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今しばらくの間は、六百の調整期間なのでFZRは夏季休暇。
六百:「狸穴様、先日ヘッドのO/H以来、それ以前に合せ
たキャブが数気筒分濃くなっているようですが……」
狸穴:「んだ。濃くなった箇所と薄くなった箇所が、各回転域
で入り乱れて発生中」
六百:「『……キャブ、全然合ってないよ』って言う状態で
すね」
狸穴:「そ、全〜部やり直しだ」
六百:「今まで相当エンジンが狂っていたのですか」
狸穴:「少しだけね、ただ劣化したガソリンに対してFZR
600のエンジンはかなり敏感に反応するらしく、
エンジン4気筒共全〜部が狂っていたのを全て合せ
ただけなのだ」
六百:「それにより、直前の状況で一度合せた際のキャブの
状態が変わってしまったと言うことですね」
狸穴:「んだ。もっともスロー系だけ狂っていて、上の方は
おおむね合っているけど」
六百:「ではいつ、再設定するのですか?」
狸穴:「時間があれば、明日にでも」
多分現在の状況で、ダイナモ・メーターに掛けると4000rpmと7500rpmあたりでトルクの谷が発生している筈。それもならす。
古いガソリンに多少やられたバルブ回りをO/Hしたので、違うエンジンに違う同型車のキャブを積んだようなモノだ。
FZR600のエンジンは流石に600ccという排気量の割にかなり高出力を発生しているようで、ガソリン良否などの状態に機関が敏感に反応してしまうのである。
回転馬力なFZR250と比べると、ちょっとトルキーな方向のエンジン様のよう。
こんな状況のエンジンにも関わらず、低速側の回転域でも充分なトルクを出していると言うことは、長めのストロークと排気管の設定性能によるところが大きいらしい。
このFZR600の排気管にはEXUPは装備されていない。
と言うことは、常にある程度排圧が掛かっている状態な様子。
実際に、ある閉鎖されたテスト路で最高速度付近の挙動をためすため、メーター読みで240q/hくらいまでためしてみたが、5速6速あたりの高速域での空気抵抗の増大も手伝い、高回転域での加速はちょっと排気がつまり気味を実感。
もっと開放された高効率で大音量・軽量簡素な排気管と、口径の少し大きなFCRなキャブを装着すれば高回転域でも延びが良くなるだろう。
更に、軽量な鍛造ピストンを使い排気量も少し上げて、カムシャフトをハイリフトな物とし、排気バルブを軽量化&高放熱構造とし、バルブ・スプリングセットを強化モノに換え、クランクシャフトとコンロッドを軽量化して、点火マップを対応させれば、最高出力発生回転数をあと2000回転ほど上げられ出力も、『1000ccの人でもちょっとびっくり』な位まで持って行けるだろう。
でも、そ〜んな事しなくても今のままで充分に速過ぎるのだ。
狸穴:「やっぱ、六百は力持ちだねぇ」
六百:「そんなに力ありますか?」
狸穴:「混み合う都内の道路じゃ、加速も充分あり過ぎてと
ても全開に出来ない。そんな事したら危険率が上が
り過ぎる」
六百:「そうですか。車体の大きさはいかがでしょう」
狸穴:「狸穴的には六百の車体サイズは上限ギリギリ。これ
以上重く、大きくなったら取り回しに苦労し始める」
ブレーキも変った。
前後共にキャリパーのシールキットやピストン、マスターシリンダーのインナーキットは交換してあったが、ホースも含めノーマルだった。
前側ブレーキシステムをマスターシリンダー・キャリパー共にbrembo社のモノに変更。ホースもEARL'S のものに交換した。
これにより、今までのブレーキで扱い難かった戻し始めのコントロールが容易になった。
制動に関しては戻し始めだけでなく、全体的にコントロール性は良くなっている。
絶対的な効きも、ちょっとだけ上がっているようだけれど、実際にはコントロールが良くなった事により、どのような走行条件でも安全マージンが上がっている。
前輪に装備された左右のキャリパーが発生するブレーキトルクのバランスが完全に釣合っていると言うことは、ダブルキャリパーなマシンでは非常にありがたい。
制動初期にガツンと喰い込む過激なブレーキではないのが、とても良いです。
シンタードなパッドを選択する事によって、効き方をコントロールすることも出来そうだ。
今回のキャリパーはbremboといってもXJR1200等で使っているヤマハ車専用の100mmピッチなキャリパーなのだが、FZRに使った俗に言うキャスト4Pモノと違いサポートも必要なく、パッドピンも2本入っているので取り付け剛性、パッドのスライドの正確さ共にキャストより良い感じ。brembo社のピストン&シール、調子良いです。
キャスト4Pの良いところもあるのだが、このあたりは装着するオートバイの車重やエンジン性格により選択の別れるところらしい。
FZRで様々なフルードを実験した結果、あっしがいつも選んで使っているプロジェクトμ社のブレーキフルードも、ブレーキタッチに大きく貢献している。
このフルードは大気中の水分に対して他社のモノよりも耐性があり、brembo社のブレーキシステムと相性も良い事はFZRでの実験ですでに判明済。
通常は1年に一回フルード交換をするところを、『実験』FZRのリアブレーキに関しては1年以上継続実験をしているが、タッチに関してはなんの変化もまだ現れていない。(フロントは半年毎に替えているけどね)
ただし現在フロントフォークとブレーキに関しては調製がほぼ済んだが、肝心のタイヤがまだラジアル化されていないので路面に縦溝が発生している場合はフル制動時に若干左右に接地点が逃げる兆候アリ。
この辺はタイヤの素性と性格か……。
FZRで得たデータはここでも役に立つだろう。
FZR、どうしているやら……。ここしばらく六百に神経系を合せているのでFZRに戻った時にパワー不足を感じるだろうなぁ。
六百+マミアナ
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