Vol.62 マスターとわたくし 2000-06-23

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 たまには、わたくしFZRが書くことに致します。
 わたくしは、一年前の3月終わり頃にマスター・マミアナに拾われました。
 前世では雪風★中尉の下で大切にされておりましたが、中尉の要求項目をことごとく達成出来ず、ついにNS400R/秋水様の配備に伴い神奈川県の某所で土地の権利問題を解決すべく、用心石として退役の日を待つ身となりました。
 その頃、マスター・マミアナは乗るオートバイも無く、仕事もひまを極めるようになり……。

狸穴:「やる事がないし、乗りたいマシンも無いので中尉の
   所のFZRにでも乗るか……」
雪風:「今、神奈川県にあります。状況は……大分悪いっす」
狸穴:「形は残っているんでしょ? だったら、再生も面倒
   じゃなさそうだ」
雪風:「結構大変かも知んない……」
狸穴:「大丈夫、大丈夫。全〜然問題無い」

 と言うことになったそうです。
 神奈川県の、当時のわたくしの管理者だったDE MAKI様とマスターが連絡を取り、その後、良くお世話になる事となる闇ガレイジの祁門様の所のC−130(サニトラ)のカーゴベイに乗せて頂き、マスターがたまにお世話になっている渋谷の貸し元の風間一家まで運び込まれました。
 この時点では、わたくしはまだ死亡しておりました。
 エンジンの中まで水分が進入し、シリンダー内壁は錆〜バルブも閉まり切らない圧縮漏れ状態……電装系も至る所破損……キャブは恐ろしくて思い出せません。その他もろもろ。(第1話〜参照の事)
 マスターに言わせると、本来わたくしとは性格的に合っていない組み合わせだったそうです。
 マスターは、もともと一気筒あたりが大きい大排気量エンジンがお好きなようで、わたくしのエンジンはその反対。62.5cc×4しかありません。ただ、車体のサイズと軽さは気に入ってもらえたようです。
 それでも、なんとか動くようになるとマスターのお仕事先や買い物にお付き合いし、色々な所に連れて行ってくれるようになりました。

 私は中途半端に古いFZRなので人気がなく、マスターが打合せの際などに路上に駐機していても、人気がないので余り気にしなくても良く、『楽』だそうです。
 それでも、ディスクロックだけは掛けて行っていただけるため、一応気にしているようで、ありがたいです。
 マスターは以前、渋谷に打ちあわせに入った際に、わたくしが来る以前からいる944turboを路上に留めて、4時間ほど経って戻って来ると駐禁を取られ、後ろと横のガラスも割られて、お仕事の機材のレンズや4×5写真機の入ったトランクも1個盗まれていたそうです。

 それ以来、都内は撮影で荷物が増えない限りわたくしで移動するようになったようです。
 わたくしは、たまにホームレスのお爺に近寄られて、タンクの上につけているマスターの雨合羽を盗られそうになったりしていますが、今のところは無事です。

 ではまた、マスターの電源が落ちている時に。

FZR

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Copyright © Taro Mamiana, COMBINED ARMS 1999-2005.
初出 KGB-NET 2000.