Vol.236 減ったと思ったら増えていた 2001-11-23


 5万kmを走破し(実際にはメーター不動な時期もあるから55000kmくらい)エンジン様からでる音が大きくなり始めた。
 出力も再生した当時から比べると1万rpm以上でわずかに落ちて来ている。
 エンジンが減ったのかなぁ。

FZR:「最近少しだけ、エンジンから出る機械音が大きくな
    っているようです」
狸穴:「5万kmだし、減ったかなぁ……」
FZR:「金属で出来ているエンジン様ですから、使えば正直
    に減りますね〜」
狸穴:「どうする?」
FZR:「どうするって、エンジンですか」
狸穴:「うん」
FZR:「では、サンタ様から頂いた予備エンジンに積みかえ
    とか」
狸穴:「その前に、一度現状がどうなっているのか調べてみ
    るか。この程度で減るような造り方はして無いけど」
FZR:「そうですね。ここしばらくの間はエンジンに関する
    点検をしていませんでしたものね。点検して下さい」
狸穴:「カムが減ったかなぁ……バルブかな。部品がたくさ
    んあるから面倒だ」

 そろそろエンジン様が減って来ても不思議は無い距離を走っていたりするのでした。
 こう言う時に部品点数の多い4気筒エンジンは、調べるにしろ直すにしろ面倒な事になるのでした。おまけに、ピストンとリングは違うし……(こんなに長く乗るつもり無かったからオーバーサイズ造って無い)。
 構造から言って1000ccのエンジンをやるのと手間も金額も大きくは変わらないのだ。

 10分ほど低回転域で軽く流して走り、戻って来てからサイドスタンドを使わないで車体を立てて、5分ほどアイドリングでホって置き油温も完全に温める。
 暖機時は水温よりも油温の方が温度上昇は遅いのでした。
 その間にアンダーカウルを全部外して、チョット長めのドライバーを聴診器代わりに使ってエンジン各部の異音を聴き出す。

 クランクシャフト周り   ○
 カムチェーンテンショナー △
 ヘッド:バルブ#1・#3 ○
        #2・#4 △(でもわざとクリアランス増や
                してあるので多分○)
 吸気側カム        ○
 排気側カム        △
 シリンダー        △
 キャブ:一次側      ?
     二次側      ?(吹き返しかな)
 クラッチ回り       × クラッチハウジングを受けて
                いるベアリングとそのインナ
                ーが減ってる。ハウジングの
                ツメやボスのスライド溝から
                も音が出ているのかな?
 ミッション       不明(音の要素が多過ぎて特定出来
                ず)

 燃焼室関係には機械的なクリアランス増大等は、多分発生していない……。
 バルブシートがカーボンでも喰って減ったかな……そのためカムとリフターのクリアランスが減ってる? 圧縮も狂ってる? まさか。
 でもエンジン回している感じでは気筒間差で圧縮がバラバラに落ちている形跡ナシ。
 不思議な状態です。

狸穴:「何が起きたんかねぇ……」
FZR:「仮病じゃないですよ」
狸穴:「先日キャブを冬に合わせた際には、エンジン圧縮の
    測定値も吸入ブーストも異状無かったからなぁ」
FZR:「エアクリーナーも異常なくらい詰っていると言うこ
    とは無い筈ですし……」
狸穴:「電装系は?」
FZR:「第7世代の乙女回路(点火系)も妄想回路(EXU
    P)も異常は認められません。正常です」
狸穴:「その他は?」
FZR:「ジェネレーター自体の発電量が、バッテリー直で電
    源供給をしているHIDバラストで半分以上喰われ
    ていますので、間に何か電源を制限する回路を入れ
    た方が良さそうですが、実際にはそれも問題無い程
    度ですから異常無しと考えても宜しい状況です」
狸穴:「レギュレーターは?」
FZR:「現在使っている物は正常です」
狸穴:「ハーネスも問題なかったし、全部大丈夫だねぇ」

 エンジンを開けて各部品の測定をしていないので詳しくは判断出来ないが、外から探査した段階では異状が無いのである。
 低中回転域では何の問題もなく出力も落ちていない……。
 水温にも異状は認められない。
 一度冷やしてから排気管の温度の上がり方をみてみるが、4気筒とも同様な感じで、温度が上がっているから、イグニッションコイルもコードもキャップもプラグも不都合はなさそうだ。

狸穴:「まあ、1万rpm以上を使い続けるなんてことは時
    々しか無いし、コレでもイイか」
FZR:「マスターがよろしければ、コレと言って急を要する
    異状は認められませんし、わたくしは構いませんが。
    クラッチジャーナル部のベアリングがそろそろ交換
    時期です」

 再度、FZRを再生した時の状況を海馬領域にアクセスして思い出してみる。
 すぐに解凍されて出て来た。
 現在の走り方と比べてみると、低中速域でもほんのわずかだけ早目のタイミングでスロットルやクラッチを操作している。
 加速が落ちて来ているのを知らない内に補正していたのだ。

狸穴:「こりゃ、何か異状あるねぇ……FZR」
FZR:「そうですか……あとは、駆動輪のタイヤが真中だけ
    減って来ているので転がり抵抗が増えていることは
    感じますが、実験途上の二次駆動系には問題となる
    ほどのロスは発生しておりません」
狸穴:「前後輪ともベアリングはまだ生きていたしねぇ。タ
    イヤか……」
FZR:「リアタイヤはそろそろ交換ですね」
狸穴:「んだ、次回は17in×4.00に落とすか……」
FZR:「わたくし的には現在の18in×4.00のTZR
    後方排気用の軽いホイールよりも軽くなるのであれ
    ば、よいです」
狸穴:「でも、一体何がロスになっているんだろうか……」

 散々考えた揚句、疑える場所を見付けた。
 排気管内のカーボン堆積による排気戻りの増大と、EXUP以降の排気自体の低効率化かな。
 排気が上手く出て行かないので、吸気も効率が落ちていたようです。
 わずかな堆積量だが、小さい4気筒では影響が出てしまうのでした。
 キャブがFCRならば浮動バルブの音ですぐに判ったかな。まだノックもしていないし。
 半年ほど前にEXUPのバルブ周りのカーボンは落としたが、排気ポート直後に4本ならんでいるEXパイプとEXUP以降の消音器内のカーボンはまだ落としていなかった。
 走行した距離と普段使う回転数から考えると、充分カーボンが堆積してる事は考えられる。
 他のFZR250系でも、この状況はもう少し速い距離(4万キロくらいから)発生していたっけ。
 昔、車にぶつかって排気管を傷付けたお客さんのオートバイを新品部品に交換したら急に調子が良くなって、『何をいじったのか? エンジンまで手を入れたのかなぁ』と勘違いされた事があった。喜んでたけど。
 その状況と同じだ。
 現状では排気管の容量減少と断定〜。
 この状況をあと1万キロほど続けると、今度はエンジン本体にストレスが掛かり困ったことになるはず。
 エンジンを下ろしてバラして各部の測定をするのも厄介だし、機関音や過去の測定データからみると問題無いといえるし、先に排気管をなんとかした方が良さそうだ。
 さて、排気管。
 FZRはすでに排気量自体もチョットだけ上がっているので、デフォルトの排気管でカーボンが全く堆積していない状態でも、わずかに不足している状態。
 高回転域では完全に容量不足だ。
 加えてデフォルトの消音器も容量不足確定。
 最近では、溜まりきったカーボンにより消音効果も排気効率も落ち、音はデカイが詰っている状態。非分解構造なので中は全然キレイにしていない。
 管長を少し長くしたステンのEXパイプと、軽量なチタン管のサイレンサー製作を考えるが……残念ながら今はこれから年末進行なお仕事や、《秋水號》やGX、KM90、《弐號》、中尉の調教SR、等々の事も考えねばならなくなるし……FZRは後回しだなぁ。(こう言う時には、必ず何台か入って来るのだ。用意しているけど)
 排気ポートからEXUPまでのパイプ系とか、取り回し等は閑な時にコツコツとデータ造ってあるけど、消音器の事は何〜も考えていなかった……。

FZR:「ますたー、わたくしは一番後でも良いですよ。工具
    の入る限りの部分で構いませんのでカーボンを落と
    して頂ければ」
狸穴:「済まん。お金もないし」
FZR:「そうですね」
狸穴:「排気の追い付かなくなる1万rpm以上は使わない
    ようにするが、ヤバくなったらすぐに言うのだぞ」
FZR:「はい。すぐに大騒ぎ致します」

マミアナ+FZRx

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