Vol.3 前途多難は変わらぬが…… 1999-04-05

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 先程FZR250のキャブを第一次再調整して、取り付けてきました。(まだ車体が手元に来ていなかったので)
 プラグを4本とも全部外して、オイル給油口も開けてクランキング。
 セルが回ると同時に上と下から得体の知れない物凄い臭気と幾許かの液体が……うわ。
「をを……体液が出てるぞーー、下血もだぁ」な状況でした。
 正しいオートバイ屋ではこの場合、社長が出てきておもむろに、腕など組まれて……
『お買い替えした方がお得かと思われます』と商談が進められる。
 早い話、直しても無駄、死んでるよ。あーたの稼ぎはどのくらい? でも深海から発見され、あっしの所に来た訳だし。見殺しにゃぁ出来ねぇぜ! な気持ちも少し……。イカン!!
 嗚呼、また厄介な事になっちまったなぁ。

 前世で中尉の所にいたときに一度治したキャブの病巣は、この形式のキャブでは意外にも普段壊れない部分が逝ってました。腐蝕しまくり。
 あの暗闇と寒さの中じゃ調整は完璧に出来ても、完全分解は機器がなくて出来なかったもんなぁ。
 高圧のエアでも通路が確保できなかった。
 まだやっていないけれど、ダイノジェットという商品に近い仕組みの通路を増設する予定。(首尾が悪かった場合はインジェクション化)

 プラグの所まで電気が来ているかをキャップに指を突っ込んで、電撃にて確認。元気だ!
 吸気側のマニホールドが酸化していないかを目視にて点検。まだ生きているみたい。
 セルがそれほど抵抗なく回り始めてから4本のプラグを元に戻す。
 キャブを組み付ける。オイル穴をウエスで塞いでおく。
 始動させてみる。
 久々に、始動した! 4発とも一応のアイドル開始。
 そのまま、しばらく暖気続行……止った。

FZR:「お久し振りですマスター、末永くお頼み申します。
    でもまだ調子が悪いみたいです」
狸穴:「まだ駄目か……そうだよなぁ、これで直るわけねぇ
    よな。大丈夫、じきに治るって!」 

 再度アイドリング開始。
 上方よりキャブを眺めていると、#1の吸気音が変だ。
 まだジェットが直ってないのかなぁ? とりあえず一番吸気脈動が掛かっているアイドル状態で回っているから、少し回転を上げてみるか?
 エンジンが暖まり始めていることと、冷却液が動いていることを確認してからスロットるを煽ってみる。

FZR:「先程より大分楽にはなって来ました。ありがうござ
    いますマスター」
狸穴:「そのようです。少し濃くして下さい」

 1/16回転だけ濃くしてみる。一発で合いやがった!
 アイドリングは安定しました。ちゃんと応えるじゃねぇか! 結構いけるかも……。

FZR:「先程より大分楽にはなって来ました。ありがとうご
    ざいますマスター」
狸穴:「でもまだ安心は出来ねー。シリンダーとオイルポン
    プから異音が出てるぜ」

 クランクケース内がまだ手付かずだし、このまま無理をするとロクな事にはならないから、エンジンを開けてみてからか。
 そうこうしているうちに排気管から多量の煙と、何かを煮込んでいる音がしはじめた。
 エンジンOFF。
 本日の結果は……キャブは復活したらしい。

 クランクケース内の厄介なものはまだ残っていますが……元々頑強なタイプのエンジン様だから、まあこのままで負荷を掛けないように、100キロほど離れたエンジン屋のファクトリーまで運び込むこととなりそうです。
 オイルくらいは換えとくか。
 バルブシートも、曲がったバルブで叩かれているからやり直して……ガイドも打ち直し……シリンダー&ピストンは生きているかなぁ?
 クランクからの音も微かに……。ま、いいや直せば。

 久々の女性型のバイクだし、長い間眠っていたから手が掛かりそうです。
 表稼業の写真屋の仕事もめっきりヒマだし、こいつを何時まで維持出来るのかなぁ? ははは。
 今週中に籍も入れてこないと。のらバイクだった。

次第に変態が進んでるなぁ/マスター:マミアナ

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Copyright © Taro Mamiana, COMBINED ARMS 1999-2005.
初出 KGB-NET 1999.