Vol.22 雨天での挙動 1999-05-27

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 路面が濡れればミューは下がる。これは致し方ないこと、でも大問題。
 タイヤしか地面に接していない乗り物のオートバイでは、頼りになるのはタイヤだけ。
 ギア比も上がり、駆動力はかなり下がっているにもかかわらず、ペイントを踏んだりマンホールの上を通過しただけでタイヤが若干滑ってる……。
 リーンアングルはほとんど与えていない。

狸穴:「久々に雨振りの日に走らせてしまい、機嫌悪い?」
FZR:「いいえ。雨でも雪でも走りますわ」
狸穴:「タイヤ滑ってたねぇ」
FZR:「……空気圧もローテーションも全部合っているはず
    ですが」
狸穴:「スイングアームが捩じれるほどロードは掛けていな
    いが、不安定になった」
FZR:「後ろに荷物を積んでいたからかしら?」
狸穴:「そんなに重い荷物じゃないぜ」
FZR:「そうですね。ショックユニットの設定が多少固めで
    はありますが、問題はないはずです」
狸穴:「ドライでグリップする分、ウエットでほんの少し滑
    ると余計に感じているだけかな? 何度ためしても
    滑ってた」
FZR:「ホイール幅が狭いので、タイヤがとがって、端まで
    使うことが大変な事は判りますが……」
狸穴:「ふ〜ん……そのせいかも!」
FZR:「何故でせう?」
狸穴:「接地圧とタイヤ構造とトルクの問題」

 接地圧とトルクには大きな変更はない。
 リム幅が狭いので、最近開発されているタイヤはもう少し広いリムを想定して、構造が決められているのカモ知れない。
 ドライな路面では過渡特性を激しく与えてもそれほど表出しないが、ウエットでは絶対グリップが減少するので、我慢しているところが出て来ているのか?
 更に倒し込んでスロットルを開ける状況がなかったから、本当の処は判らないが、タイヤの構造とリム幅が合っていないのかも知れない。
 今造られているタイヤはおおむね、このFZRよりも幅の広いリムに合わせて造られている。
 FZR二型のリムは一時代前のサイズで細い。
装着形状は変わっていないが、一箇所だけ、対路面硬度が厳しいのかもしれない。
 排水性はなんら問題ない。
 対策としては……もっと車重を上げるくらいかなぁ?
 なんとも難しい問題に直面したモノだ。
 タイヤの種類やメーカーを変えてみれば何か変わるかも知れない。

狸穴:「雨天時のみリム幅が上がるホイールなんてないしね
    ェ……」
FZR:「普段から幅の広いリムとタイヤは、フレームに掛か
    る負担が大きいですものね」
狸穴:「それに、大きいタイヤはカッコ悪いし、限界時の挙
    動が激しい」
FZR:「外国のショックユニットに、OHLINSなんての
    もありますが……」
狸穴:「………」
FZR:「わたくし用のは、ラインナップにはなかったんです
    ね」

 残る手だてで一番確実に対策するとなると、たしかにコレしかないのだ。でもそのためには、アームを換えた上で特注で造るしかない。
 ものすごく高くなる。100セットまとまると、1セットあたりは結構安くなるが、今時この型のFZRに、そこまでする人間がいるのだろうか?
 当分の間は、我慢だな。
 激しい誘惑だが、景気が良くなって仕事も増えて、もっとギャラが上がらねば。
 結構仕事の数は増えて来たが、大きな仕事は増えていない。
 濡れた車体をタオルドライして今日はおしまい。もう少し待っていてね。
 思わぬところに小穴が開いていたモノだ。

まみあな+FZR

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Copyright © Taro Mamiana, COMBINED ARMS 1999-2005.
初出 KGB-NET 1999.