Vol.206 ブレーキの分解整備 2001-08-29
| 最近ブレーキ・キャリパーの点検整備をされる方が増えているようです。 ブレーキの分解整備は、基本的には整備士免許をもっている者が行わねばなりません。 自分のオートバイを整備する場合は整備士でなくてもイイのかなぁ? でも、ブレーキは自分を含め他人様の生活や生命にも関るもとても重要な部品なので、知識と経験がある者が手を出して良い領域と心得て置いた方が良さそうです。 登下校中の子供の列に突っ込んで止まったとか、不安定な核物質を積んだトラックの前でコケてトラック横転→核汚染なんて事になっても責任取り切れません。 ブレーキの整備の際には、キャリパー内にあるピストンを取りだしてシールを交換せねばならない時もあります。 ピストンを取り出す際に、エアガン等で加圧して作業するとビックリするくらい強烈にピストンが突出しますので、指など挟まぬ様に気をつけて。 少々痛いです。 また分解する時にピストンが上手く取り出せないからと言って、キャリパーを分割する事も禁止です。 キャリパーは一体削り出し式や片押し式以外の、普通に使われている対向ピストン型のモノは、表側と裏側をボルトを高トルクで留め合わせて構成されています。 このボルト、とても頑丈な硬いモノで造られているのですが、普段から非常に強い力を受けております。 たとえば、ブレーキローターも使っているうちに減って来ます。 減って来たローターを良く観察すると、薄い所と厚い所が……偏摩耗って奴です。 薄い所ではパッドが出て、厚い所を挟む時にはパッドは押し戻されます。 押し戻される際にキャリパーが受ける力はトンでもなく大きな力が掛かります。 車速が高ければ高いほど、強い力で押し戻されます。 更に、キャリパーはフォークのボトムケースやサポート板に固定されてますので、そこにも強い力が掛かってます。 そんなキャリパーの中で、表裏を固定してズレないようにとめているボルトには物凄い力が懸っているのでした。 車輪が回転していない停車中でさえ、ただブレーキ・レバーを握っているだけでもピストンが出ようとする力に抗して、キャリパーが開かないようにボルトは頑張っています。 こうして普通に使われているキャリパーの中のボルトはとても硬度が高いのですが、それでもわずかながら伸びております。 延びたボルトを外してもう一度キャリパーに組み戻す際に、規定トルクを懸けて締めると捩じる力も加わります、ダメージです。 更に、入っていた同じ穴に組み戻したとしても延びた分、キャリパーの分割前とは若干違う角度で組み付けられる事になります。 以前とは違う角度で力を受ける事になるのでした。 ボルトは金属で出来ている以上、違う角度から力を受けるようになることは苦手です。 折れたりする原因はこんな事が原因なのでした。(そう簡単に折れたと言う事例は見た事ないが……そうそう、以前4輪の耐久レース車両で折れたのを見た事はあります) でも、4ポッドや6ポッドのキャリパーのピストンを取り出しての清掃作業……非常に手間が掛かって面倒ですよねぇ。 ブレーキに関する交換部品はフルードやパッドだけでなく、キャリパーやマスターシリンダーやホースを含めて全部が消耗品だと認識した方が良さそうです。 あ、そうだ。ブレーキフルードにはグリコール系の物とシリコン系の物と幾つかの種類があります。 いずれにせよ、慣れてない方はオートバイ屋さんに頼んだほうがよろしいかなぁ。 シールの納まっている溝中のカスを取る時は、不要になった歯ブラシで根気よく時間を掛けてヤルのがアルミで出来ているキャリパーの内壁に傷が付かなくてよろしいです。 あれれ、今日はFZRどこへ行ったのだろうか……。 マミアナ |
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