降にミッションを交換されてますよね」
狸穴:「昔〜中古で良さ気なミッションがあったので積み換
えてみたけど、ミッション以外にシャフトも逝ってた
らしい」
FZR:「あら……」
デザイナーがなんで944turboで河原を走ったかと言うと、仕事ついでに浮気で付き合っていたどこかの女子校生を連れて行った時に、彼女のご要望でドリドリしながら走る事になったらしい。
彼は前にダートラやっていたから、ちょっとと言う事でやっちゃったらしい……。
今じゃそのもと女子校生と所帯持ってます。
FZR:「可哀想ですね……944turboさん」
狸穴:「いずれ、時間とパーツが揃えばちゃんと直すよ。9
44はFZRほどおしゃべりじゃないけれど、乗って
いて楽しい意思の通じる車だからねぇ」
FZR:「赤い車体が埃を被って白くなってしまってますわ」
狸穴:「FZRは自分もそうだったから、944の辛いとこ
ろが判るか……」
FZR:「はい。わたくし達はいつも調子良く乗って頂ければ、
多少負荷が掛かる事でも喜んで受け入れますが、野ざ
らしにされて放置されているのが一番辛いですわ」
狸穴:「一応944は屋根付きのPにいるけど長く動かして
ないもんねぇ……次回、動かす時には全ての油脂類と
燃料系のパーツや配管をある程度交換してからかなあ
……水回りもウォーターポンプをO/Hしないとなぁ」
FZRを再生した初期の頃には、944はFZRのパーツや資料を色々な所から積んで走ってくれたのだ。
その頃のFZRはまだ自力で走行出来ず、それらのパーツの到着を待つばかり。
お世話になったFZRとしては、とてもおろそかに出来る車じゃないのでした。
FZR:「わたくしにとっては大切な姉車です。どうか早く直
してください」
狸穴:「了解。他にも細かな部分で直す所があるし、お金も
無いしレストアと言う行程でコツコツ直す事にするさ」
FZR:「わたくしで足りる事があればお申し付け下さい」
狸穴:「へい、よろしくね」
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