Vol.16 脳を少し使って、 1999-05-18

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 少し判って来たのは、吸気・排気と点火系を一番新しい型のFZR250Rの物に変えれば、このエンジンのわずかな効率アップが図れることが判って来た。
 しかし、キャブASSYを新しく買えば10万円する。
 今回は違うやり方で、出力を自主規制45PSを越えたところまで上げてみたい。
 もっとも、250/IL4という事もあり、それほど楽にパワーを上げることは出来ないはず。こ度は+5PSというところが限界だろう。
(ハイカムとFCRと排気システムがあればもっと簡単に上げれると思うが)

 キャブ内のフロートバルブカップのO−リングが手に入ったので、外したついでに、現状のキャブ本体構造の通路にも限界があるため、新しい通路により補正する。
 もともと、超高回転を達成するために高レスポンスが必要だったから、インテーク・マニホールドの長さは極端に短い。
 その割にはうまく回転がつながっているのは、さすがとしかいえないくらい、評価に値する。
 通路の増設は中速から上を考えてすることなので、低速では何の変化もないが中回転から超高回転までのつながりで、ガスがついて来なかった部分的な回転域を少し補正できた。
 早い話、ノーマルの通路を設定の違うバイパス通路がサポートしているだけ。今後の設定の手間が増えるが、範囲を広げられるという実験車にはもってこいの構造になったわけだ。
 こうして結構レスポンスも体感パワーも向上して来た。
 加速の感じもわずかだが、厚くなって来ている。

狸穴:「いかがでしょうか? FZR様」
FZR:「至って良い。……です」
狸穴:「14000rpm以上は、相変わらず変わっていな
    いはずだけど」
FZR:「マスターはそこまで使う事は、あまりありませんも
    のね」
狸穴:「これで充分といえば足りてるんだよな」
FZR:「足るを知る、という事も大事な事だと思います」
狸穴:「ソレを忘れてたり、知らなかったりしてるのが最近
    は多いよなぁ」
FZR:「ご自身の事を? 今日は少しジジむさいですね」
狸穴:「ん。少し疲れてる」

 フロートレベルも下限一杯17.50mmまで下げてみる予定。
 エアスクリューで合わせてからだが、現在#17.5のスロージェットも更に薄くする。
 スロットルを閉じた状態で、エンジンブレーキが掛かった時に排気からわずかにパン……パンと音が出て来るくらいが、熱安定は悪いが具合の良いところかな?
 ニードル周りも変えてみるるか? 段階的にやるしかない。
 こうすれば現在のインジェクション車のプラグがデフォで、かなり焼けていてほとんど白い状態になっている状態、それと同じような状況になってくれるかなぁ? でもキャブじゃ無理かな。
 高域でガス・コントロールが精密について来れれば、焼き付きの可能性もかなり少なくなるはず。
 ノックセンサー等があると、状況に応じて点火時期で破壊を避けられるかなぁ?
(※インジェクションの知識を持っている方がいれば、いろいろ教えて下さい。)

FZR:「どうしてこうやって、いろいろやるんですか?」
狸穴:「なんでかなぁ? 行けるところまで行ってみればそ
    こからまた違った世界が見えて来るんじゃないかな、
    っていう感じかな。デフォに戻る事がほとんどだけ
    れど。本業にも何か影響があるかも知れない」
FZR:「ふーん、いつもそうしてるんですか?」
狸穴:「そうだねぇ。もう1300万年生きて来たが、いつ
    もそうだった」
FZR:「人間は不思議ですね。オートバイはそういう事は考
    えません」
狸穴:「ここ4000年の人間は性格が悪くなって来た」

 エンジン様の様子が変わるならば、車体も付いて行かせなければ。
 という事で、懸案のTZR(3MA)スイング・アーム。
 基本的には50mm長くなること。チェーン・ライン、リンケージ、ショック・ユニットの問題もあるが、アームの補強部分が排気管と当たる可能性大。
 重量は軽くなる。
 ピボットやリアアクスルのサイズはFZRのタイヤを使う事でFZRに準拠させる。
 そのためのサボもアルミ材で作る。力が掛かるところなので7075材か?
 7075はリンクの長さが合わなかった時にも、材料として考慮。
 アーム自体の材質は、多分7N01だと考えられる。7N01は溶接強度も持っているので、アーム材には向いているだろう。
 鉄の重たく柔らかいアームよりしっかりしているので、ショックユニットの性格がよりはっきりと出るだろう。その辺は合わせられるかのデータは持っていないので現物合わせ。
 フロントサスとのバランスもある。
 メインフレームの強度の範囲内で事を納めなければならないので、まずはタイヤ・ホイールのサイズはFZRのまま変えないでおく。
 足りなくなれば、いくらでも上げられる。

FZR:「マスター、スイングアームの長さが上がるというこ
    とは、挙動が落ち着くって事ですよね?」
狸穴:「そうだよ」
FZR:「動作が重たくなりません?」
狸穴:「そうでもないんだな、これが。バネ下の重量が軽く
    なるし、捩じれ強度がかなり上がるから正確な動き
    が期待できる」
FZR:「TZR(3MA)のリンクデータがないのに、大丈
    夫ですか?」
狸穴:「結構抵抗あるみたいだねぇ」
FZR:「フレームがどうなるか判らないから不安です」
狸穴:「一応応力計算してあるから、無理はほぼないよ。そ
    れより排気管とリンク制作かなぁ。リアシートに掛
    けられる荷重は60kg以内かな」
FZR:「それより、マスターお仕事は?」
狸穴:「最近やっと復活して来た。来週から小さいカタログ
    が三件入ってるよ」
FZR:「良かったですね」
狸穴:「しらく忙しくなるから、ロケハンにも付きあうか?」
FZR:「はい。雨でもいいですよ」
狸穴:「そそ、雨だとアームが効く」
FZR:「はい」

FZR様+マミアナ

 こうやって何回か書いているとすぐに出来ない事や、何度もやり直していること、試行錯誤していること、倒錯していることが重複して読みにくくなっており 、「んなこと何度も書かなくても先刻ご承知だよ」な事もあると思います。
 読みづらいところは御了承頂ければありがたく思います。
 なにせ、1300万年前の物体が書くものですから……。
 文章ってのは難しいね……写真やイラストならばもっと簡単なんだが。

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Copyright © Taro Mamiana, COMBINED ARMS 1999-2005.
初出 KGB-NET 1999.