Vol.245 413ccのシリンダーが出来た 2001-12-20


 暮れも押し迫り、寒いながらも街中が少しは賑やかになる時期です。
 SRX250の車体に積む、排気量を拡大したシリンダーが出来上がりました。
 物凄いボア×ストローク比です。
 SRX250のスリーブではサイズが間に合わず、ある硬い金属を使い新造したスリーブを拡張したシリンダーブロックに押し込み、ダミーヘッドとダミーベースを造って挟み込みホナー・マシンを掛けてクロスハッチも出来上がり。
 必要上少し厚めに造ったスリーブ、凄い焼入れされていて非常に硬く、刃を4回換えても通常のボーリングよりもエラク時間が掛かりました。
 中々削れないのだ。

シリンダー

 一体、どんな材料を使ったか……ってのは内緒。(こんなモノをル・マンで走っていたViperは……っいけない)
 刃が駄目なのか……と思い、あっしの大嫌いなGB400のスリーブでテストしてみると紙のように軽く削れるのだが……。わはは。
 クリアランスもピストン側の様子を見て調整済み。
 今回は丁度良い感じです。
 さて……このスリーブを入れるためにクランクケースの方はどのくらい削らなくてはいかんのか……。
 多分ギリギリです。
 燃焼室を形成する上半分のヘッドもこれから大加工です。
 WR400のヘッドをそのまま使って、5バルブ化と言うのもチラッと考えたのだが……なんか大変な事になりそうなので今回はSRX250のモノを加工します。
 ちゃんと出来るのだろうか……。
 メーカーの開発の方達は毎日こんな事やあんな事をやっているのか……。
 頭が下がります。
 もっとも、今回はSRX413のオーナーであるこきち氏が『洒落』と言う事で始まった事だし……。
 毎度の事ながら何のデータも無い事を……。
 さて、このエンジンはちゃんと回るのでしょうか?
 始動は、250用のセル・モーターではトルクが足りなくてもう出来ません。
 キックアーム併用だなぁ……。(S&Sの1600ccエンジンを乗せたハーレみたいな状況ですね〜)

FZR:「マスター、点火時期とかカムのタイミングとかは適
    合しているのでしょうか」
狸穴:「全く判らんのだ……」
FZR:「単気筒ですし、その辺が合っていないと大変ですね」
狸穴:「だねぇ……ソレにクランクシャフトの強度や、バラ
    ンサーシャフトの重量比率が合うだろうか……」
FZR:「主立ったデータが無いのですか……」
狸穴:「さすがにこの仕様のデータは無い……。とりあえず
    ピストンスカートの異様に短いこのピストンの動き
    は、なんとなく判って来たって感じ。カンだよ」
FZR:「ありゃ……わたくしと同じですね」
狸穴:「んだ」

 こんなモノ造って良いのだろうか……。

 ピストンリングも肝要です。
 ピストンリングのうち上2本はナントカなるのですが、一番下の溝に入る油掻きリングと呼ばれる部分の熱による拡張具合がとても気になる所。
 新しく出来たシリンダーと用意されたピストンに、そのリングを合わせてみなければ何とも判りません。
 狭い溝の中でどう変化するのか……。
 非常に微妙です。
 このシリンダーとピストンのセットの存亡に関わる部分です。
 気が遠くなりそうです。
 ショートストロークなエンジンはコレが大事なのね……。
 火炎伝播速度を考えると、デフォルトのタイミングでは燃焼は絶対に合わないだろうなぁ。
 正直なところ非常に高精度なノックセンサー等と、可変可能なインジェクション装置が欲しいです。
 キャブごときじゃ、このショーツストロークなエンジンを制御出来るのでしょうか……。
 ブローバイもケースからだけでなく、色々と抜く場所をつくらねば……。
 とりあえず振動制御とケース強度の確保かなぁ……180度クランクの2気筒エンジンだったらなぁ。
 とか言っていても始まりません。
 他にもケースボーリングの限界にも挑戦しなきゃならんし(場合によっては肉盛。特に左側勘合部は削ると2ミリくらいまで薄くなる……)、たくさんパーツを集めねば……。

413:「なんだか大変そうで……」
狸穴:「だねぇ〜」
413:「大丈夫なのでしょうか」
狸穴:「もう後には引けないのだ」
413:「……自分のフレームは保つのでしょうか」
狸穴:「フレーム的には一部を除いて大丈夫かと」
413:「なるべく普通に走れるようにして下さいね」
狸穴:「破壊マージンは可能な限りたくさん採る予定」
413:「狸穴様はこの系統のエンジンに詳しいのですか」
狸穴:「ほとんど全部がブッツケ本番状態。でももう少し大
    きいSRX4/6系やジェネシス系のエンジンのフ
    ィードバックも出来るでしょう。ロータリーの技術
    もフィードバックされると思う」
413:「……」
狸穴:「大丈夫、他にもF3(4輪)とかのネタはたくさん
    あるから」
413:「はぁ……」

 ナントカなるのだ。
 このシリンダーにRFVCヘッド乗らないかなぁ……無理だなぁ。こう言う場合はVTECもイイねぇ〜。(でもそんな高等なモノ造れません……)
 ポートも直で130%比化、バルブの位置も変更せねば……あ、排気量(と言うよりボア径)に対してのバルブ径(数といっても良いかも)が足りて無い……う〜ん。
 5バルブ? ってのも……一考かな。
 あ、予算無いんだった。忘れていたよ。
 でも413のオーナーのこきちさんには、あらかじめ全部無駄になる可能性もあるとは伝えてあるしね……。
 公道で使うには軽過ぎるクランクシャフトが起す一次振動がスロットルの開閉状況によるトルク変動を考えると、低〜中回転域ではラフなキャブ開閉は禁止事項だ。
 部分的(右側クランクケースなど)には4倍近い力が掛かるような計算結果だし……ケース保つかなぁ。
 計算方法が間違っている事にしてしまおう〜。
 ……クランク君、クラッチ君、ミッション嬢、後は任せた。
(クラッチは……足りて無いな。内緒にしておこう〜)
 素直にSRX250フレームに、WR400エンジンを乗せた方が良かったのではないでしょうか。わはは。

SRX413x マミアナ+FZRx

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