Vol.271 実験フォークオイル 2002-03-09


 フォークオイルを入れ換え後まだ感じが掴みきれていないので、慣れるために2タンク分(大体400km)程、馴らしをする予定。
 それまでは普通に移動するだけです。

FZR:「それでは今までと同じでよいのですね」
狸穴:「そうだねぇ……普段から普通に流れに乗っているだ
    けだもんね」
FZR:「馴れて来たら攻めるのですか……」
狸穴:「何度かは。ちょっとだけ」
FZR:「気を付けて下さいね。この時期は免許取りたての方
    がたくさんいらっしゃいますので」
狸穴:「安全な所で法定速度にのっとってやるから」

 普段と同様に走っても、それなりのデータは取れるのでした。
 入れ換えてからまだ70km程しか走っておりませんが、第一印象としては先に入っていたABSOと同量で入れ換えましたが、少し硬い感じです。

FZR:「感覚的には粘度が高いのですが、ショックを吸収す
    る動きはABSOよりも速いです。不思議ですわ。
    路面からの一撃を受けてからの収束に要するストロ
    ーク回数が2回から1回に減った感じです」
狸穴:「当りの硬さのコントロールも、エアバネとなる油面
    の調整に敏感に反応してくれるようで、セッティン
    グが楽になったよ」
FZR:「路面からの走行衝撃が角の取れた感じの入力なので、
    フレーム的にも当りが良く、その分ステム構造の性
    能がステア特性として思いっきり出ますね……」
狸穴:「ちゃんと組んでいないと、そのあたりの甘さが馬脚と
    して現れるな」

 フォークからフレームに来る振動(ストロークする事で起きるディメンションの変化による)の幅と周期が小さくなったので、その延長にあるフレームで押える挙動の変化の周期は更に小さくなりましたので楽です。

FZR:「フレーム的にも楽ですわ。固くなったのに不思議です
    ね」

 この効果は、直進時もリーンしている時もかわりません。常に一定なのでABSOよりも路面の状況が掴み易いです。
 筒内の潤滑が上手く行っているようで、フォーク作動時初期の細かな引っ掛りが原因となる、ストロークし始めの不要な振動はなくなりました。
 メタルが完全にフローティングしている事によるのだと思います。
 動きが安っぽくない上等なサスなのだ、何も換えていないのに。
 雨天時には、この辺が大きく効果を上げてくれるような感じがします。
 ストロークの動きが良くなった為、タイヤにも無理が掛かっていないようで、細かくエア圧を変えてためしてみたところ、フロントは1.8〜2.3kg/cm平方の幅で大きな変化は無く、使える事も判りました。(Dunlop GPR80)
 リバウンド側の減衰も立ち上がりが反応早く、フロント廻りの安定感が高くなりました。
 組み直してバネの入っていないフリーの時に、ストロークさせてみた感じでは硬過ぎるかなと思っていたのだが、硬さ的にはFZRに現在転用しているフォーク自体が、元々SRXモノサス用の38φなので丁度良かった感じです。(しばらく前より、オリフィス径もノーマル状態に戻してます。FZRに合わせてSRXと違うのはイニシャルを下げていることだけ)
 フロントフォークも、バネもイニシャルもフォークオイルの量も昨日までと変わっておりませんがフォークオイル自体が変っただけ。
 不思議なオイルです。
 トルク変動の激しいシングルエンジンの軽量なSRX600で、このフォーク・オイルをためしてみたいです。
 いつも思うことですが、軽量なオートバイほど脚回りの影響が大きく反映されてしまうので、セッティングは難しいです。

 フロント側の動きが大きく変った為、リア・ショック(OHLINS)の設定がフロントフォークから来る周期と微妙に合っていないので、バランスしていないらしく要再調整と言う感じです。(わずか、ですけど)
 スプリング固有の振動周期が、現状のリアサス設定ではフロント側と合っていないのかも知れません。
 リアのダンパーに関しても、その作動の立上がりをもう少し早くした方が良いような感じです。
 リア・ダンパーもそろそろO/Hの時期を迎える時間ですので、次のO/Hの際に再設定してみます。それまでは調整幅が大きいOHLINSを合せて走ります。
 前後一度にショックの設定が変わっては、なにが原因になってその時の状態となっているのか判らなくなるのだ。
 フロントだけ鞣した革のような感触になり、リアはまだ……な感じです。

 横風については、まだ設定が合っていない部分があるのか、フルカウルで軽量な車体構成ということもあるためか、ある程度影響は受けておりますが、問題は無い程度です。
 元々ABSOを入れた段界で、このあたりはデフォルトに比べ、かなり解消しておりました。

 驚いたのは、約1年程使って出て来たABSOの廃油中に含まれる金属粉が、極端に少なかったこと。
 今まで使ったモノの半分以下でした。
 水分にも耐えていたらしく、その結果が金属粉の少なさなのでしょうか?

 今まで経験して来ている幾多のフォークオイルを、考え方自体を一度全部消して考えないと理解出来ない動き方をするオイルですが、悪くはなっていないのです。
 未知のモノと言う感じ。
 なんだか反応の仕方が有機的で、Dr.Kが『生物の血液の動きに近い』と言っていたのを思い出した。
 動きが良くなった分、リーンさせた時にステアリング・ステムの基本的な性能がモロに判るようになりました。
 これは、全く考えもしなかった結果です。
 もう一つ不思議なことに、路肩などの舗装の縁を走る時には大抵フロント廻りがその凹凸にとられて振られますが、それもかなり減りました。
 ペイントをタイヤの端で踏んでも同じような事が起るのですが……ペイントの厚み分に乗った場合も、タイヤではなくショック側が吸収しています。
 という事は……ほとんどタイヤは跳ねていないで、路面に一定の力で押し付けられ続けていると言う事になるのかなぁ、ホントかな?
 このフォークオイルだけで、FZRのフロント廻りは飛躍的に良くなってしまった。
 世の中には不思議な事があるんですねぇ。
 続きはまた後日……。

マミアナ+FZRx

←前回 次回→

FZR250 トップ NS400R TOP


Copyright © Taro Mamiana, COMBINED ARMS 1999-2005.