Vol.260 にわかオタク 2002-02-01


 以前、食うに困って某アメリカのH社の改造パーツの一つをデザインしていた時に知り合った、FLHTC乗りの息子さんから電話が掛って来た。
 そのオートバイは大きな箱が3個付き、その中の一つにアンプやチューナーが付いているステレオ装備の凄い不思議なオートバイなのだ。
 排気管からも凄い音量の音が溢れ出しているので、その音に抗して負けない巨大な出力のスピーカーが付いている。
 お父さんがこのオートバイに乗っていた時には、演歌専用ドスコイ男の世界なカセットテープのドライブが付いていたが、息子さんが引受けてからはCDドライブに変わっているそうだ。
 このどこかに故障が生じたらしく、アンプを総入れ換えするついでに配線も全部新しく引回せるようにしたいと言うことになり、音跳びのするCDを使わなくても汎用の効きそうな音だけならば、パームのようなモノでも鳴るMP3ということで、選曲表示もできるモノに換える事になった。
 異音の出始めたエンジン等の具合をみるついでも兼ねて、秋葉原に必要な部品を揃えにスタート。
 久々に止まらないデカイ車体に戸惑いましたが、すぐに馴れた。
 音はCDドライブが振動に耐えられず、壊れたようで何度かスイッチをon/offしてみるも、鳴らなかった。何か判らないがドライブにCDが一枚入っているが取出しも壊れていて出来ない。
 エンジンも後1万キロくらいで要O/Hな感じ。少し音が出始めているので、低回転でズルズル走る事と高回転は使えない。
 油温計のブルトン管も壊れているようでメーター動かず。
 スピードメーターも壊れていて動かず。
 電流計も駄目。
 箱に付いた電飾も半分方壊れている。
 青苔と泥が付いたタイヤもひび割れて減っている。
 春になったらツーリングに行くそうだから、ついでに今直してしまった方が良いと言う事になった。
 秋葉原で停める場所を捜してウロウロしていると急に鳴り始めた。今度は止めようとしても止まらない……。後で確認したらスイッチは関係なく常にエンジンが掛かると鳴る状態にアンプはあり、箱の中のアンプのスイッチでon/offしていたようだ。
 大きな音で鳴ったのは、『山ねずみロッキーチャック』『魔女っ子メグ』『レインボーマン』『真っ赤なスカ〜フ』……。
 エライ恥ずかしい思いを致しました。
 普段激しく赤面する事など無いあっしでも、さすがにコレには参った。
 街行く人は舗道から遠巻きにこちらをジッと見ております……。きっと、あっしの趣味だと思っているだろうなぁ〜カッコ悪いっす。
 オタクなこの街にはコレが丁度合っているのかなぁ……。
 堪らなかったのでアンプに入っている電源コードを、バッテリーから引き千切ってカット!
 ……静かになりました。
 『山ねずみ〜』が鳴った時には交差点で転けそうになった。
 後で調べたら、防振ケースに入れてあったCDDは振動で駄目になり始め、破壊して取出したCDRに焼かれている曲を調べたらアニメーションの関係の曲が11曲、特撮モノの曲が3曲、その他カーペンターズやオリビア・ニュートンジョン、ジョン・デンバー、村田英雄、北島三郎、ソフマップの唄……と、とんでもない内容でございました。
 反対側の箱の中には何故か、クリップ式のマイクスタンドとマイクが2本……ソレもRC20だ。
 イヤ、この手の曲を聴くなとも唄うなとも言いませんが、走りながら演るというのはどうかなぁ〜。
 もう駄目です。

 音響装置を取り付ける前にとりあえずエンジンの腰上をおろして、エンジン屋さんに宅配便で新しいバルブ回りとピストンと共に送致。ポイントとコンデンサーとキャブも交換だなぁ。
 新しい音響装置にも、マイクは2本必要だとか……。でも入力は一つだけです。
 諦めて頂きました。
 この46才のオーナーは一体何を考えているのでしょうか。
 更には同乗する彼女と共演だとか。
 (心ある方がいたら、誰か救ってやって下さい)
 どうせ付けるならばオイルクーラーを増設してくれ〜。
 オートバイは音楽を聴く道具じゃないよねぇ……。まぁ、いいか。

マミアナ

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