Vol.253 クラッチ 2002-01-02


 昨年の末に、クラッチ本体が乗って回っている部分のベアリングを交換し、その際にクラッチ板がスライドするハウジングの爪部分と、ボスの切欠きの部分が50000kmを越える走行で生じていた段付きを修整した。
 新しく入れたベアリングの馴らしと思い、6000rpmまでを上限として走っていたが、100kmほど走ったので、すでにアタリは出ただろうと言う事で12000rpmまで上げてみた。
 クラッチ回りを少し調整しただけだったのだが、各ギアの入りも良くなり、また今までかなりベアリングのガタによるクラッチ全体の偏振がロスになっていたのを体験。
 回転数が上がるほどそのロスは大きかったらしく、今までの回転上昇の仕方と違った感じになりました。
 燃焼室で発生したパワーが、クランクシャフトで回転する力に変換されクラッチに伝えられてミッションに届くのですが、その間にいるクラッチで結構なロスを喫していたようです。
 今まで10000rpmを越えて回そうとする際に回転が上がれば上がるほど重たく感じていたエンジンが軽く回るようになりました。

FZR:「あのベアリング交換がこれほど大きく作用するとは
    思いもよりませんでしたわ」
狸穴:「エンジンが軽いねぇ。つい回転数を上げ気味に走っ
    てしまう」
FZR:「1080円のベアリングですが、それ以上の効果が
    あったかも知れませんね」
狸穴:「んだ」
FZR:「マスターは前からこのベアリングがこのようになる
    事を知っていたのですか」
狸穴:「知っていたけど忘れていたのだ。FZR250が発
    売された当初、お客さんの中でフェイザーFZ25
    0から乗り換えた方がいたのだが、その人は常に1
    5000rpm以上のみを使って走る人で、300
    0kmを走ったあと『吹け悪くなった』と言われて
    一度エンジンを全部バラして各部を細かく測定した
    結果、どこも狂っていなかったので組み戻していた
    際にクラッチを揺すってみて判った事だったのだ」
FZR:「偶然ですね」
狸穴:「まぁね。でも異常なくらいクランクシャフトの回転
    数が上がる高い周波数の振動を発生しているエンジ
    ンだから、回転部分のガタがロスという形で大きく
    出る事は知っていたのだ」
FZR:「特にクランクシャフトとクラッチは大きく振動を受
    けますものね」
狸穴:「んだ」

 このベアリングが完全に破壊して動けなくなったという事例は一件も経験ありませんし、FZRも交換しなくたって走る事にはなんの支障もありませんでしたが。
 あまりにも基本的な事柄なのですが、毎日オートバイを直していると気が付き難い箇所でした。
 結果、FZRのこの部分のベアリングは20000km毎に交換した方が良い。
 と言う感じでした。
 まだ交換後の燃費等は計測してませんが、もしかしたら少し良くなっているかも知れません。
 さてどうなる事やら……。
 このベアリングのパーツナンバーは93310−341R0でした。
 走行がかさんでいる同形エンジンな方は、おためしアレ。
 もっと短い交換サイクルでもよいのか……リアタイヤの交換サイクルと同時に換えても良いかも。
 まるで違うオートバイになったような感じです。

FZR:「5年くらい若返ったかしら」
狸穴:「もっとかなぁ」

 二次側のスプロケットハブのベアリングを換える前に、一次側のクラッチのベアリングを換えてしまった。次は二次側だ。
 小さいロスでも回転馬力型の250cc近辺の排気量の小さなオートバイでは、大きな違いとして現れるのでした。
 クラッチ周りのこういったデータは、その後いろいろな形式のエンジンで違った形で検証されていったのでした。

マミアナ+FZRx

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