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HIDのバーナーをFZRのヘッドランプである、ハロゲンランプの代わりに取りつけるためにいろいろ考えてみたが、全く良い案が浮かばないので、とりあえず普通のハロゲンとHIDをそれぞれ分解してみる。
分解してしまう以上は、もう元には戻れないのでした。
ガリガリ! ハロゲン球をバラそうとしていたら球が割れた……。(予備があって良かった)
FZR:「あの〜、マスター本当に大丈夫なのですか?」
狸穴:「大丈夫、何とかなるって!」
FZR:「わたくし、いつまで片目でいる事になるのでしょうか?」
狸穴:「これが完成するまで」
FZR:「……完成するんでしょうか?」
狸穴:「まぁ、しばらくは右はポジションだけだし、俺と似たような状
態だねぇ。いつもより暗いから夜はゆっくり走るよ」
部品が細かいし、ライトケース自体も小さいので思いのほか苦労するのでした。
破壊したハロゲン球をさらにバラして、ソケットだけの部品にしてみると、HIDの管を入れる際に金属の口金がどうしてもアーク放電してしまう位置関係にある事に行き着いた。
これでは絶縁するために、絶縁可能な樹脂か何かを入れないと……。
この時点で、まだHIDバルブをバラさなくて良かった……!
なんとかライトケースに、HIDを固定しなければ話が始まらない。
先月壊したバルカーストロボのまだ生きているヘッド(光る方)をバラして、どんな絶縁の仕方をしているのか確認してみた。
基本的には碍子と樹脂とコードでやっていた。
原始的な仕組みだが、碍子も樹脂も自分では成型できない。
困った……。
かと言って、片目だけFZRに違うライトユニットを入れる訳にはいかないし……悩む。
ライトを製造しているメーカーの人たちを無条件に尊敬することにした。
とりあえず、良い案が浮かばないので眠る。
寝入り端に、何か頭に浮かんだがそのまま寝てしまい忘れた。(なんだったんだ!)
多分、ライトとは関係ないバッテリーの容量とか発電能力とかだったのかなぁ?
丸い物が回っているような気がしたが……。
2時間ほどして不意に目が覚めた。
寝ていた間に視床下部を何かが刺激していたのか、ある種の魔方陣が回転していた映像が……微かに海馬の記憶として残っている。
これをヒントに、ライトケース裏側を加工する事を思いついた。
HIDのバルブ自体はこれで無加工でマウント出来る?
ついでに似たような物体として、久しく使っていなかった35ミリカメラのF3を引っ張り出して、そのレンズのマウントを確認。
マミヤのシフトレンズも引っ張り出して見て視る。
取りつけは、これと同じ仕組みで何とかなるかも。
いったい何を考えて寝ていたのやら……、肩の予備電子頭脳が寝ている間に視床下部を刺
激して考え付かせたのかなぁ?
まだ、半睡状態だから手近にあった紙に絵で書き留めておく。(後で見ても良く判らない絵だった)
また寝た。
次の日、樹脂のパイプとバーナー等を持って、いつもお世話になっている祁門ガレイジにお邪魔する。
樹脂パイプの肉圧をぴったり合わせて削ってもらった。いつもながらぴったりサイズが合う部品を作って頂き感謝である。
でもこれだけでは、まだしっかりと填まらなかった。
ライトの光軸と言う事を考えるととても微妙で大変な作業。
作業中に手が滑ってしまい、バーナーのすぐ脇に走る配線のアーク防止用? セラミックチューブを破壊してしまった。自分の不器用さに頭が痛い。
更にまだパーツが足りないので秋葉原に買いに行く。
ライトケースに開いている、ハロゲンバルブが入る穴にぴたりと填まり、且つ造ってもらったパイプが、中にピタリと填まる内径の何かがないかと探していたら、時間ぎりぎりの遺跡で"ハトメ"と言うものを見付けた。
ハトメは太いケーブルなどを、大きな機械や配電盤から引き出す際に穴のエッジで傷付かないようにする為の物らしい。
これを更に加工してライトケースの形に合わせてみたら丁度合った。
大ラッキー。
明日は撮影なので寝る。途中寒くて目が覚めた。
仕事が終わって大きな機材だけを友人のコピーライターの事務所に置いて、電車で帰ってくると、また始める。
FZRはすでにライトユニット、バッテリー、ミラー、アッパーカウルを取り外された。
車体カバーを掛けると、カウルがないので妙に小さく、まるで原付きのような大きさ。
狸穴:「FZRって、こんなに小さかったのか……」
FZR:「そうですよ。わたくしの骨格は本当は小さいのです」
狸穴:「250ccだもんね」
昨日買って来たハトメを更に削って加工してゆく。
HIDの発光点を、デフォルトのハロゲン球の下側フィラメントの位置と同じ位置に来るように、少しづつ角度を付けて合わせながら削る。
出来ました。
HIDバルブはライトケース裏に造った魔方陣(ゲタ)の上に無事マウントされました。
少し角度を付けているので、上下方向の照射角も少しだけなら調整可能〜。
アーク放電もなし。
後は実際に使って耐熱性と防水性と耐震性が、どこまであるかをテストしてみるだけだ。
作業中に充電器でチャージしていたバッテリーを持って来て、あらかじめ造っておいた配線を接続して、リレーを動かして点火。
点きました。
バーナーの位置を細かく合わせる。
合う所は一ヶ所だけだ。
なんとか合ったのでその位置で接着固定。そのまま接着が固まるまで2時間放置。
風呂の掃除をして、湯を張って休憩。
今日の仕事の内容を再確認。要求は全部こなしたし、問題なし。
5分ほどバーナーを点けっぱなしで、テスト。
初めのうちは青い光だが状態が10秒ほどで安定してくると、すぐに白くなりました。
元々が古い設計のライトケースだからある程度光が散るが、今の新しいライトケースだったら、非常にはっきりとレンズカットの線が出ると思う。
5分たっても明るさは変わらず、レンズも溶けなかった。
少し厄介だったけれど、これで完成。
もう一度バラして、しっかり固定して終了。
造っておいた電源用の配線のコネクターがあまり具合が良くない事も判明。
これはまた次に違う物と交換する事にする。
FZR:「マスター、ご飯食べてないのでは?」
狸穴:「あ、忘れてた」
FZR:「わたくしが何かお作り出来れば良いのですが、ライトとバ
ッテリーだけではマスターの生活を見るだけです」
狸穴:「もっとも車体ごといても、飯は作れんな」
フィルムが占領している冷蔵庫の整理でもするか。
結局、蕎麦を食べておしまい。
目が疲れているので寝る。
更に次の日(本日)、ライトなしで諸用を済ますために走ってみたら、手が寒い。
アッパーカウルのライト穴からたくさんの空気が入っており、風防の役目を果たしていなかったのだ。
走行に関しても、ライトユニットの重量がないだけで前まわりの動きが、低速ではとても軽い。
80km/hを越える速度だと、曲がり始めに前が軽過ぎて、少し跳ね気味で扱い難い。
慣れれば逆に動きが速いので問題ないが、普段カウルは役に立っていた。
そういえば最新のマシンのカウルは凄い事になっている。FZRが発売された頃のものと比べて機能・デザインともに遥かに良くなっているようだ。
戻って来て、ライトを取りつけようとFZRの所へ行くと、同じPにいるゼファー1100のオーナーがマシンを掃除していた。
声を掛けて来たのでしばらくお話していると、以前換えたベイリンガーの6podキャリパーが急に激しく鳴き出したそうだ。
店の薦めで、ディスク・ローターもベイリンガーにしたらしい。(凄いです)
500kmほど走っているので、もうアタリは出ている筈だし……。
中々、上手く行かない物である。
たしかあの6podにはパッドが6枚入っており、ブレンボのカ〜ニと同じようなパッドだったので鳴き易いのかな?
音を聴かせてもらったら、カ〜ニ×6(12枚のパッド)な音が盛大に共振していた。
アレでは困る……。今度時間がある時に、いつかベーリンガーのピストンを取り出してキャリパー本体への当りを見てみることにした。
ピストン1個に対して1個のパッドと言うことで限界性能を問えば、調整さえ取れていればたしかにあの6枚パッドは効率良いのだが……ディスクに対して幅の小さいパッドは鳴き易いのだ。
あのやり方を始めて見たのは、ハーレーのカスタムデザイン業をしていた時に見た、パフォーマンスブレーキ社の6podキャリパーだ。
フロントフォークの設定もノーマルなままらしく、ブレーキを掛けると派手に沈みこんでいた。アレでは危険だなぁ。
たしか前に聞かれた時に、ブレンボの4podキャストを紹介したのに……なんでベイリンガー6podにしたのかなぁ? カワサキだからかな。デザイン的にはあっている。
手元のマスターシリンダはnissinだった。
マスターシリンダもベイリンガー社のラジアルポンプを使わねば……。
話を戻して、車体にHIDを積む際にやはり難儀したのは、HIDのバラストユニットを積む場所。
カウル付きのFZRでもやはり難儀する事になった。
バラストユニットからバーナーまでの配線は800ミリを超えてはいけないと言うことだったので、付いていた230ミリのまま、何もいじらないで使うことにしたのだが……カウルの中には場所がない。
メーターユニットとライトユニットの間に場所を見つけ、そこに宙釣りにした。
いずれ、車体側に付ける予定。
SRX等、バラストユニットを収めるカウルがないオートバイでは、第3世代の小型化されたバラストユニットを使う以外に方法はなさそうだ。
今回、結構難儀したがライトケースへの取りつけに関しても、光軸の合わせ方にしてもノウハウが出来たので、今回HIDを譲って頂いた「まさと」さんのマシンに搭載する時には少しはお役に立てそうだ。
点けて走ってみた。
暴力的に明るい。
今までの球が、なんか可哀想になってきた。
FZR:「わたくしにはちょっと似合わないような気がします……」
狸穴:「……だねぇ。その内にもっと一般的な物になればFZR
に入れても違和感ないかも知れないが、今はまだ派手過
ぎるか……」
FZR:「夜間の視界確保と認識される率は遥かに上がりますね」
狸穴:「中尉が、『不当に明るい!』と言っていたのが良く判っ
た」
FZR:「なんだか速く走らなければいけないみたいな感じですね」
狸穴:「だねぇ……」
レンズの設計が古くてどうしても光が広く漏れるため、バーナーの位置を光が最も集まる位置に持って来たので、余計に明暗がはっきりと出てしまっている。
実際に300km/hでるとかの速いオートバイならばそれでも良いが、古いFZR250では派手過ぎる感じは否めない。
慣れていないせいもあり、ちょっと恥ずかしいです。
あとは実際にこれで2時間以上走ってみて、熱とか角度とか、充電系の容量とかを調べてみないと……。
今までこんなに明るいライトで走った事がないので、ちょっと慣れるまで時間がかかりそうです。
配線の取り回しは適当なので、もう一度やり直さないと……。
マミアナ+FZR
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