Vol.323 秋水 2002-09-06

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FZR:「マスター、雨ですね」
狸穴:「朝から豪勢な雨だねぇ……」
FZR:「最近には珍しいほど降ってます。お気を付け下さい」
狸穴:「了解。タイヤも新しいし、FZRの防水能力はかな
    り上がっているから、大丈夫だよ」

 と言う事で朝から雨なのでした。
 ナリがデカイ割に移動速度が極端に遅い台風が、沖縄のあたりに居座っているので、関東近辺も若干影響されて激しい雨が降り続いたりするのでした。
 でも、今日は《秋水號》の車検の予約日。車検官さんや心待ちにしている中尉のためにも行かねばなりません。
 現在、某ガレージにいる《秋水號》を陸運事務所の検査ラインまで乗って行き、一通り検査を受けて新たに2年間の車検を受けるのでした。
 検査ラインは雨天では足元が滑りやすいし、さすがにコレだけ激しく雨が降っているとなると、濡れると錆びやすい左足のために長靴を履いて行く事になるので気を付けねば……。
 雨に関しては、《秋水號》もFZR以上の耐久力を持っています。

 前日に、右側が割れていたカウルを交換し、折角のワックスも済んでいるのだが雨でびしょ濡れになるなぁ……。
 でも車検をとって、そろそろセッティングや長期保管の際のパーツの傷み等を洗い出さねば。
 と言う事で、エンジン・オイルを途中で買ってスタートです。
《秋水號》も、ある程度タイヤのサイズが選べるように前後の脚回りが変わっているのでした。
 こんな天気でも、ある程度計算済みのフォークオイルの油面や、リア・ショックのオイルのABSO化や、新たなリンク比の雨天時でのデータが取れるのだ。
 こう考えれば豪雨も丁度良いか。

秋水:「をを、凄い雨ですね……私の脚回りは大丈夫でしょ
    うか」
狸穴:「コレだけ思い切り雨が降って、水が溜まっている路
    面を走るのは初めてか……」
秋水:「はい、新しい脚回りでは始めてです」
狸穴:「でも、ドライで走った時のデータだと、雨もいけそ
    うだ」
秋水:「お加減下さい」
狸穴:「応」

 現在の《秋水號》のライディングポジションは、ハンドルバーの垂れ角が若干キツいので、高速道路や高速コーナーではとても良いのだが、街乗りだと背筋を鍛えてしっかりさせておかないと手首に負担が掛かり、ちょっとキツいのでした。
 もっとも、手首に負担が掛かるほどハンドルバーに体重を預けて走る乗り方には、現在は脚回りを合せていないので……街乗りする際にはハンドルバーの垂れ角的にはキツいかなぁ……?
 サーキットをちょっとでも走ったことがある人だと、この垂れ角ちょど良いのが判ると思うのだが……。 
 どうにもキツい様ならば、バー1.5本分高くして、垂れ角をもう5°上げるか……。

 で、雨天走行結果は実際に水の溜まった路面を走ってみると、新品のGPR80が頑張っている事もあるのですが、脚回り自体が対応している事も確認。
 80km/h程度で曲りながら水溜まりを通過しても、滑っているけど危険を感じることはなく問題無し。
 路面を処理するのに必要なストロークを、最小限の動きで処理出来るように設定してあるので、水が溜まる程の雨だと、この設定がちょっと不安材料になる可能性があったのですが、ダンパー的には問題は無さそうです。
 スプリングは2st用としては合っていないようで、7000rpmから10000rpmでスロットルを全開にすると間に合ってません。もう2セット別の設定のモノを用意してあるので、換えてテストです。
 ダンピングの聞き始める位置と強さは、計算に合っております。
 キャスターは少し立てようと考え、フォークの突き出しをしていますが、量がちょっと多過ぎたらしく、もう少しフォークを延ばしても良さそうです。
 突き出しを戻す分、若干重心が上がる事になりますがフロントホイールが16インチから17インチに換わっているので、対応範囲内でしょう。
 以前は70km/hあたりでどうにも修まらなかった、妙なステアリングの振れは、一切現れておりません。

 リアの設定もリンクプレートを7種類用意してあるので、今入れているモノは一番小さな動きなので、まだ余裕があることから、もう少し速い動きの物に換えておいた方が中尉が乗る時には判りやすいかも。
 多少動作を速めにしても、雨天で困るような事はなさそうです。
 リンクが替わるる事を見越して、リアのOHLINSの内部設定を今回は全面変更しているので、対応出来そうです。
 前後のサスのバランスは、まだ完全には合い切っていないけれど、方向性としては間違っていない。後はセッティングでどこまで昇華出来るか……(コレが大変そうですね〜)。
 ちょっと特殊なNS400R専用の乗り方を要求されたりもしますが、乗り方さえ判ってしまえば、実験用のたたき台になっているFZRより良くなった。
 濡れた路面の上でもツバメのように走っております。
 後は……この性能を引出すだけの能力を中尉に要求〜。
 《秋水號》はメンテナンスを要求する回数は増えたけど、乗り手にそう言うモノを要求する性格のオートバイになったのでした。

秋水:「自分はどうなのでしょうか」
狸穴:「悪くはないよ。デフォルトのサイズのタイヤに比べ
    れば雲泥の差」
秋水:「大分変わりました」
狸穴:「デフォルトがベストと言う訳じゃなかったのだ。特
    にホイールが組立式のコムスターからキャストに変
    更されたことは、大きく違う」
秋水:「私の生産された時には、今日履いているタイヤなど
    もありませんでした」
狸穴:「ありがたい時代になったものだ。フォークやスイン
    グアームのサイズも変わったし、細かい所は中尉に
    評価してもらおう」

 と、いうことでココでは以下は割愛。

 車検場で何か言われるかなぁ……と思ったのだが、細かな所は何も指示ナシ。
 一応脚回りが前面変更されてしまっている旨伝えるも、この程度なら平成7年に扱いが緩和されているので『構造変更の対象じゃない』とのこと。
 リアのLEDテールランプも誉められて終わり。
 検査は正味3分、どの項目も引っ掛る事なく通過。

狸穴:「どうですか、このオートバイを視て」
検査:「いろいろ変わっているみたいだけど、しっかり出来
    上がってるね。コレなら問題無しだ」

 ということで新たに2年の車検が付きました。

 構造変更を要する内容とは、動力が違うモノになるとか、制動装置の形式が変わる(ドラム〜ディスク式)、重量が50kg以上増減する等の大掛かりなことがない限り受け付けていないようです。
 ハンドル幅に関しては、結構タイトなようです。
 大幅な緩和はされているらしい。

 ともあれ、これからさらに脚回りのセッティングの詰めや、チャンバー変更に際しての吸気側の再設定です。
 しばらく忙しそうだなぁ。
 と、言うことでFZRはしばらくどこかに預ってもらう事になりました。
 でも……FZR600xは来ているし、FZRが行く場所が無い〜。

FZR:「マスター、わたくしを変な所に放置しないで下さいね」

検査員 秋水號 マミナア+FZRx

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