| 狸穴:「FZR、今月も大きなお仕事はあまり無さそうだか
ら、GX250の大改装だ」
FZR:「これからお連れするのですか」
狸穴:「んだ。FZRはちょっと待っててね」
FZR:「はい」
と言う訳で、GXに乗ってみた。
現状、GXは左点火系のトラブルで、右側エンジンしか正常に点火しておりませんでした。
CDIも具合悪そうだな……ご昇天かなあぁ。
フロントタイヤの空気もバルブが壊れているために、大気圧分しか入っておりません。
でも、コンチネンタルと言う会社のこのタイヤ、中のコード構造が非常に頑丈でGXのフロントくらいの荷重量では潰れません。
普通のタイヤではペッタンコです。
フロントに関して言えば、速度さえ出さねば空気が抜けていても走れるのでした。
以前に元々チューブタイプだったこのホイールを、チューブレス化した時にこんなこともあろうかと、ちょっとリムに細工しておいたのでした。
リアのタイヤも、すっかり減っております。
エンジンが片肺になり、フロントの空気が頻繁に漏れるようになり、どうにも具合が悪くなってからすぐに補修作業に掛かれれば良かったのですが、ちょっと忙しかったので遅れていたのでした。
前後のタイヤもすでにかなり使用限界に近いような感じ……。
フロントブレーキキャリパーもすでに壊れてしまっているのか、一度レバーをに握るとキャリパーがディスクに喰ったまま離れなくなるので使えません。(減速が必要な時も一度握ってしまうと、キャリパーを外力で開かないとフロンとホイールが回らないので、再加速は出来ないのでした。葛西橋を渡っている時に一度だけブレーキを握ってしまい、その時は無理矢理橋を出るまで片肺気味のエンジンを騙して2速に入れて引き摺ったら、フロントブレーキディスクは赤熱するし、キャリパーからは狼煙が上がっているし……)
……久々に恐怖な体験を致しました。
と、言う事でタイヤ交換をしよう〜と思ったのですが、GXが現在履いているこのコンチネンタル社のちょっとカッコ良いタイヤ……現在生産されていないとの事。同じ物が買えなくなったのだ。
さらに以前に着けていたミシュラン等も捜してみましたが……不良在庫で5〜10年以上倉庫にあったモノとか……。
脚回りだけは新しいものが良いです。特にタイヤは生ものなので、製造後1年以上飾られているモノは困るし……新しくないと困ります。
で、GXオーナーである風間氏と協議の結果、満足にタイヤも選べないサイズのリム幅、長距離を走るには少し心許なくなってきたGXの脚回りを、今の時代の物に入れ換える大改装となったのでした。
リアショックにはすでにOHLINSが仕込まれているので、アーム以下ホイールまでTZR250のアームを使いながら、フロントホイールのデザインと合せるために同じゼファーのホイールを入れる事になりました。
あっしは当初、脚回りの入れ換えをやるならば、同じヤマハのFZR250RとかSRXツインショック車からパーツを頂こうと思っていたのだが、現在『大八』ホイールを履くGXに3本スポークのホイールは似合わないと言う事で却下。では、ワイヤースポークホイールだとリムサイズ結構自由に得られるが……というのもチューブタイヤを装着するのはパンクした時に、いきなり航行不能になるから嫌だと却下となり、他社であるカワサキさんからゼファーのホイールを承認されたのでした。(この選択際にTZ125用のテクノマグネシオのマグネシウムホイールが前後で揃わなかったのは残念……)
他社のパーツということになると、仕組みが違うのでいろいろと大変です……。
ステムの太さも違いますし、切削加工とかワンオフパーツが羅列されます。
この話が決まってからパーツをたくさん集めていたので、FZRも日本各地に向けて頻繁に『鼠輸送』の開始です。
アーム搬送の際にはリアシートの革が破れてしまったり……。
FZR:「マスター、まだわたくしのリアシートには大きな穴
があいておりますわ」
狸穴:「へい、そのうち直します。ゴメン。最近は天使のカ.も、あまり乗せてよ〜といわんからちょっと待っててくれ」
弁慶のようにリアホイールを2本と、フロントフォーク2+三つ叉等を運んだ時には背中に当って痛かった。
あっしの背中材に穴が空くかと思った。
FZRの物資輸送能力も並じゃないのだ。(本来はこんな使い方をしてはイケマセン)
集まったパーツはホイール7本、ディスク5枚、アーム1本、アクスル4台分、CDI2個、Fマスターシリンダー3個、キャリパー1組、フロントフォーク・スプリング2セット製作、前後ショック・オイルABSO、その他ABSO商品群、等々たくさん集まり、その中から使える組み合わせを選択です。
GXにホイールを7本付ける訳じゃないのだ。そんなに付けたらワイルド7のヘボピーのマシンになってしま〜う。
ゼファーのデータは、先日行ったゼファーの点検の際にたくさん得られておりましたので、ちょっと安心。
でも、GXの車体と合わせるとなると話が変わります。
う〜ん、う〜ん、うっ……! う〜ん。な日々が続きます。
GXのフレームを図面屋さんと一緒に以前解析した上で、すでにある程度要所だけ強化しておいたのは正解だったようです。
まずは、各パーツの入れ換え。セッティングはパーツが付いてから実走しながら始めます。
フロント廻りから開始〜。
おおむね位置関係は、ゼファーのパーツを選んだ際にGXと近いことは確認してあったのですが、ステムシャフトの下側の系が合わないため、ベアリングの調達に困る事になりました。
で、ゼファーの三つ叉に圧入されているステムシャフトをプレスで圧し抜いて(8t)、新たにガレージさんに偶然ストックされていた、あるヤマハ車のステムシャフトと入れ換え……コレも中々抜けなかった。(写真:ステム打抜き)
ヤマハのベアリング内径は30ミリ、ゼファーのベアリング内径は28ミリ……。
当初ブラケット側を拡張する予定でしたが、強度が下がると言う事で急遽ステムシャフトの圧入部を細くすると言う事にしました。わずかにマイナス工差気味で焼填で圧入〜、圧入の前に削り出したシャフトの切削面も面研。
その後、安定したらステムシャフトとブラケットを熔接。
ここも熔接の際にちょっと手の込んだ合せを致しました。ステムシャフトとブラケットの接合強度は捻じれ剛性も含めて並じゃないのだ。
ブラケットが折れても曲っても千切れても、ステムシャフトは緩みません。
プレスで圧しても抜けないと思います。
寸法もGXに合せました。
ストッパー位置は後日車体に組んでから実測で出すしかないなぁ……。
トップブリッジにも、メインスイッチユニットやメーターがマウントされるのでその寸法合せが細かいです。
メインスイッチの取付位置もカワサキとは違います。
ハンドルを乗せるハンドルクランプの位置もナントカせねば……。
ガレージの祁門氏により、トップブリッジを加工しました。
ハンドルバーのクランプ穴もピタリと開き、ハンドルスイッチも付いた。
コレで一応本体とフォーク回りが移植可能になりました。で、搭載。
イイ感じ……。
ディスクが2枚付いておりますが……効き過ぎそうなので各方面でバランスが取れれば1枚にするかも。
古いオートバイは、パーツも揃わないしタイヤも選べません……いろいろと大変です。
裏では、タイヤサイズの変更に伴う前後の重量配分の変更や、加減速や、コーナリング時の安全性を考えながら細々した事をいろいろとやっていたりもするのでした。
先の《秋水號》やFZRxもそうですが、危険な乗物にならないようにするにはフレーム強度や特性を解析したり、荷物を積んでの走行時の重心位置を特定したり……その他諸々、実は物凄い事になっているのでした。
エンジン出力が変ったりするともう大変……。
マミアナ+FZRx
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