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あっしの本業は写真を撮るお仕事なのだが……なぜだか最近はオートバイを直したり、斬ったり張ったりするお仕事が多い。
某大手広告代理店の予想では、今年の企業の広告費は更に小さくなるだろう〜とか言っているし……。
やっと雪風★中尉の所の《秋水號》の改装が半分まで終わった……と思ったら、今度はGX2?0がKM90を連れて順番待ちをしていた……。(密かに進行していたのでした)
FZR:「ますたー、最近お仕事が少ないのですか。心配です」
狸穴:「ん〜どうもそうらしい。どこも広告費削っているも
んね」
FZR:「大きな会社はソレなりに、広告出しているように感
じますが」
狸穴:「そうなんだけど、うちみたいな個人経営レベルの所
には、なかなかそう言う大きなお仕事は回って来な
いのだ」
FZR:「それに今いきなり大きなお仕事を振られても、対応
しきれませんものね」
狸穴:「んだ。でも小さなお仕事でオーストラリアに跳ばさ
れる可能性あり」
FZR:「わたくしはどうなるのですか」
狸穴:「一緒に来るか」
FZR:「お供、出来るのであれば」
狸穴:「FZRの往復分のギャラが出れば……ね」
FZR:「難しそうですね。遊びの時もしくはマスターがお引
っ越しの時にでもお供致しますわ」
狸穴:「だな。それがイイ。まだこの仕事決まった訳じゃな
いしね」
FZR:「ところで秋水様はもう終わったのですか」
狸穴:「やっと半分まで上がったよ。あとはスプロケットが
出来上がるのをひたすら待ってからだ」
FZR:「大変でした?」
狸穴:「FZRがとても優等生に感じるほどに!《秋水號》は新しく中尉が用意したパーツを受け入れる事がヘタで少し頑固者だった」
FZR:「わたくしとはそんなに違うのでしょうか」
狸穴:「今のFZRのフレームは、以外と中は広くて部品の
サイズもそれほど気にしなくても受け入れてくれる
し、フレームの材料が鉄で出来ているから加工もか
なり楽なのだが、《秋水號》はリアの脚回り近辺も
妙な所にフレームが走っていたり、アームに対して
幅が狭かったりで大騒ぎだった」
FZR:「わたくしとあまり変わらない構造だったような気が
しますが」
狸穴:「そうでもなかったよ。中が狭い上にアルミのフレー
ムは繊細で敏感だし、酷く手がかかった。ついでに
サブフレームが度重なる戦闘で少し曲っていたし」
FZR:「普通のオートバイ屋さんでは、わたくし達にしてい
るような事はあまりしませんものね。お疲れさまで
した」
狸穴:「オートバイもタイヤ銘柄が選べなくなったり、パー
ツの供給に苦慮したり……大変だねぇ」
FZR:「そうですね。とくに秋水様やわたくしなどはデフォ
ルトのサイズでいると大変だったりします。そろそ
ろ本気でパーツの心配をしなければならないような
時期に来たようです」
狸穴:「まぁ、苦労の甲斐もあって、コレからしばらく《秋
水號》も脚回りのパーツに関しては心配無く過せる
かな……」
FZR:「でもマスター、もっと年代を遡ったお客様が2台い
らっしゃってますわ」
狸穴:「あ……GXとKM」
FZR:「大変ですね……また狭いフレームで」
狸穴:「コレが終わったら、しばらくツーリングしに金星で
も行くか」
FZR:「はい。でも金星には200km毎にガソリンスタン
ドはあるのでしょうか」
狸穴:「無い」
FZR:「それでは困りますわ」
狸穴:「FZRは精神力だけじゃ動けないもんね。んじゃ、
江戸川の河口にでもハゼ釣りにでも行くか」
FZR:「そのあたりがよろしいようですね」
という事で、江戸川でハゼ釣りの前にGX達を改装スル事になったのでした。
GXは今から25年以上前の製造で、外観はSRとよく似ております。
並列2気筒のエンジンを持ち、前後共ディスクブレーキ付き。高張力鋼管使用など、当時としてはちょっと贅沢な仕様だったのだ。
ただコレも秋水同様で、新しい規格の優れたタイヤが選べないのでした。ついでに今の交通事情ではいきなりドアを開ける自動車も増えて、ブレーキの反応にも時代を感じてしまったり。
おまけに、アルミダイキャストのホイルから空気が漏れるという状態がしばらく前から続いており、脚回りに隠せない老いを漂わせているのでした。
またまた狭いフレームなれど、斬った張ったの大手術が始まるのでした。
このGX、たしかに老いてはいるのだが、機関に関してはすでに大改装が済んでおり、至って元気。
低速域だけならばFZRでも適わないトルクを発生させたりしております。
以前大田区の大崎付近で、はるかに若いVT250と競走になり、競り勝ってしまったりしているのでした。
でも、元気に走るのも良いのですが、前出のタイヤの件も含め止まるための部品であるブレーキ周りにも現れている老いは隠せません。
個体だけで考えれば、コレでもイイかな? とも思えるのですが、昨今の都内の交通事情は普通に走っていても、なんらかかのタイミングで高性能なブレーキや、ある程度速度が乗っている状況下での事故回避時の回頭性を要求されたりします。
GXが発売されていた当時とは自動車の性能も大きく違い、交通の流れ自体が想定外になっております。
都内は発進停止の回数も多く、人間が路上に突き跳ばされて来るという、FZRでも対応に厳しい状況に出っ喰わしたり……デフォルトのGXではすでに対応出来なく危険! を感じてしまう時もあるのでした。
で、GXも今後快適に生き残るために、今風の脚回りをフレームやエンジンに合わせて造り直す事になったのでした。
まぁ、マグタンのホイールとか、前後ともレーシングbremboとか、倒立サスまでは残念ながら致しませんが。
そこそこ新しいオートバイから、オーナーの方の趣味に合うGXのデザインを崩さない範囲のパーツを選択して頂き、造り直すのでした。
元々がツアラー的で、高速機ではないのでそのあたりは鷹揚に出来ております。
GXの場合は、速さを追求した軽量化とか異様なまでの反応速度とか、真新しさは方向性としては要らないのでした。
頑丈さとある程度の制動力・安定性・汎用性、元のデザインを極端に変えないで、でも隠密のように密かに換わっている事が要求されているのでした。
でも文章で書くほど簡単な内容ではなく、これらの制約はかなり厳しいオーダーだと思います。
速く反応するところは反応し、それを乗り手には過度に伝えないように……。
クラッシックなスーツをきッちり着ていても、けっして裾から尻尾がはみ出ないある面ではスクエアな事が要求されているのでした。
こんな事は普通のオートバイ屋さんじゃやってくれんよなぁ……。だから来ているのか。
という事で、FZRもまた部品を運ぶ日々が続くのでした。(頑張ってね)
FZR:「最近のわたくしはすっかり営業トラック状態ですか
ら」
狸穴:「んじゃ、黒猫の絵でもカウルに描くか」
FZR:「ヤです」
狸穴:「んじゃ、GXの改装に向けてVisorに表示され
るレッキを読み上げてくれ」
FZR:「はい。では始めます〜」
マミアナ+FZRx
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