Vol.122 永久結氷 2001-01-22


 FZRとあっしのアジトの前には坂がある。
 先日の大雪以来、この坂は日影になっており、雪が溶けないでいる。
 アジトの敷地の住民が、敷地内の雪を溶かすために水を撒いていたらしく、この下り坂はザラついたブラックアイスな氷盤になってしまった。
 見た目はただ濡れているような感じ。
 でもそこに乗ると一気に下まで滑落する。
 坂の下には信号があり、道路が通っている。昼間はそれなりに交通量はある道路なのだ。
 不用意な車がそこに入ってゆくと下り坂だから当然ブレーキを掛けるのだが……斜めになったまま滑り落ちてゆきます。
 信号待ちしている車がいると、追突。
 FZRはその直上にPを持っているので、それをずっと見ている訳。

FZR:「今日は7台追突していました」
狸穴:「あらら……全然溶けていないね」
FZR:「それでも車が行くたびにタイヤで研磨しているようで、更
    に磨きがかかっているようです」
狸穴:「ほんとだ……空が映ってら」
FZR:「わたくしがココから危ないと注意申し上げているのです
    が 、どなたも聞こえないようで……」
狸穴:「FZRの声は、皆にはまだ聞こえないもんね」

(当初FZRに搭載予定の、某国大の友人が考えてくれていた音声モジュールは、現在某大手企業がちょっとだけ予算をだして、さっさと権利ごと、持って行ってしまったらしい)
 しばらくすると警察が来て、赤コーンを坂の上と下に5個づつ設置して、通行止にしてしまいました。
 すると、近所の子供たちがプラスチック製のそりを持って来て、遊び始めた。
 監督する親は見当たらない。
 そのうちの一人が、橇に乗って滑ってみると楽しかったらしく、次々と滑り出した。
 始めのうちは足で減速しながら滑っていたのだが、そのうち一番氷面の長い日影側コースを減速なしで滑り始めたシンジが一人。
 坂の一番下にある波板の所まで滑って行った。
 が、その先は車が行き来する信号付きの道路。
 橇は氷のない波板の所で急減速したが、慣性がついていたのでそのまま車道へ。
 プラグスーツの中の子供は更に3メートルほど射出される。
 丁度その時、右側からやって来たアベニールが通過。
 プラスチック製の橇を車体の下に巻き込み急減速&停止。
 ドライバーが慌てて降りてきて車の下を覗き込む。橇が車体の下に噛み込んだままだ。
 射出された男の子は、びっくりしたのか号泣。
 ドライバー(碇ゲンドウタイプ)、その男の子に気がつき安堵。
 他の子供達が集まって来て、ドライバーから、

ドライバー:「ココでは遊んでいけな〜い!! 死むぞ、ワレらー!」

 と怒られておりました。
 なんとかそりを車体の下から引き出すと、排気に当っていたのか溶けてます。

狸穴:「あのそりは、子供を護るために身を挺して……FZRも有事
    の時にはそうするのだぞ」
FZR:「マスター、違うような気がしますわ。あのような遊び方を
    してはいけないのです。わたくしに対しても」
狸穴:「そか」

 そのことを警察に電話て、なんとかならんのか? と問うと、1時間後にはその氷盤の上に多量の融雪剤が撒かれておりました。

 でもあの氷盤をノーチェーンで登って来た、UNの新聞屋と郵便局のカブ&メイトは、凄いです。

FZR:「わたくしも上から応援しておりました」

マミアナ+FZR  ドライバー
 雪はもう溶けて無くなったようです。

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