Vol.249 消耗品交換 2001-12-29


 かねてから懸案だったクラッチの軸受に入っているベアリングを交換する事にした。

FZR:「最近オイルがゆるくなって来て、クラッチ回りの音
    も大きく目立ち始めておりました」
狸穴:「ん、了解してます。これからオイル交換のついでに
    先日注文した部品を使って、クラッチのベアリング
    とオイルフィルター、エアフィルターの交換をする」
FZR:「ありがとうございます」
狸穴:「普段からみんなの部品を運んで頑張って貰っている
    からねぇ……」

 さて、オイルを全部抜いてオイルフィルターも取り出して。
 出て来たオイルは、エンジン内部のスラッジ、クラッチダスト等を含みオイルの分子構造もかなり破壊され真っ黒になり、交換するには丁度良い時期でした。
 FZRはこう言う状態の時、エンジン内部の音で知らせるようになっているのでした。

クラッチハウジング クラッチボス

 

 

 

 

 

 

 クラッチカバーを開けてみます。
 クラッチをバラしてみると、ハウジングとボスに段付きが発生……。
 中尉の《銀河號》より酷い状態でした。
 もっとも、52000キロ以上を走っているので止むを得ません。

FZR:「わたくしのクラッチも、かなり段付きが発生してます
    ね……」
狸穴:「普通はコレでは交換となっても仕方ないな。50000
    km以上走ればこうなるか」

 クラッチ板の方は、焼けもなく荒れもなく摩耗具合も順当。
 あと、20000kmは走れそうです。

 ハウジングとボスはさすがに新しい部品を用意していないので、クラッチプレート達の爪が当り段が付いた部分を正確に削りながら平滑にしてゆきます。
 本当は新しい部品で組み直したいが……高いしねぇ。
 クラッチセンターの軸受ベアリングも点検してみると、もう駄目でした。消耗品なので交換〜。

ベアリング

 このベアリングがヘタって来ると、油温が暖まり粘度がゆるくなって来てニュートラルに入れた状態でアイドリングしていると、ガラガラと音が出るようになります。
 クラッチ全体がガタついているのでした。
 クラッチは更に奥にあるミッションのシャフトの上に乗っているので、そうなるとミッションのシャフトを受けている更に奥のベアリングも駄目になっているかと思い、シャフトを触ってみましたが問題なし。
 FZRのこのあたりの深部の構成は、とてもタフに出来ているのでした。
 滅多な事ではやられません。
 しかし、クラッチの段付きは停止時等にギアをニュートラルに戻す時に、なかなかギアがきちんと降りてくれなかったりする原因にもなります。
 動力を断続する役目のクラッチが完全な仕事をしていない以上、ギアは動き難いのでした。
 ハウジングやボスの爪を削って修整すると言うことは、クラッチ自体の精度がその分落ちる事にもなるのですが……段が付いたままよりはずっと良いのだ。
 丹念に段差を削り落として行きます。
 新しいベアリングにエンジンオイルを塗布し、クラッチを組み戻してカバーに新しいガスケットを付けてクラッチの修理は終了。
 FZRのクラッチはRZ50のクラッチとよく似ています。
 とても直径が小さいのでした。
 一気筒あたりの出力は小さいので、この小径のクラッチで間に合うのでした。

 オイルは今回もshell社 Advance10W−40
 新しいオイルフィルターと共に入れます。
 オイルフィルターを換える際には、88年製のFZRはexパイプを全部外さないと交換出来ません。厄介です。
 89以降の3LNになってからはこんな苦労はしなくて済むのですが……。
 exパイプを外したついでに、排気管に堆積したカーボンを煙突屋の要領で工具が入る限り掻き落とします。
 exupの中もバルブを分解して清掃。
 #2のexパイプだけ多くカーボンが溜まってました。
 排気管も取付け戻して終了。
 次に、エアフィルターを新しいモノに交換して本日の分は終了〜。

 実は耐久実験中のリアスプロケットハブ回りのベアリングと、そのカラーやハブダンパーも新品で用意しておいたのですが……ハブベアリングを忘れて来てしまったので今回は致しませんでした。
 残念。
 リアスプロケットを手でつまんで左右に動かすと、3ミリほど振れております……。

 とりあえず今回やった結果。

エアフィルター

 走ってみると、クラッチの動きが非常にスムースになり、シフトが正確に決まります。
 エアフィルターも約半年間でものすごく汚れていたので効いてます。

 普段大気の汚れた都内を多く走っているので、交換サイクルをもっと早目にした方が良いかも。

FZR:「マスターの対炭疸菌マスクに使われているフィルターも、
    交換された方がよろしいのでは」
狸穴:「あれは週に一度洗浄しているので大丈夫だ」
FZR:「わたくしのフィルターも洗浄出来ないのですか」
狸穴:「残念ながらFZRのエアフィルターは洗浄式ではなく交換式
    だから、洗って再使用してはイカンのだ」
FZR:「お金掛かってしまい済みません」
狸穴:「都内を走る以上やむをえんのだ」

 FZRは排気量が小さいので空気を吸う力が弱く、エアフィルターの詰りは影響が大きいのでした。
 新しいエアフィルターに換えてしばらく走っていると、キャブが合っていないらしくアイドリングが少しバラついております。
 あらためてキャブの同調等の調整をしなければならなくなりました。

狸穴:「ナンと手の掛かる……」
FZR:「ついでで申し訳ございませんが……先程マスターが点検
    清掃の際にバラしたexupのワイヤリングも少し狂っ
    てしまったようです」
狸穴:「あれ……ホントだ。排気管内のカーボンが落ちた分だけ
    排気戻しのタイミングが違ってしまったようだ……なん
    とセンシティブ過ぎる」
FZR:「済みません。乗り難いですか」
狸穴:「やむをえんのだ、この程度なら大丈夫。でも明日再調整
    し直すよ」

 でもこの状態が適正で、普段乗っているあっしの感覚の方がオカシイのかも……。
 たしかに加速も少しだけ良くなってます。
 クラッチの部分のロスも無くなり、オイルも新品になり、排気管容積も復旧し、エアフィルターのロスもなくなった訳だから……あっしの方が変だったのかな。
 う〜ん、奥が深いです。
 と言うより、一台のオートバイなのにこう言う事を気にし過ぎると、完全破壊しない限り、終わりは無いのだ。
 恐ろしや。

マミアナ+FZRx

←前回 次回→

FZR250 トップ NS400R TOP


Copyright © Taro Mamiana, COMBINED ARMS 1999-2005.