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なんだかものすごい塊感のあるオートバイが、ガオガオしながら後方より急迫。
ミラーに映る真っ赤な車体が、でかい音で急っ突いて来るので、即時道を譲る。
NRだった。
NRを公道上で見るのは3回目だ。
いずれのオーナーもそれなりに上手に乗っている。さすがに速い。
FZR:「マスター、ダメですよ。路面はドライだし勝負にな
りません」
狸穴:「ウ〜ん、NRの減速時の挙動が見たい!」
FZR:「……見ても意味がないような気がしますわ」
狸穴:「ちょっとだけ」
甲州街道上り線から内堀外回りへ入るTokyo−FMのT字路でなんとか追い付いた。
ブレーキランプはついていたが……フロントも沈んでなかったし、リアも何事もなく減速して曲がって行ってしまった。
曲がっている時間も非常に短い。
ゆったりと曲がっているように見えて、実はかなり速いペースで曲がっていたようだ。
同じ速度で進入してゆくと、あのラインは踏めない……。
ホイールのサイズも違うからロール軸も違う。フレーム強度はなお違う。
FZRのサスは前後とも最大限の仕事をしている。
途中でリアが流れ始めてしまったので、そのまま流して一気にコーナリング時間を短縮する事にした。
リアのグリップが回復する瞬間、リアショック、アーム共に限界な感じ。
エンジン出力が小さいので、半クラッチでタイミングを合わせて着地。
狸穴:「速かったねぇ……」
FZR:「安定してましたね」
狸穴:「乗った事もじっくり見た事もないけれど、あのFサ
スすごかった」
FZR:「短いストロークの範囲で、全部の仕事してたようで
した」
狸穴:「全くそのとおり」
FZR:「私のFサスだと、あの短いコーナリング時間に対応
できません」
狸穴:「そりゃ、当り前だ……あらかじめ予測してサスの沈
む深さを想定していたから出来たけれど、毎回は出
来ないな」
FZR:「路面がフラットならば、大きなコーナリングフォー
スを受け止められますが、公道ではそこまで反応速
度は上がりません」
狸穴:「車体に関しては、まだなにも変更してないからなぁ」
FZR:「でも、稼動部分を全て分解清掃して交換して頂いて
いたので、今の再グリップに間に合いましたわ」
狸穴:「そうだよなぁ……危なかったねぇ」
FZR:「では、まだNRが前にいますので追います!!」
直線では、NRが流れに乗っているだけなので、また追い付く。
ライダーの頭を見ていると結構振動を伝える車体のようだ。もっと速度が上がればちょうど良いのだろう。設定スピードは一体どのくらいなのかなぁ?
車体も小さいし、全く同じサイズでもっと量産すればいいのに。
BROS650かVFR750のエンジンでも積めば安く上がるだろう。
あのサイズと感じが100万円くらいで買えるならば安いものだ。
カウルの形状も良い。
排気はノーマルなのかなぁ? 結構な大音響だけれど……。
信号で止まったついでにオーナーに話掛けてみる。
狸 穴 :「カッコいいですね」
オーナ−:「あ、どうも。そうでもないですよ、気をつかち
ゃって!」
狸 穴 :「後ろから見ていて、切り返しの早さに驚きました」
オーナ−:「乗っている人間の方が付いてゆけない。わはは」
狸 穴 :「んじゃ、また」
オーナ−:「では!」
すごい勢いで全開加速を2速まで見せてくれた。
回転が上がるほど、硬質な音に変わってゆく。
狸穴:「なんか、すんごい音してたなぁ」
FZR:「エンジンが裏返っちゃったみたいな音でしたね」
狸穴:「個体化した音だった。久しぶりだなぁ、あんな音聴
いたの」
FZR:「わたくしのエンジンも全開で回っていましたが、全
く違う感じですね」
狸穴:「びっくりした」
FZR:「ホンダの塊みたいなマシンでしたね」
狸穴:「まったくだ」
最終減速比をかなり大幅に変更してみた。
太古の昔、サス無しモンキーを4速クラッチ付き・88cc化した時よりは激しくないが、今回はFZRでリアスプロケットを55丁から5丁落とした。
少しだけスタート時のクラッチワークに気を使うようになったが、今までの6速が5速で出るようになった。
EXUPの効果で実現したようなものだ。EXUPが無ければとても走れない。
エンジンブレーキの掛かり方もかなりおとなしくなったが、ちょうど良い程度。
結果としては悪くはない。
最高速付近では、もしかしたら6速より5速の方が高いスピードを出す事ができるようになるかもしれないが、まだやってみた事ないので判らない。
もっともフワワkm/h以上の最高速度を要求すると、高くつくのでこの辺で満足した方がフレームのためでもあるし、 6速の使用率が異常に高かった分、特定ギアの消耗が激しいよりも5速4速が使えるようになった事が結果としては良かった。
FZR:「マスター、なんだかソールの高い靴をはいたみたい
で視界が変わった感じがします。車体にとってもエ
ンジンブレーキで引っ張られる力が弱くなったので、
楽になりました」
狸穴:「でも、バックトルク自体は強くなっているから、ク
ラッチハウジングやミッション関係には気を遣わな
いと。あまり派手なエンジンブレーキを低いギアで
は掛けられないぜ」
チェーンテンショナーを限界まで引っ張っているのだが、その分リアのアクスルが30ミリほど後ろに下がっただけで、リアアームが思いっきりたわんでいるのをより感じるようになった。
早くリアアームを強化してしまわないと……。
アーム自体が延びる事によって、走行安定性は上がっている。その分、極小さなターンは逆に厳しくなるかもしれない。
それよりも、チェーンテンショナーを目いっぱい後ろに引いたが、さすがに5丁分の引きはなかったらしくチェーンが思いきり遊んでる。
コマつめして合わせなければ……といっても2コマほど切ればいい。
ジョイントを買いに行って来るか……。
あっしの場合、ギア比が低いと云う事は『飽きる』に直結しているらしい。
燃費も少し良くなるかなぁ? 逆に悪くなったりして。
もっとも、車と違ってオートバイの燃費は悪くても良くて、もどうでもよいのだ。
ただ、タンク容量が小さいので良くなると少し嬉しい。
マミアナ+FZRとNRのオーナー
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