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4サイクル・エンジンのヘッドの中に収まっているバルブと呼ばれる動弁機構の弁の回りでは、色々な事が起こります。
要求される仕事は、混合気を入れて閉じて出す。
長く使っていても減らないことも仕事のうち。
温度の上下も一番激しい部分。
普段は外から見えないけれど、えらく頑張っている部品なのでした。
FZR:「わたくしにも16個付いてますね」
狸穴:「始めのころヘッドもやり直したから大変だったよ〜。ガ
イド打ち換えてシートを切り直してラッパー掛けて……
16個は多過ぎる」
FZR:「お疲れ様でした」
狸穴:「でも16個あるおかげで、プラグはシリンダーのまん中
に置けたし、力も出たし、熱の回り等、良い事の方が多
いのだ。FZRの燃焼室形状は凄く良いんだぜ」
FZR:「そうなんですか……他と比べたことありませんから判り
ませんが」
狸穴:「とにかく、FZRの燃焼室は良いのだ」
『バルブがカーボンを喰う』という言葉をお聞きな方もいると思います。
燃焼した排ガスに含まれる炭素が排気バルブ周辺に堆積します。
排気バルブの笠の縁と、ヘッドユニットのバルブシートとの間にこのカーボンが堆積しだすと、気密性が保持されなくなります。
そのうち、この部分に異物として堆積したカーボンは、排ガスから更に仲間を呼び集め増えて行きます。
その分シートの方は削れて行きます。
バルブステムを受けているバルブガイドもこうなると偏摩耗を始めます。
『あ〜、ヘッド逝ったね』と言う状態です。
エンジンを普通に使っていると、どうしても起こる避けようのないことなのでした。
FZR:「わたくしのエンジンがまた、こうなったらお願い致しま
す」
狸穴:「へいへい」
ハーレのバルブでそれを、お見せ致しまそう。これです。

狸穴:「恐いですね〜、こうなったエンジンに対して『パワーが
落ちた』ということでキャブを換えたり、排気を換えて
更にスロットル全開時間を長くする、使用rpm数を更
に上げる……エンジン様はそのコマンドに応えるために
身を削り必死に頑張るも、堪りません。」
FZR:「……可哀想です」
狸穴:「ヘッドの異状は燃焼にも影響し、燃焼室を形成するピス
トンにも異常な振動が発生! シリンダー内を上下する
ピストンが異状振動を起こしながら上下するので、シリ
ンダーも減り始めます。振動はクランクシャフトにも伝
わり……ライダーから発令されるコマンドは更に過酷を
極めて行きます」
FZR:「ますたー……」
狸穴:「そしてエンジン様は『ガッ!!』といって逝きました。ラ
イダーはそのエンジンの功績に対して蹴りを入れ、棄て
ることで済ませます」
FZR:「もう聴きたくないです」
狸穴:「大抵のオートバイや車はそうなのだ」
FZR:「そういうライダーは、そのエンジンと同じ目に合わせて
やるしかないですわ」
狸穴:「そういうエンジンが街のオートバイ修理屋さんにたくさ
んやって来るのだ。そうなる前に手厚く再生されるエン
ジンもあれば、そうじゃないモノもいるということだ」
FZR:「わたくし達をお手軽な消耗品と考えて接するからそうな
るのです」
狸穴:「そうだねぇ。メーカーも商売考えて価格設定してるから
そうなるのかな」
FZR:「わたくし達にもっと価値を付けて頂きたいです」
狸穴:「これから若い人口減るし、厭でもオートバイや自動車の
販売台数は減るから、価格をもっとを上げてその分品質
も耐用年数もあげて、しっかりしたモノを造れば、皆大
切に使うようになるかな」
FZR:「いろいろ難しいですね」
狸穴:「そのためメーカーに、『もっと価格を上げてもイイから
しっかりしたモノを造ってくれ! そのためにもっと頑
張って経済力を身に付けるぜ』といえる奴が出て来ると
いいね」
FZR:「きっと、そうなりますわ。価格の高いハーレーさんやド
カさんはそういう扱いを受けています」
狸穴:「アレはまた別の要素も含んでいるが……FZRのいうこ
ともあってるよ」
FZR:「マスター! すぐにメーカーにいってください」
狸穴:「もういってるよ。各メーカーにいる管理職になり立ての
世代に知り合いいるから、そ奴等がソレに気づけば次第
にそうなって行くだろう」
FZR:「自分達の造ったオートバイ達の声が聞えないメーカーは、
いずれ駄目になります」
狸穴:「そうだろうな。でもメーカにもちゃんとそういう声を聞
いている奴がいて、バルブにカーボンが溜まらないよう
に、インジェクションなんていうクシャミみたいな名前
の装置をはじめから搭載してくれたり、ピストンが減ら
ないように鍛造の軽量ピストン使ったり、シリンダーの
内壁に特殊なコーティングを施したあったり。それでも
価格は押さえている。充分に余るほど頑張っているのだ」
FZR:「それをお聴き出来て良かったです」
狸穴:「でも売ったあとのオートバイの事をもう少し考えてくれ
て、補修用の部品はもう少し安く長く残しておいて頂き
たいモノだな」
FZR:「はい!」
狸穴:「コレからはそういう所もメーカーとしての『信用』とい
うことになるんだろう。それを失敗して経営危機に陥っ
たメーカーをたくさん見た」
FZR:「リストラとかですか」
狸穴:「まあね。人だけじゃないんだ。良かった製品もリストラ
されてる」
FZR:「わたくしと同じ呼称のオートバイもいなくなりました」
狸穴:「本当に良かったモノは、いずれリバイバルされる時もあ
るだろう」
FZR:「日本のメーカーも戦後からの歴史が積み上げられ、そう
いう時期に入っているのかしら」
狸穴:「新しい技術とか製品も必要だけど、そうだと良いな」
FZR:「そうですね」
今、メーカーは何をどう造って良いのか判らなくなっているようです。
ユーザーもこういう時には声をあげて、メーカーを助けてあげませう。
そういうユーザーを抱えているメーカーは、奥行きが出て格付けも上がるのだ。
2サイクルにも復活して頂きたいし、ロータリーもなくなってもらいたくない。
電気なエンジンも歓迎です。
でも、すべてしっかりした作り手の気概も伝わるモノでないと厭です。
そのために多少価格に反映されても頑張って買う気でおります。
メーカーのサイトに、そういう声を聞く機能をもっと充実させると良いね〜。それだけでもちょっとは楽になるんじゃないかな。かえって大変になったりして……でも働くということはそういうことなのだ。
せっかく4つも大メーカーが集まっている国があるんだから、一度くらい集まってみるのもイイんじゃない?
4メーカーが集まって、商売も将来も考えて造った『凄い1台』(市販車)なんてオートバイも見てみたいです。悪い事じゃないと思うよ。
ユーザー代表:マミアナ+オートバイ代表:FZR
な〜んちゃって!
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