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《秋水號》のセッティングの為にゆっくり車線変更したり、60km/h−くらいで走らせてみたりと昼間の6号線を走っていたら、いきなり30mほど前の路上に小走りで小柄な女の人が飛び出して来た。
こちらを全然見ておりません。
厄介な……。
3個装備されているbremboで秋水、全力制動&半車線分ライン変更。
一台憑いて来ていた黄色い後続車も、少し離れた所でパニックブレーキ中〜。
と、飛び出して来た女性に続いて、おじさんも車道に走り出て来た。
……何やってるんだ?
2名も路上に人間が出て来たので、エンジンを止めないように少しスロットルを煽りながら、膝をフロンとアクスル方向へずらしながらタンクを挟んで直前で停止。
狸穴:「危なかったねぇ、秋水よく止れたな」
秋水:「まったく迷惑な事で。工作船のように撃破される事
を求めた上での行動と判定しました」
狸穴:「人間は、たまに不可解の行動をするように造られて
いるらしい」
秋水:「撃破したいです。やっても良いですか」
狸穴:「ダメだよ。プロの当り屋さんかも知れない」
秋水:「……(つまらん)」
最近はどこにでも変わった人がいるので、激情に流され薬物にも助けられてたわむれる男女か……あっしは、なつかない2サイクルエンジンと加苦闘だと言うのにウラメシイなぁ、と思い見ていると。
おじさんが女性の右肩を掴み、顔面を何度も拳で殴りつけ始めた。
女性もおじさんのスネを蹴飛ばしている。
女性は目蓋と鼻孔から流血……(公開露出型本格SMプレイかな)
二人とも怒号の応酬。本格的です。
目の前で騒いでいるのだが、訳の判らない人語らしきモノを発していて理解不能。(拉致中?)
秋水:「狸穴様、この辺の人間はいつもこうなのですか。こ
こは路上で危険です。やはり早急に排除した方が良
いかと。自分は中域は合っておりませんが7000
rpmでクラッチを繋いで頂ければ、前方の2名程
度の質量ならば充分に撃破可能です」
狸穴:「この辺はたしかにこう言うのは多いかも。排除したい
が、我慢だ《秋水號》。中尉の元に帰れなくなるぞ」
秋水:「…………了解」
緊急停止直後なので2ストオイルの白煙があたりに発ちこめておりますが、《秋水號》のアイドリングはなんとか安定しているのでした。
いきなり止ると良くないのだ。
見とおしは良いが一応、迫り来る後続車の事も考えてウインカーを左に出す。
斜め後方に一緒に急停止したファンカーゴもハザード・ランプを作動。
やり過ごそうとしても、前方の2名が動き回るので前に出難いのだ。
当てたらこちらに非が出るし。
自然と退いてくれるまで停まっているしかない。
よく見ていると、どうやら別れたいと言う女性に男性が異を唱えている風にも見えるし、男性が明治時代よろしく男尊女卑を強行している風にも見える……。
少なくとも公開SM流血プレイでは無いようですし、仲が悪そうで人間の行動は理解し難いです。
拳で顔面を殴られ続ける女性も、靴でスネを蹴り続けられる男性も痛そうです。
痛いながらも大息ついて3m手前でプレイは続きます。
コレがDQNと言う状態?
世の中いろんな事があるのだ。
1分ほど経つと《秋水號》のアイドリング音に変調。
秋水:「先程の急停止のため、#1シリンダーが少しカブっ
たようです」
狸穴:「フロートレベル高かったかな……」
3〜4000rpmでブリッピング開始。
カブっていたのであたりは少し白煙。
と、男の人が女の人を引き摺りながら横にやって来た。
男性:「噴かしてんじゃねぇ!! ガキがうるさい! とっと
と行けッ」
怒られてしまった……お楽しみ中ごめんなさい。(でも、ガキ=若者に思われちょっと嬉しい)
なおも秋水ブリッピングを継続。カブりが取れ始めた。
アイドリングの設定を1300rpmから1500rpmにしておいた方が良いかな。
前も空いたし、んじゃ行こうかな〜と思っていたら、腕を掴まれ引き摺られていた女の人がいきなりおじさんをこちらに圧し付けたので、おじさん+女性の体重で《秋水號》と共に倒れそうです。
手には銃器や刃物等は持っていないのを確認しておきました。
しかし重い、ギックリ腰にならねば良いが……。
おじさんのお腹に右手を当てて押し返しているとシールド越しには金歯のおじさんの強烈な息がハァハァ……。(この人間には抱かれたくない!)
臭いがなんとか耐える。
このままだと秋水ごと倒されてしまうので、堪らずギアを入れそのまま2mほど前進。
あっしの服の肩を掴んでいたおじさんをそのまま引き摺ってしまいました。
と、ファンカーゴも動きだした。
救援してくれるのかな?
おじさんをあっしが引っ張った隙に、女性が逃げ出し、ファンカーゴの前に助けを求めてボンネットに手をついて叩いている。
乗せてくれよ〜と、言っているらしい。
ファンカーゴ再停止&ホーン10秒。
おじさんまた怒って女性の元へ……。
エライ迷惑です。
後続は長そうな列になっとる……。
お二人の呪縛からフリーになれたので、あっしはさらに10mほど前進。
停まって後方を見るとファンカーゴも、お二人を押し退けながらゆっくり前進。
渋滞していた後続も、二人に構わず動きだす。
こうなると質量の小さいお二人は歩道に戻る以外、生き残る手はありません。
サヨナラ〜。
狸穴:「んじゃ、行こうか」
秋水:「あれらの人間は、自分達のボディーの強度を認識し
ていないのでしょうか」
狸穴:「そうかもね。もしかしたら自殺するために轢いて欲
しかったのかも」
秋水:「……自分には理解出来ません」
狸穴:「俺にも理解出来ないよ」
秋水:「そう言えば、狸穴様はヒューマノイドでしたね」
狸穴:「んだ。秋水、今後あの手の人間を見たら地雷と思え。
近寄るな」
秋水:「了解」
掃海艇ファンカーゴも横を併走しております。
《秋水號》 マミアナ 狂乱おじさん
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