| FZR:「マスター、最近は毎日GXさんの仕上げですね」
狸穴:「FZRも毎日つき合ってくれてありがとう」
FZR:「わたくしよりも祁門様に……」
狸穴:「だな」
ここの所、ものすごいペースでGXの改装をしているのでした。
すでに20年以上前の車体。
構造自体が古いので、強力なプレーキをつける訳にも行かないのですが、それでもある程度効くようにならないと、最近の強力な減速能力を持つ自動車と同じ路上を安全に走れない&飛び出して来る車や、スクーターや、歩行者が増えてます……。(都内のタクシーは強力なブレーキ性能を楽しんでます)
残念ながらGXのデフォルトのブレーキでは制動距離が長いのでした。
デフォルトのGXはタイヤも細く、ホイールも重く前サスも時間的に限界……三重苦です。
唯一の救いは、エンジンが過激な加速をしないこと。
ここまでこう言う風に書いてしまうと、GXが酷く走らないオートバイに思われてしまいますが、実際に走ってみると今のオートバイや近い排気量のFZRと比べてもたしかにヤバい……。
インナーチューブもアウターチューブの中で微かに引っかかりながら動いていたり……。(オイオイ)
寄る年波には勝てないか……。
信号の間合いとか、夜中のかなり速い流れの街道筋を通る時の速度の選択と、先行車との距離などを常に意識+予測しながら結構高度な小技を連続して駆使して、低いエンジンパワーをなるべく効率良く使って、ギアの選択やトラクションをコントロールしないとならないのでした。
普通に走っていても、普段は使わないテクの連発を楽しめます。
20年の時間の流れは当時想像だにしない状況でした。
とにかくコントロールし易やすくて安全に早く止まりながらも、フレームに負担を掛けないブレーキとタイヤとサスに改装〜。
ついでに定期点検時期にも来ているので、電装系からエンジン周り(腰上)まで分解点検&修理交換。
ヘッドは中に入っている動弁機構のシート部とガイド部の新造交換+Pb潤滑。
Pb潤滑はかつてこの国にも存在した、鉛入りのガソリンの成分と同じモノをペースト状にして、ガイドとシートに塗布する事により長期間色々と安定させる効果を促進するモノです。
高熱下で長期間安定と言うものすごい効果なのでした。(FZRで耐久実験済)
薬品としてはちょっと危険で、皮膚に付けてはいけないのでした。
と言う事で毎〜日GXなのでした。
パーツの入れ換えはやっと8割がた終了。
新しいリアブレーキマスターの搭載マウントも製作&改装が済み、後は残すところフロントフェンダーの搭載と右ミラーのステー交換のみ。
他は、点火系の電装回りの調整や交換、エンジンの圧縮測定及び状況により修理、前後脚回りの実走行にての最終調整及びリアショックのO/H&加工。
現在の走行距離はメーターワイヤーが切れていた時期も含めると、優に8万キロは越えてます。
FZRよりも5000kmほど長い距離を、古〜い部品で走っているのだ。
FZR:「大変なんですね……わたくしと同じブレーキシステ
ムだと、フレームがに負担が掛かるのですか」
狸穴:「んだ。でも効かなきゃならんし、そのあたりの合せが
檄大変」
結局、脚回りを頂いたゼファー400のフロントブレーキを左側だけ搭載。右側には前後の重量バランスの結果、ウエイトとしてディスクだけは残します。
マスターシリンダーも当初ブレンボかなぁ、と思っていたのだが、このキャリパー&ディスクとブレンボの相性は以前にあまり合わないと言うデータがあったので、違うマスターをあるスズキ車から選択。
コレで前ブレーキはほぼ完成。
効きはソフトだがタッチは軽く繊細で反応良く、握り込んだ時の操作性に重点を置く。
確実に停止距離を減らせる構成となりました。
5年ほど前に一度だけ、スズキの800cc単気筒を搭載したアメリカン車に乗った事があり、かつまたそのオートバイと同じ内部サイズのマスターシリンダーを選べる機会がたまたま今回あったのだ。
普段はスズキ車にあまり乗らないあっしが、そのタッチを知っていたので運が良い〜と言う感じ。
リアは、コレも今までのモノと一変して、フロントと全く同じ傾向を持つ構成。
ディスクはカワサキ、マスターはスズキ、キャリパはヤマハ。
エライ事になっております。(キャリパーの構造上、エア抜きが檄大変でした)
ペダルが排気管消音部に若干当るので、排気管の一部も凹ませて逃がします。(痛タ……)
さて前後ブレーキが付いたので、ちょっと走ってみます。
エンジンはまだ左側のミスファイヤーがたまにあり完調ではありませんが、ブレーキと脚回りの傾向を探るにはコレで充分です。
ブレーキは思ったとおりの効き方でした。
急と言う動作がどこにも無い、奥が深くてしっかり効くタイプです。
FZRや《秋水號》や《弐號》達とは違います。
対して脚回りはフロント・リア共に少し合っていない……。
ブレーキの効き方と脚回りの動き方がある程度は計算していたのですが、若干合っていないのでこれから走りながら合せます。
散々苦労したチェーンラインは、タイヤにキツく当る事なくショックに触れる事もなく、問題無し。
このチェーンラインを合せるためにハブも削り出しました。
タイヤも今回選んだモノがたまたま規格より大きく縁が張出していたため、少し削りました(煙かった)。
新規に50(530)から520へコンバートした二次駆動系の動きは、重たいチェーンを使っていないので、本来この排気量に合った軽い重量で慣性も少なく、今までのロスも減って良い感じです。(発生出力から言って420でもよかったかも)
タイヤ&ホイールも、前後共かなりの軽量化は進み、サイズも上がり今風の脚回りです。
でも、それぞれがまだ一つになっていない感じで、若干の違和感が各部に残っております。
これらはエンジンを合わせながら、最後に一つの形に造り上げないと……。
バネ下の重量が軽くなると言う事は、それだけ制御する際のセッティングに追従する精度を要求されるのでひた。
FZR:「ここから先は、わたくしと同じ方法ですね」
狸穴:「んだ」
FZR:「GXさん、全く違うオートバイになってしまったので
は」
狸穴:「……そうかも。これからGXマスターの風間氏にも、
新しい乗り方を模索して頂くのだ」
FZR:「そう言えば……マスター、お仕事も入ってますわ」
狸穴:「ありゃ、そうだった。今週打ち合わせで来週撮影か
……」
FZR:「ですわ」
狸穴:「ナントカそれまでには形になるように頑張るよ」
FZR:「次はヘッド回りですから、エンジン屋さんですか」
狸穴:「その前にこの状態でしばらくご本人に乗って頂くこ
とにする。その後撮影が終わったらリアショックの
O/H(ABSO−RS)と、電装(点火)系のや
り直し」
FZR:「はい」
ということでFZRも大変なのでした。
GX大改装完成〜は近いのだ。
オイルをmotorexに入れ換えてから、ためしに8000rpmまで引っ張って4速まで上げてみましたが、以前に行ったエンジン大改装のお影でエンジンだけは元気でした。
9000から上は吸気のエア・クリーナーボックスの容量不足と、排気の容量不足で残念ながら素速くは回りません。(FCRで直キャブ+軽量チタン管ならば……)
でもその代わりに、2000rpmから安定した充分なトルクが出るのでした。
そうそう、このGXは速く無くても良いのでした。
速さよりもツーリングなどの二級国道や都内のゴチャゴチャした状況下で、どこまで安全でマターリ出来るオートバイになるか……と言う事の方が主題なのでした。
高回転で走るよりも低回転から中回転域を効率良く使って走る方が面白いのだ。
当然、円陣家至高さんのEGAとEGS−ltdはエンジンに添加済〜。
少し鳴っていたピストンの音も今は無音状態、出力も全開転域においてかなり上がりました。
スロットルのツキに関しても、適切な反応を示すようになったので、乗っていて非常に楽です。
マミアナ+FZRx
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