Vol.304 センタースタンド 2002-07-10

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 オートバイは停止時には2輪だから、スタンドがないとひっくりかえってしまう。
 で、スタンドが付いている。
 スタンドの種類にもいくつかあって、FZRに付いているスタンドは『サイドスタンド』だけです。
 その他に『センタースタンド』と言うスタンドを持っている車種もある。
 また、特殊なスタンドとしては、レーシングスタンドと呼ばれたりする整備用の前後それぞれ別構造のスタンドもある。
 で、今回はセンタースタンド。
 実は、FZRにも欲しいなと思う事が良くあります。
 でも実際には付けられません。
 センタースタンドが付いていて便利なのは、荷物を積んだりする時に始めから車体が傾いていない。
 車体が傾いていないと、荷は積み易いです。
 傾いでいると乗せた時にすぐに落ちてしまうので、ロープやネットを掛けるまではどちらか片方の手で荷を押えていないとなりません。
 特にタンクの上に一時的にモノを乗せる事が多いFZRでは、大抵の場合片手で押えながら荷を積んでいます。
 センタースタンドがあると便利なのでした。

FZR:「よく、わたくしのタンクの上に荷物を乗せられます
    わ」
狸穴:「硬いモノとか重たいモノとか、そんなに大きな荷物
    は積まないようにしてるよ」

 その他、センタースタンドの便利なシーンは。
 後輪が浮くのでタイや周りの点検がし易い。釘を踏む確率が前輪と比べて圧倒的に高い後輪が浮いて、そして車体を押さえていなくても、手で回せると言う事は非常に助かるのでした。
 後輪にはチェーンや、ブレーキ(前にも付いているけど)スイングアームが付帯してます。
 これらの点検や整備もし易いです。
 センタースタンドが付いていれば、大抵の場合後輪が浮く仕組みになっているので、後輪を外したりスイングアームを外したりする際に、大仕掛けにホイストから釣り上げたりジャッキを噛ましておいたりと言う事をしなくても済みます。
 左側に傾いていないので、左側面の整備もやり易いです。
 デメリットは、バンク角が減るのと重量が増える、デザインが野暮ったくなると言うことくらい。(自作及び社外の排気管取回しに干渉して苦労するかな)
 あると便利だろうなぁ……
 センタースタンドが付くだけで、オートバイの実用性&整備性と言う能力は一気に上がります。
 まだ隠れた性能がセンタースタンドにはあります。
 長期間オートバイの使用を中止する際(オーナーが事故って入院して半年は乗れない・北海道の冬は半年以上続く……ような時)に、後輪が簡単に浮かせられて地面と接していない状況が作れると言うことは、タイヤが長時間同じ所で負荷を受けない、凹み風邪をひかないでいられると言う事でした。
 タイヤは、長期間同じ位置で負荷を受けていると、その部分だけ変形して凹んでしまいます。
 一度そうなったタイヤで、230km/hとか出すとその部分からタイヤが破れるなどの危険な状況になります。
 また長期間乗らない場合は、タイヤを浮かせてエア圧を全部抜いてしまっても構いません。
 酸化も遅らせる事が出来るし、タイヤがいつも頑張って張っている事も必要なくなります。
 便利な事だらけなのでした。
 もっとありがたい事もあります。
 駐車する際に必要とする面積が、サイドスタンドよりも少なくて済む。
 左右どちらから強風が吹いても倒れ難いです。
 サイドスタンドだとスタンド側はかなり耐えますが、右側にはある程度風速が乗って来ると倒れます。(かなりの風速を要しますけど、FZRのような軽くてカウルの面積が大きい場合は結構厳しい時もあったり)
 柔らかい地面に停める場合も倒れ難いです。
 荷重により、スタンドが地面に潜っても、後輪が地面に触れればそれ以上は潜りません。

FZR:「わたくしもスタンドが地面に刺さって倒れそうにな
    った事がありました」
狸穴:「前のサスは縮んだけれどリアサスは延びたから、駐
    車時の傾斜がキツくなったもんね」
FZR:「その分、少し長い全長のSDRさんのサイドスタン
    ドに換えて頂けましたので、助かりましたが、セン
    タースタンドと比べたら安定は落ちますわ」

 盗難防止にも一役買ってます。
 センタースタンドから車体を下ろす時には車体に大きな振動が加わって、跳ね上がる際にガチャンと音が出たり、アラーム・イモビライザーを搭載している場合は鳴ります。
 ホーン直結な場合はデカイ音がします。
 常に左側だけに負担が来るサイドスタンドは、長期にわたり使い続けるとフレームの造りや材料によっては、車体に歪みが起きます。もっとも日本のオートバイではそのあたりは計算されているとは思いますが……。

 そして最後に、センタースタンドの最大の長所。
 暖気前の始動時、エンジン内部のパーツのクリアランスがまだ暖機されずに大きい一番エンジンが減る時に傾斜していない事。
 サイドスタンドでは、常に部品の左側が重力で右側よりも強く当たっています。
 エンジンを始動するたびに内部の部品は左側に負荷が掛り減るのでした。
 100回や200回程度では現象が現れませんが、これが10万回20万回となるとそう簡単に無視出来ません。
 いつも左右均等に重力を受けていられるセンタースタンドならば、この心配をしなくて済むのでした。
 エンジン内部のガタは、一度減り始めるとその部分が減り易くなる癖が付いてしまいます。
 困った事ですが、どんなに減り難い構造のエンジンでも金属で出来ている以上は、どうにもなりません。
 特に重たいクランクシャフトとか、カムシャフトとか。
 キャブのフロート室の油面が傾かないというのもありがたいです。

FZR:「センタースタンドって便利なんですね、わたくしに
    は付けられないのですか」
狸穴:「残念ながらオプションでもそう言う装備は無いのだ
    よ」
FZR:「造ってもダメですか」
狸穴:「造れば付けられるけど、多分造らないよ」
FZR:「マスターはわたくしの左側が早く減っても構わない
    のですか」
狸穴:「そりゃ困るけど、でも使えないほど減って来たらそ
    の部分を交換するから大丈夫」
FZR:「エンジンを全部交換する事になっても大丈夫でしょ
    うか、口座」
狸穴:「そのためにも予備エンジンがあっただろうが」
FZR:「そうでした。わたくしには予備のエンジンがサンタ
    様より一機与えられていたのでした。これでちょっ
    とは安心出来ます」

 もっとも、ある程度こう言う場合に左側が減り難い細工と言うか状況が、FZRのエンジンにはデフォルトで付いていたりするので、大丈夫だとは思いますけど。
 センタースタンド、便利ですね。
 整備や清掃を良く行う方には、必須かも。
 楽ですよ〜。

FZR:「そう言えば……たまにいらっしゃる風間の貸元様の
    所のディバさんと、GXさんにはセンタースタンド
    が憑いてますね」
狸穴:「あの2台は良く中華鍋とか水タンクとか、先行者の
    腕とかVTRデッキとか何十人分もの食材とかの荷
    物を満載したりしているからね。風間氏も始めから
    そう言うことは判っていて、センタースタンドが付
    いているオートバイを選んで買っているのだ(GX
    は選んで買った訳やなさそうだけど)」
FZR:「そうなのですか……働き者のオートバイですね」
狸穴:「そうなのだ。彼の用途にはセンタースタンドはなか
    なか外せないのでした」

 と言うセンタースタンド、便利で有効なアイテムです。
 付いている方は使わない手は無いですよ〜。

マミアナ+FZRx

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