Vol.54 FZRは暫時休業〜 2000-05-19

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《弐號》の製作に際し、FZRがいる場所がなくなってしまったために、十日ほどFZRは都内のアジトに待機。
 FZRは置きっぱなしで、ほとんど乗っていない。
《弐號》のフレームテストがやっと終わりエンジンを下ろしてバラせる状態になったので、闇工場へ行ってバラしてしまい、やっとFZRも乗れるようになった。
 久々にエンジンに火を入れようとしてセルを回しても全く点火しなくなっていた。

狸穴:「……こりゃ、ほったらかしにし過ぎたか?」
FZR:「マスター、お久しぶりです。シリンダー内壁のオイルも全部落ちてますし、バッテリーも弱っています。もう点火する力も残っていませんので押しがけをして下さい」

 セルを回すと点火に行く電力が落ち、うまく点火が出来ない。
 なんとか押しがけでエンジンに火を入れるが、4気筒全部に火が入るまで5分を要した。

FZR:「マスターが御不在の間にわたくしは4回、雨に打たれておりました」
狸穴:「申し訳ねぇ。でも途中でカバーを買って来たから勘弁してくれ」
FZR:「あの新しいカバーですね。わたくしの古いカバーは?」
狸穴:「《弐號》が使ていったので、リアランプの内側あたりが少し2サイクルオイルが付いてしまったから洗濯中」
FZR:「帰ったら洗車して下さい。水垢だらけになってしまいました」
狸穴:「応!」

 機嫌を直してもらいクラッチを握り1stへギアを入れると、クラッチ板が張付いていたのかエンストしてしまった。
 水温が走行に適するまで暖気を続ける。
 久々にFZRを走らせると、《弐號》のきつめのポジションより上体が起きているので、なにか変な感じ。
 でも、楽だ。
 タイヤもラジアルではなくバイアスだ、車体の大きさはそれほど変わらないが、FZRの方が若干だが大柄に感じる。
 エンジンの出力特性が全く違うので《弐號》に比べ、FZRはアンダーパワーも感じる。
 が、FZRの方が低い速度での細かな部分の乗り手の要求をわずかに遅れたタイミングだが、達成してくれる。
 適当にスロットルを開ければ、ギアポジションが多少合っていなくても加速してくれるのだ。
 2ストロークと4ストロークの差だ。
《弐號》が4ストローク化される時、これも課題の一つとしよう。
 もちろん、《弐號》のフレームはFZRでは考えられないほど反応速度もコーナリングの限界も高いので、FZRの能力を目標として設定する訳には行かないが、『感じ』『扱い易さ』というレベルの話では充分に手本に出来る部分がある。

 ここまで読んで来て《弐號》とはなんだろうか? な、方に正体をばらすと。
 TZR250後方排気(3MA)シャーシ改+SRX600改680etcセル付き、を主構成とする大排気量4スト・カフェなマシンなのでした。
 これをFZRと共に造る。
 以前造った同じような構成のマシンは、その性能を扱い難くても構わないから速いという事に持って行ったが、今回は完成度が高く日々の使用にも耐えられるようにするのが目標なのだ。

FZR:「マスター、本業はどうですか?」
狸穴:「ハハハ、大丈夫ちゃんと撮影の予定は入っているのだ」
FZR:「わたくしがマスターと一緒に、写真以外のお仕事するのは始めてですね」
狸穴:「……そう言えばそうだなぁ」
FZR:「よろしく」
狸穴:「こちらこそ」

 他にも強力な味方がたくさん、いるのだ!

マミアナ+FZR

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Copyright © Taro Mamiana, COMBINED ARMS 1999-2005.
初出 KGB-NET 2000.