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しばらくの間ちょっとだけ忙しくなったのでFZRに乗っていなかった。
ず〜っと以前には某カタログ販売会社の商品撮影の際などでは、3日ほど拘束されてオートバイに乗れない期間があったのだが、5日ほど乗らないと、身体がオートバイを少しだけ忘れているようです。
忘れていると言ってもホンの少しだけなのだが、すり抜けなどの細かく連続するリーン開始の際など、FZRの動きに対して自分が少し遅れているのが判る。
FZR:「お久しぶりですね、マスター」
狸穴:「FZRはどこもお変わりないようで」
FZR:「はい。マスターがご不在の間、シートを被ってPに
てジッとしておりました」
狸穴:「毎日乗っていて急に乗らなくなると身体がオートバ
イを要求して、夢にまで出て来た」
FZR:「わたくしがそれほどまで思われていたのでしょうか」
狸穴:「……イヤ、夢の中で乗っていたのはFZRじゃなく
て、先日描いたオートバイだったのだが……」
FZR:「……。長期間オートバイに乗り続けているので、マ
スターはオートバイが身体の一部になってますもの
ね」
狸穴:「まったくで」
ほぼ毎日、空けても2日くらいオートバイに乗り続けていると、無意識のうちに身体がオートバイを探すのでした。
もう病気ですネェ……。
困ったモノだ。
と言う事で、しばらくはリハビリ。
他の交通の流れに乗って、すり抜けはしない事に致しました。
でも半日もするともう感覚の細かい所まで戻ってくるけどね。
FZR:「今日はどちらへ行かれるのですか」
狸穴:「ラボまで」
FZR:「渋谷ですか」
狸穴:「今日は水道橋なのだ」
FZR:「はい」
狸穴:「待っている間、仕事上観るべき映画もないし事務所
の近所のコピーライターさんの所へいってみやう」
FZR:「麻布台のですよね。久しぶりですね〜」
狸穴:「だな」
ラボに現像を頼んだ後、映画を観ていてもどうせストーリーよりも最近流行のライティング手法とかが気になって、お勉強状態になり、ついにはデータ量がフロウして途中で眠ってしまうので、撮影済フィルムの保管庫や機材倉庫と化している事務所にコード類や機材の一部を置きに行くついでに、ひさびさにコピーライターさんの所に寄る事にしたのだ。
行ってみると、コピーライターさんの事務所もパソコンの配置が変ったりしていた。
来月からロンドンへ自動車関係の用事で旅行されるとの事。この手のお仕事をしているとたまにこうして仕事とは別にインスパイアされる必要があるのでした。(自己管理だし結構、大変なのでした)
でもイイなぁ。
あっしも、お仕事じゃない状態で行きたいなぁ。ミラノに2年ほどとか。
まぁ、そのためにはそれだけ仕事しなきゃならんのだが。
最近急に使い始めたラボに着くと、先日受付けてくれたお姉さんにまた当った。
あっしの名前は珍しいので覚えていてくれたようです。
フィルムが上がるまで3時間半を要するとの事。
月半ばで雑誌関係でラボはそろそろ混む時期だし、休み開けの月曜日なので止むを得ません。
フィルムを預けてそのまま六本木方面へ。
事務所に寄る前に、六本木の本屋さんでちょっと本を見に寄り道。
頼んであった洋モノの古いファッションフォト‘50〜’60の写真集が数冊来ているので受け取りです。
約6kg、この程度ならばFZRでも運べるのだ。
他に、知り合いの写真家さんが最近出した写真集が積んであったので、チラリとページを開いて覗いてみる。
頑張ってるなぁ〜。
あっしは……怠けてます。わはは。
でもコレでイイのだ。
あっしの場合、未来に残るような写真は撮っていないのでお気楽です。
2×諭吉を払って本を受取り。
よく考えてみると、日本はどのジャンルの本も価格が安いよねぇ……。
本はその中に物凄い労力の揚句、蓄積された高密度なデータが入っているのだから、もっと高くなきゃならんと思う。
買う時には安いのは有難いのだが、内容も安いと困るのだ。
とか思いながらFZRで事務所に到着。
機材リストとアジトから持ち帰った機材をつき合わせて確認し、ケースに納めて終了。
こうしておけば次回の撮影現場で慌てなくても済むのでした。
コピーライターさんの所で1時間ほどおしゃべり。
久しぶりだが元気そうだったので安心。
ココのコピーライターさんは、ご夫婦で同じ職場なのだ。
丁度、ロンドン行きの際のスケジュールを細かく合せている。
某自動車雑誌の神祖と言われる人も御同行とか……ツアー・コンダクター状態ですね〜。
あっしの旅行とは大違いで用意周到なのでした。
あっしの場合、なんでも現地調達・宿の予約も無し、さらに予定なんて全くなしです。
移動もオートバイや車を使ったり電車・飛行機なんでもありです。
タイやベトナムへ行った時はもっとルーズだったので、余った時間を使うのに大変だったっけ……。
毎日を安ホテルで怠惰に暮らしておりました。(ニャチャン・ビーチで喰った豪勢な食事がしたい……)
でも、それなりに毎日面白い事があってとてもエキサイティングでした。
旅行会社がパンフレットで広告している、パックの観光旅行のびっしり詰まった旅程をこなすことは、あっしには出来ない偉業なのでした。
あの手の旅程って、物凄いですね……。
気になるモノを見付つけるとそこから動けなくなるあっしには、とてもこなせません。
FZR:「マスターは、どこにいてもそうですね。わたくしと
走っていてもどこかのお宅の犬や、街を行くお姉さ
んが気になるとジッと見てますし、気になるオート
バイが走っていると予定を変更して憑いて行ってし
まいますし……」
狸穴:「良く御存知で」
FZR:「先日も、マスターが気になるSRXさんを追いかけ
るのにわたくしは大変でしたわ」
狸穴:「造りは荒かったけどカッコ良かった。困った性分な
のだ」
ラボに戻ると、フィルムは上がっていた。
仕事が終われば精神的にはすでに切り替えてしまっているのだが、一部は毎度の事ながら、撮影が終わって上がりを確認するまでは気になってしようがないのだ。
頭が痛くなるほどこの期間が辛いです。
そう言う仕事なのだ。
機材を一切信用していないので、フィルムの上がりを確認するまでは気が抜けないのでした。
あっしの商売はこんな事の連続です。
たまに、『カメラマンってイイよねぇ、私もなれるかなぁ』とか『どうやってなるの?』とか訊かれますけど……、職業としてはあまりお薦め致しません。(※編註:編集者も作家も絵描きもそう思う)
写真を撮影する事が好きだからカメラマンになりたいという方は、お仕事にしない方が宜しいかと思います。
機材は重たいし、撮れる物が撮れないとお仕事終わらないし、責任重大で結構厳しい職場です。
以前、カメラマンになりたい方をあっしの現場に連れて行った事がありましたが、酷く疲れたようです。
たくさんのスタッフが介在する中なので、ヘラヘラしながらも時間と闘い連続した緊張と異状な集中力で、自虐的にならない胆力のある方には向いているかも。(そんな事が出来る奴はカメラマンにならなくても、もっと凄いことが出来るはず)
あれは比較的簡単で、面白い内容のお仕事だったんだけどなぁ〜。
ポジの上がりは想定通り問題無く、納品も無事終わり肩の荷が降りました。
都内をゆっくり走り、帰る頃にはあっしのA10神経もオートバイ用に復旧致しました。
いつも走っている場所だけど久々のライディング、楽しか〜!!
FZR:「そろそろわたくしのリアタイヤ、換えて下さいね」
狸穴:「へい。ギャラが入ったらすぐにFZRの口座へ入金
致します」
FZR:「忘れているといけないので一応言ってみました」
狸穴:「皆がFZRの口座のお金を使ってしまったのだ……」
FZR:「マスターも、でしょ……」
自分のオートバイからラーメン食べるのに借金しているライダーもそうは多くいるまい……情けなか〜。
マミアナ+FZRx
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