Vol.318 経年劣化(電) 2002-08-25

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 いくら頑張ってもオートバイは機械ですので、寝れば直ると言う訳には行きません。
 経年劣化は免れません。
 昨夜、R246上青山付近で信号待ちをしていたら、いきなり電装系がシャット・ダウン。
 舗道に上がりシートを前後とも外し覗き込んで見る。
 配線や導通不良のコネクターが焼けたような匂いはしていない。
 バッテリーは換えたばかり。ターミナルもしっかり締結されている。
 症状は前回と同じ。
 レギュレーターを触ってみると非常に熱い。
 バッテリーはチャージされたような温度にはなっておらず、冷えている。
 発電は一応されているようだし……。
 レクチャーファイヤーレギュレイターから、バッテリーまでの間でトラブッているのかな?
『こんな事もあろうかと』予備にもう一個レクチャーファイヤーレギュレイタ(バッテリーに電気を充電させる部品)を持っていたので、取り出した。
 が、右側のシートカバーを外すための工具、3ミリのヘキサゴンレンチが工具袋に入っておらず……。
 まったく、何やっているんだか……。
 なんとかカバーの下側から手を入れて、レクチに入っているコネクターを外して用意した予備のレクチに接続。
 アースは、リア・ブレーキフルードのリザ−バータンクをフレームに止めている10ミリのボルトで代用。
 ちょっとフロントシートのシートベースに触れている……が強くは当っていないのでココで良し。
 セルモータは回らないので、押しがけしてみます。
 すぐに掛かる。

FZR:「マスター、またですね……」
狸穴:「どうしたんだろうねぇ」
FZR:「わたくしのレクチャーファイヤーレギュレーター、
    跳んでしまったのでしょうか」
狸穴:「普通はそう考えるよなぁ」

 でも、なんか原因は違う感じ……。
 少し回転を上下させて、様子をみます。
 新しいレクチも熱を帯び始めた……。
 それでも、先程よりは温度は低い。
 まぁ、今は走行している訳ではないので、回転も低いしこんなものか……。
 でも先程と違い、バッテリーはチャージされ始めた感じで温度も少し上り、ガスが出ている音がしている。

FZR:「バッテリーに電気が来ましたわ」
狸穴:「そか。新しいレクチがまともなのかな」
FZR:「予備持っていて良かったですね」
狸穴:「こんなもの予備で持ち歩いているのは俺達だけだよ
    ……きっと」
FZR:「……そうかも」

 と言う事で、予定通り三京の保土ヶ谷PAに向かうのでした。
 普通はここで引き返すのでしょうが、青山からアジトまでだと距離あるし、まだ道路は混んでいる時間だからこのまま保土ヶ谷に行ったってあまり変わりないのだ。
 回転を上下させると、まだLED化されていないスピードメータの照明がわずかながら明るくなったりしております。よしよし。
 でも、こうしてたまに充電されるとは……こりゃ、もしかしたらレクチャーファイヤーレギュレイターじゃなくて配線の劣化かも知れない。
 電気関係でこうしてたまに悪さが起きてまた復活するという場合は、単に導通不良という事が多いのだ。
 デカイ電気が流れる所だと導通不良の部分はかなり熱を持ちます。
 手の入る部分だけでも怪しい所は触れてみたのだが、加熱している所はレクチャーファイヤーレギュレーター以外にはありませんでした。コネクターが融解している所も無かった。
 配線の被服が焼けたような匂いも無し……。
 明日になったらアジトで一度外装を外してハーネスをチェックしてみよう。

 新しくしたタイヤは、サイズを一つ落した事により第三京浜の入口のループでは少し滑り出しが早まりました。
 まだサイドの皮が剥けていない、お初の接地だから致し方ないかな……。
 でも、タイヤの形が整っているので、リアが流れていてもコントロールは楽です。
 スロットルを開けるとリアが外に流れて、FZRはコーナーの内側に向きます。
 緩めるとオン・ザ・レイルな感じで、正確に決めたライン上を曲ってます。
 チェーンも妙な周期を後輪に伝えておりませんのでイイ感じ。
 久々にこの感覚、ありがたいです。
 今までかなりロスしていたのだ。
 10ミリ細くなったタイヤは、コーナリング初期の動きがとても軽快になりました。

FZR:「変わりましたね〜、とても軽快です。ラインの修整も
    幅が持てて安定してますわ」
狸穴:「だな。もっと早く換えれば良かった」
FZR:「ギリギリまで使いましたものね」
狸穴:「悪い状態のタイヤをショックの設定で、どこまで合
    わせられるかという実験も出来たし、たまにはこう
    言う差を味わうのもイイか」
FZR:「タイヤに無駄なパワーを消費されることも無く、凄
    く楽になりました」
狸穴:「FZRの重量と出力には150というサイズは大き
    過ぎた。150だと真中だけ減ってきた時に接地幅
    が横に拡がり過ぎて、いろいろと大変だもんね。1
    40のラジアルという状態が一番合っている感じだ
    な」

 140/60−18なBT92は大きなパワーを必要としなくても、曲りながら加速が効くしスロットルでのラインの修整も利かせやすくなりました。
この辺は、真中だけ減っている接地面形状が悪いタイヤとそうでない新しいタイヤとの差なので、タイヤサイズとは直接は関係無いのですが、タイヤがグリップし過ぎて力の無い小さなFZRでは、エンジンがタイヤに負けていたというサイズ的な事もあるのでした。
 140ならば、現状のFZRの出力でもスロットルで方向を変えると言う走り方が、低い速度域から始められます。
 このタイヤの性格なのか、流れ出しも唐突ではなく判り易いです。
 今まで、あらかじめ流すような速度に乗せて、一気に流しながら走っていたのでした。危ないです。
 減ったタイヤで過渡特性が悪かったのでした。
 新品のタイヤで縁まで使うにはまだ新し過ぎるので、内足の爪先が路面に触れる程度でちょっと遊んでみました。
 比較対象としたGPR80との感じの差は、BT92はドライな感じのグリップ感覚でちょっと旧式の面圧を高く保ったグリップ感。
 GPR80は始めから最後まで一定の粘りを発揮する感覚で、タイヤ自体が路面に合わせて変形しながらしつこく接地面積を稼ぎ続ける新しい感じ。
 性能差は大きくは違わないと思います。
 どちらもコントロールには問題無くて良いです、このあたりは好みの問題かなぁ。
 GPR80の方がちょっとだけ限界性能は高いかも。でも、差はわずかです。
 乗り手の走り方や脚回りの設定、オートバイ自体の特性に合わせて選択すると良い程度です。
 どちらのタイヤを選んでも、それなりの走り方をすれば問題ありません。
 双方とも凄く高度な進化をした高性能なタイヤです。
 あっし程度のライディングでは、この両者のタイヤの限界性能を常時引き出し続けて公道を走ることはできません。
 FZRにしてもしかりで、FZRが600ccの排気量を得て軽量強固なアルミフレームを得たとしても、このタイヤの限界性能を発揮し続けるのは無理かも。(瞬間だけタイヤの能力を越えさせるのは誰でも出来ると思いますけど)
 タイヤの懐は深く広いのでした。
 もっと、上手い人が乗れば流れる量を最小限に留めながらもっと速く走れるでしょう。
 流れ過ぎて困ると言う人は、右手で出力コントロールをしておらず、外脚のステップやタンクのニーグリップも適正じゃなくてライディングがヘタなだけです。オートバイの脚回りもセッティングされていないと思います。
 最小限のスリップアングルで方向変換を済ますと言うのが一番上手なのでした。
 必要以上に滑らせるのはロスになるだけなのでした。
 でも、路上は色々な事が起りますので、危険回避時や不測の事態でラインを変更せざる負えない余裕の無い時に、大きく流しながら適時修整出来ることも必要なのでした。
 たとえば、同じコーナーに入っている前走者が何かを感じで不意に減速した際に、後続の自分も減速するか、違うラインを選んで追突する事を回避しなければなりません(抜く! じゃないよ〜)。
 その際にバンクさせた車体を必要量だけ引き起こして、前後のブレーキをコントロールしながら減速行動に移行させるとか、加速させるとか……その時の自由度を稼いでくれるのがタイヤだったします。
 公道では頻繁にこう言う事が起きますので、極限性能だけを求めずにこう言うタイヤを上手に使える方が良いのでした。
 雨降りの時の事とかも考えなければ……。
 大変ですね〜タイヤ一つ選ぶのも。
 タイヤメーカーは、こう言う事を考えたりしながら様々なオートバイや乗り手や、路面や天候や環境に対応しなければなりません。
 なので、物凄くたくさんのデータをもって商品開発をしております。
 もしかしたら、自動車メーカーやオートバイメーカーよりも遥かに自動車やオートバイの事を良く知っているかもしれません。
 そんな上位タイヤメーカーや、自動車メーカーやオートバイメーカーが(乗物関係以外ではもっと凄い事があるかも……)ひしめく日本国にいられるライダーやドライバーは、物凄く恵まれていたりするのでした。
 必死になって、そう言う発想をして製品を造ってきたたくさんの人達から恩恵を受けているんだから感謝しろ〜。
 こうやって考えると日本国も棄てたモンじゃないのだ。
 この国では白人社会のように徒弟制度な固められた世界じゃないし、誰でも望めばそうなれるので皆様頑張って下さい〜。
 さて、FZRをまた直すか……。

マミアナ+FZRx

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